Eisuke Takehara

子どもたちに伝えたいこと。 日々おもうこと。 教育者として思うこと。

Eisuke Takehara

子どもたちに伝えたいこと。 日々おもうこと。 教育者として思うこと。

記事一覧

スマホと子ども①~表現力~

私がよく中高生に話すことはスマホの扱いです。 教員をしている方はほぼ皆さん、気づいているでしょうが、スマホを手にするようになってから子どもは明らかに学力は落ちて…

Eisuke Takehara
1か月前
2

「社会人」に対する違和感

社会  人間の共同生活の総称。また、広く、人間の集団としての営みや組織的な営みをいう。「社会に奉仕する」「社会参加」「社会生活」「国際社会」「縦社会」  人々が…

Eisuke Takehara
1か月前
3

「生きていく」を楽にする考えを1つ

※ 方法論ではなく感情の話です. 昨今の教育現場ではキャリア教育と称して,小学校段階から「生きること」「働くこと」を教育現場に入れるようになりました. それはよ…

Eisuke Takehara
5か月前
4

「グローバル」を考える①:ローカルとグローバル

いつからか日本の教育界はグローバル教育の推進のもと,高等教育機関も中等教育機関も英語教育に力を入れ始め,外国語圏(特に英語圏)の文化を知り、学習していく流れがで…

Eisuke Takehara
5か月前
9

生成AIと子どもが得るべき力とは

昨年の新語・流行語大賞では「生成AI」が選出されました. 確かに生成AIは教育界にも衝撃を与えました.GPT3.5が登場したときは「これで論文が人間の手で書かれなくなる」…

Eisuke Takehara
5か月前
7

学習目標を立てるとは

仕事をしていても学習をしていても「目標」を立てることは重要だとよく言われます. 目標立てずして仕事や学習をすることは荒野をやみくもに歩くようなもので,仕事の目的…

Eisuke Takehara
5か月前
13

個性に合わせた教育を考える

「個性を大事にする」 「個性に合わせて教育を行う」 このような言葉が聞かれるようになって久しいですが,この教育を行うためにはどのようにすべきなのか,考えていきた…

Eisuke Takehara
8か月前
4

「英語を学ぶ」という未来を想像する

現在,AI技術の発展に伴い,語学学習は本当に必要なのだろうか,と議論されることがあります. 確かに,数年前ポケトークを初めて触れたときにはその翻訳の正確性や速さに…

Eisuke Takehara
8か月前
2

英語の授業における表現活動の再考

英語科の授業で行われるの表現活動というのは,たいてい以下のようなものでしょう. 自己紹介 1年間の思い出 3年間の思い出 スピーチコンテスト(あるテーマに関する…

Eisuke Takehara
9か月前
5

「かわいい子には旅をさせよ」は「親よ、子離れせよ」

子どもができると、自分が小学生のときに学んでいたものを思い出す良い機会になることが多いですね。 季節を意識することや、その月々に行われる行事なども大人だけだとさ…

Eisuke Takehara
11か月前
6

思想と行動

今年に入り、哲学を少々勉強してみようという気になり、読み返したり、ギリシア哲学や中国の思想家を調べたりしている。 本当にかじっている程度ですが、2020年頃に「哲学…

Eisuke Takehara
11か月前
3

教員や大人が行動すべきこととは?

・SDGsを考え、行動できることを探る ・AIは、地球との共存と少子化を解決するために使うもの 学校教育の太い幹は人格形成であることは間違いない. しかし,教員志望者の…

Eisuke Takehara
11か月前
3

部活動の地域移行についての私見

教員はめちゃくちゃ忙しい. その勤務時間や勤務内容を軽減するために部活動を教員以外の大人が担うという動きがある. それはそれで教員は助かると思う. 教員の働きは,…

5

コラム:子どもの「なぜ」地獄のわけ

子どもを育てていると「なぜ地獄」が起こりませんか? パパ、なんで自転車に乗るの? パパ、なんで自転車って速いの? パパ、なんで電車って速いの? パパ、なんで電車が…

5

夏休みの宿題についての私なりの考え

新型コロナウイルス感染症の感染者数が夏休み直前に激増し、「この後どうなってしまうのか、貴重な夏休みがまた『自粛、自粛』となってしまうのか」など不安が多かったとこ…

差別、インクルージョン、ジェンダー:「生理的に受け付けない」をどう対応するか。

今回の記事はまとまっていないので、読みづらく申し訳ありません。 LGBTQ+やジェンダーについて生徒と話したり、生徒同士が話したりすることは必要なことだと思うので、話…

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スマホと子ども①~表現力~

スマホと子ども①~表現力~

私がよく中高生に話すことはスマホの扱いです。
教員をしている方はほぼ皆さん、気づいているでしょうが、スマホを手にするようになってから子どもは明らかに学力は落ちています。
10年前より
〇 言葉は稚拙
〇 表現力が乏しい
〇 我慢ができない
〇 すぐキレる
〇 会話持続力に乏しい

これらは特にYouTubeくらいならいいですが、SNSに囚われている子どもには見られると印象を持っています。
偏差値は

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「社会人」に対する違和感

「社会人」に対する違和感

社会

 人間の共同生活の総称。また、広く、人間の集団としての営みや組織的な営みをいう。「社会に奉仕する」「社会参加」「社会生活」「国際社会」「縦社会」

 人々が生活している、現実の世の中。世間。「社会に重きをなす」「社会に適応する」「社会に出る」

 ある共通項によってくくられ、他から区別される人々の集まり。また、仲間意識をもって、みずからを他と区別する人々の集まり。「学者の社会」「海外の日本

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「生きていく」を楽にする考えを1つ

「生きていく」を楽にする考えを1つ

※ 方法論ではなく感情の話です.

昨今の教育現場ではキャリア教育と称して,小学校段階から「生きること」「働くこと」を教育現場に入れるようになりました.
それはよく言われる「良い大学に入って,良い会社で働くこと」というモデルケースが本当に正しいのかを再び考えるきっかけになりました.00年代でも戦争があったり,不景気があったり,本当にこの世の中は永続的なのかを考えさせられました.

一方で,キャリア

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「グローバル」を考える①:ローカルとグローバル

「グローバル」を考える①:ローカルとグローバル

いつからか日本の教育界はグローバル教育の推進のもと,高等教育機関も中等教育機関も英語教育に力を入れ始め,外国語圏(特に英語圏)の文化を知り、学習していく流れができてきました.

グローバルな視点で物事を見たり,
海外の知見を取り入れて課題解決に取り組んでみたり,
これはこれで必要なことではあると思います.

しかし一方で,グローバルばかりに目をやりすぎてローカルが疎かになると,なんのためにグローバ

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生成AIと子どもが得るべき力とは

生成AIと子どもが得るべき力とは

昨年の新語・流行語大賞では「生成AI」が選出されました.
確かに生成AIは教育界にも衝撃を与えました.GPT3.5が登場したときは「これで論文が人間の手で書かれなくなる」と騒がれたのは久しいですが,最近ニュースにChatGPTが以前ほどは登場しなくなりました.私はよく使っていますし,自分の「ChatGPTくん」を作成しています.仕事でも活用して付き合い方を模索しているところです.デジタルの力のすご

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学習目標を立てるとは

学習目標を立てるとは

仕事をしていても学習をしていても「目標」を立てることは重要だとよく言われます.
目標立てずして仕事や学習をすることは荒野をやみくもに歩くようなもので,仕事の目的や学習の目的がないと「なんのためにしているのか」がわからなくなり,歩みが止まってしまうから,と言われます.

だから目標を立てることは重要だといわれるのです.

ただ,目標の立て方には2種類あると考えられます.
それは
①定量的な目標の立て

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個性に合わせた教育を考える

個性に合わせた教育を考える

「個性を大事にする」
「個性に合わせて教育を行う」

このような言葉が聞かれるようになって久しいですが,この教育を行うためにはどのようにすべきなのか,考えていきたいと思います.

「個性」とはその人の性格や能力や気質,資質といったものを総合的に見たときに現れてくるものです.
そのため,算数や理科の「成績が良い」から理系である,とか両親や兄弟姉妹に優しく接するから「優しい」性格であるという一側面で判

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「英語を学ぶ」という未来を想像する

「英語を学ぶ」という未来を想像する

現在,AI技術の発展に伴い,語学学習は本当に必要なのだろうか,と議論されることがあります.
確かに,数年前ポケトークを初めて触れたときにはその翻訳の正確性や速さに非常に驚いたのはよく覚えています.
またYouTubeの自動字幕生成と翻訳機能が結びつけば,「自動翻訳」はかなり現実性が結びつき,きっと,「かければ相手の言葉が勝手に自分の言語に翻訳された言葉が視覚的または聴覚的に認知できるようなメガネ」

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英語の授業における表現活動の再考

英語の授業における表現活動の再考

英語科の授業で行われるの表現活動というのは,たいてい以下のようなものでしょう.

自己紹介

1年間の思い出

3年間の思い出

スピーチコンテスト(あるテーマに関する自分の考え)

英語の授業における表現活動(アウトプット活動)の内容に目を向けると、以下のような「日本語」になることが多いかと思います。

私の名前は〇〇です。
私は15歳です。
私は△△出身です。
私の好きな食べ物は▢▢です。

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「かわいい子には旅をさせよ」は「親よ、子離れせよ」

「かわいい子には旅をさせよ」は「親よ、子離れせよ」

子どもができると、自分が小学生のときに学んでいたものを思い出す良い機会になることが多いですね。
季節を意識することや、その月々に行われる行事なども大人だけだとさらっと流してしまうこともありましたが、子どもの制作物やおたよりで意識させられることもしばしばあるものです。

その他にも、学習内容であれば、百人一首や諺も懐かしさを覚えることもあります。
特に個人的には、諺は先人たちが過ごした時間の中で紡が

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思想と行動

今年に入り、哲学を少々勉強してみようという気になり、読み返したり、ギリシア哲学や中国の思想家を調べたりしている。

本当にかじっている程度ですが、2020年頃に「哲学を専攻した人間はmiddle ageになるころには給料が最も高い」という記事を発見し、衝撃が走りました。
次のリンクはそれとは違うのですが、Salary GrowthではPhilosophyは最上位であるとグラフに書かれています。

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教員や大人が行動すべきこととは?

教員や大人が行動すべきこととは?

・SDGsを考え、行動できることを探る
・AIは、地球との共存と少子化を解決するために使うもの

学校教育の太い幹は人格形成であることは間違いない.
しかし,教員志望者の減少は教育の質の低下を招きかねない.
同時に,少子化は偏差値が昔と同じでも,その数値は相対的なものであるため,質は低下していると言われている.

そこに生成AIの登場で教育には大きな影響を与えるものだと考えられるようになった.

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部活動の地域移行についての私見

部活動の地域移行についての私見

教員はめちゃくちゃ忙しい.
その勤務時間や勤務内容を軽減するために部活動を教員以外の大人が担うという動きがある.

それはそれで教員は助かると思う.
教員の働きは,いわゆる売り上げや収益には関係ないので,部活動が減っても「企業」のような母体の利益の増減はまったくないと言ってよい.
そして教員としても部活動をしなくてよいのなら,16時からは教材研究や生徒対応,保護者対応に時間を使うことができるのであ

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コラム:子どもの「なぜ」地獄のわけ

コラム:子どもの「なぜ」地獄のわけ

子どもを育てていると「なぜ地獄」が起こりませんか?

パパ、なんで自転車に乗るの?
パパ、なんで自転車って速いの?
パパ、なんで電車って速いの?
パパ、なんで電車が速いのに自転車なの?
パパ、なんで車じゃないの?
パパ、なんで公園いかないの?

パパ、公園行きたい。なんで?公園じゃないの?

ねえ、なんで?

パパ、なんで?

質問が5,6個続いてくると何かふつふつと沸いてくるものがありますね。

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夏休みの宿題についての私なりの考え

夏休みの宿題についての私なりの考え

新型コロナウイルス感染症の感染者数が夏休み直前に激増し、「この後どうなってしまうのか、貴重な夏休みがまた『自粛、自粛』となってしまうのか」など不安が多かったところではありますが、ニュースを見る限り、昨年よりは旅行者数も増えたようで各々が素敵な夏休みを過ごせたのであれば大変喜ばしいことと思います。
もちろん、感染されたり、不安を感じられたりして描いていた夏休みを過ごせなかった方々にとっては辛い日々で

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差別、インクルージョン、ジェンダー:「生理的に受け付けない」をどう対応するか。

差別、インクルージョン、ジェンダー:「生理的に受け付けない」をどう対応するか。

今回の記事はまとまっていないので、読みづらく申し訳ありません。

LGBTQ+やジェンダーについて生徒と話したり、生徒同士が話したりすることは必要なことだと思うので、話題にあげて時間を取っています。

インクルージョンとは、「多様な人々が互いに個性を認め、一体感を持って働いている状態」ということ。

結構、この「個性」という言葉が引っかかる。

つまり、LGBTQ+の個性についてだけではなく、LG

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