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部活動の地域移行についての私見

教員はめちゃくちゃ忙しい.
その勤務時間や勤務内容を軽減するために部活動を教員以外の大人が担うという動きがある.

それはそれで教員は助かると思う.
教員の働きは,いわゆる売り上げや収益には関係ないので,部活動が減っても「企業」のような母体の利益の増減はまったくないと言ってよい.
そして教員としても部活動をしなくてよいのなら,16時からは教材研究や生徒対応,保護者対応に時間を使うことができるのであれば非常に助かるのだから,ある意味Win-Winなのだろう.

問題はどこにあるのか.考えてみる.

1.財源

税金から部活動指導員への支払われる.
14〜18時前後までを週3〜5日程度を受け持ち,大田区などでは月20万円程度が支払われる.
受益者負担ではなく税金.クラブチームなら受益者負担.

2.指導員の質

これは何も「教え方が上手かどうか」ではない.
学校の延長にあるクラブ活動で教員ではないものが学校で活動することも大きな影響がある.
学校の活動であれば,例えば,審判の判定に対して文句を言わないというのは当然の教育的指導である.
しかし,こんなケースを想定したらどうだろうか.

指導員が「勝利至上主義」で学校での素行が悪かったり,他の部員をいじめていたとしても上手で,その生徒を出場させ続けたとしたら?

指導員が「◯◯を守っているあのちっちゃい選手は穴だから,あそこを狙え」と言ったら?

指導員が「そいつ(相手チームの生徒)をぶっ潰せ」と言ったら?

指導員自体の素質や性格や資質はどれほど担保されるのか.
もちろん,教員にもいろいろいるので,教員が素晴らしいとは言いません.(言えないのが悲しいですが)

審判を行う大人も一生懸命にやっているのにヤジを言われたり,「ふざけんな,なんでだよ!」と詰め寄られたら,「こんなん言われるなら辞めたるわ!」と思いますよね.

相手チームの大人の指導者に「あいつは下手くそだぞ!!」と自分の子どもが笑われたりしたらどうだろうか.

もちろんそのような指導者ばかりではないですが,実際にはクラブチームの指導者の中にはそのような人がいるのを目にしたり耳にしたりしています.

学校の課外活動としてそのような言葉を使う大人と自分の子どもが時間を共にする,その大人を指導者として見なければならない,それは成長の妨げ,悪影響である.
これは絶対に教育活動とならない.

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