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東山魁夷と日本の夏 山種美術館

『東山魁夷と日本の夏』を見に山種美術館に行って参りました。

酷暑な事もあり、いつもは恵比寿駅から徒歩で行くのですが初めてバスで向かいました。おかげで快適に到着。
山種美術館のHPのアクセスのページに時刻表のリンクも貼られていました。

目的地の「広尾高校前」で降りた方8名ほど。バスでいらっしゃってる方結構多いのですね。

14時頃に着いたのですがチケット売り場にかなりの列。前回の『犬派?猫派?』の時と同じ位の混み具合。これくらいの混み具合がスタンダードになっちゃったのでしょうか?

前回で山種メンバーズの期限がきれたので新しく購入。前回のデザインは竹内栖鳳の《班猫》でしたが、今年は速水御舟の《翆苔緑芝》。黒猫ちゃんで良いです。

因みにこの黒猫ちゃんのハンドタオルも可愛いです。

で本展覧会ですが、「東山魁夷と日本の夏」として東山魁夷の作品と東京美術学校時代の教師や同期の仲間たちの作品、「日本の夏」と題して山種美術館が誇る夏らしい作品、そして第2展示室には女性画(=美人画)を揃えた作品、という構成。

東山魁夷の作品は過去にも何度か見ていたのですが「綺麗で深みがあるけど、実際に見た風景とは違うんだろうな」と思っていたんですね。

今回撮影OKだった《緑潤う》|1976
《秋翳》(しゅうえい)|1958
 以前、東近美での展示

そうしたら先日箱根に行った際、まさに東山魁夷的な風景に出会いました。

箱根園にある龍宮殿からの風景なのですが、確か18時頃の日没間近。写真だと伝わりにくいですが、目の前に東山魁夷の作品かのような幻想的な深い緑の景色が広がってました。

この景色を見て、東山魁夷って実際に見て感じたままを、できるだけ忠実に、その空気感が伝わるように描いていたのでは?と感じた次第です。忠実だからこそ深く伝わるのかなと。

展示の中に師の一人である結城素明が投げかけたコメント、そしてそれをどう受け取ったかを語っている文章もキャプションとして展示されていたのですが、東山魁夷って文章書くのが上手いなと思いました。とても短い文章なのにメチャクチャぐっとくるんです。

東近美での東山魁夷についての解説にもこうありました。(棟方志功展が開催されていた時のMOMATコレクション)

彼の作品への大衆的な人気はこうした作品づくりにも理由を求められますが、その後の人気を後押しした文筆によるセルフイメージ作り、大規模なプロジェクトへの参加、メディアとの協同といった諸戦略は棟方のそれと一脈通じてます。

wikiを見たら著作も多数のあるのですね。今度読んでみようと思います。

第2章の「日本の夏」では、お馴染の川端龍子《鳴門》、小林古径《蛍》、伊藤小坡《虫売り》、そして池田輝方《夕立》もとても良かったです。鏑木清方と師が同じ水野年方であるというのが伝わります。

第2展示室の上村松園《夏美人》《夕べ》とも素晴らしく、次回展示の際はよりスペースのある第1展示室で少し離れて拝見したいと思いました。

ということで今年こそはメンバーズカードで平日も何度か訪問したいと思います。あと館長のギャラリートークも。






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