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『宇野亞喜良展』 東京オペラシティアートギャラリー
『宇野亞喜良展』を見に初台の東京オペラシティアートギャラリーに行って参りました。
元旦の「日曜美術館」の放送で、宇野さんと彼の大ファンである、のんがアトリエで対談しているのを非常に興味深く視聴しまして、本展覧会もかなり気になっていました。宇野さん、なんと御年90歳。
カルピスの社内デザイナーからキャリアをスタートさせ、グラフィックデザイナー、イラストレーターとして手掛けた作品が正に無数に展示。
『花・flower・華 2024-奥村土牛の桜・福田平八郎の牡丹・梅原龍三郎のばら-』 山種美術館
山種美術館の『花・flower・華 2024』に行って参りました。正に花、花、花…ときどき蝶と鳥。
サブタイトルにもある通り、京都醍醐寺の「太閤しだれ桜」を描いた奥村土牛の《醍醐》が今の時期にもぴったり。都内の桜はたいぶ散ってしまいましたがここでは満開。
ちなみに「太閤しだれ桜」からの組織培養によってできた「太閤千代しだれ」が、山種美術館の入口にもありますが、先週訪れた泉屋博古館東京にもあり
『ここは未来のアーティストが眠る部屋となりえてきたか?国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』 国立西洋美術館
国立西洋美術館で初めて現代美術を展示する話題の展覧会『ここは未来のアーティストが眠る部屋となりえてきたか?国立西洋美術館65年目の自問現代美術家たちへの問いかけ』に行って参りました。
タイトルが長い…
こちらの展覧会のリリースが出た瞬間「新藤さんの企画かな?」と思っていたら、その通りで国立西洋美術館 主任研究員・新藤淳氏が担当学芸員でした。
愛聴しているポッドキャスト『アートテラー・とに〜のそ
『BLUE GIANT』と棟方志功と『ブルーピリオド』
prime videoで映画『BLUE GIANT』を観ました。劇場のスクリーンで観なかったことを後悔…。
ラストのJAZZのパフォーマンスシーンでは本編内の観客と一緒に涙しながら観ました。傑作です。
サックス奏者の主人公・大(だい)は、圧倒的な練習量による自信からか18歳にも関わらず最初から世界を目指している。
その若さや思い込みから来る自信と才能、ひたむきさに、身近な人達、彼らをたまたま知
『生誕150年 池上秀畝-高精細画人-』 練馬区立美術館
チラシの秀逸なデザインに惹かれ、初めて練馬区立美術館に行って参りました。
練馬区立美術館のある中村橋駅に初めて降り立ちましたが、閑静な住宅街の印象。美術館も駅から降りて直ぐで、図書館も併設。とても住みやすそうな街だなーと感じました。
池上秀畝は大正5年から3年連続文展特選を受賞。官展内の旧派を代表する画家。
同時代かつ同郷の長野出身の新派・菱田春草との比較展示もされていました。
菱田春草と
『君は隅田川に消えたのか-藤牧義夫と版画の虚実』 駒井吉重
結局、藤牧義夫の事が気になってしまい一気読みしてしまいました。メチャクチャ面白かったです。が、深い…
こちら、昭和10年に24歳の若さで失踪した版画家・藤牧義夫の謎を追いかける作品。彼自身のこともさることながら、どちらかというと彼の〝偽作〟の謎について調べ上げたミステリー仕立ての内容でした。
藤牧の謎の失踪については最後まで分からずじまいですが、それよりも生前の彼の事を語り続け、結果的に藤牧の
映画『PERFECT DAYS』と藤牧義夫『隅田川両岸画巻』
先日遅ればせながら映画『PERFECT DAYS』を観てきまして、あまりにも近所のシーンがあり「こんな近くにヴェンダースいたの?」と驚き。ストーリーと共にそっちも気になってしまいましたが素晴らしい映画でした。
役所広司演じる主人公・平山は仕事が終わると、まずは銭湯。そのあとは隅田川に架かる桜橋を自転車で渡り、浅草駅地下の飲み屋に必ず訪れる。川を渡る事でオンオフを切り替えていて、橋が日常の行き来を
『穏やかなゴースト 画家・中園孔ニを追って』 村岡俊也
『穏やかなゴースト 画家・中園孔二を追って』を先週末に一気読みしたのですが、まだ少し茫然としてます。
知り合いでもないし、作品を見たことさえありませんでしたが、彼の不在による喪失感を感じてしまう不思議な読後感。
ご存じの方も多いと思いますが、2015年に25歳の若さで夭逝した画家・中園孔二。昨年、猪熊弦一郎現代美術館で個展が開催されてましたが、その情報をポッドキャストで聴いて、初めて彼の存在を