本能寺の変1582 見えてきたもの 13 光秀の決断 第1~12話 天正十年六月二日、明智光秀が織田信長を討った。その時、秀吉は備中高松で毛利と対峙、徳川家康は堺から京都へ向かっていた。甲斐の武田は消滅した。日本は戦国時代、世界は大航海時代。時は今。歴史の謎。その原因・動機を究明する。『光秀記』
見えてきたもの
13 光秀の決断 第1~12話
←はじめに ←目次 ←見えてきたもの 目次 第1~12話 ←
→見えてきたもの 目次 240104
→見えてきたもの 231209 231225 231227
→重要 ◎目次
→重要 ◎目次小 抜粋区分 第1~20話 第21~40話 第41~ 話
光秀は、これを見逃さなかった。
正に、好機到来。
これぞ、天の与ふるところ。
信長は、この日、この時、このタイミングを待っていた。
光秀は、「卑怯至極の表裏者」。
典型的な戦国武将だった。
光秀は、忍耐強く、粘り強い。
そして、実行力があった。
この日、この時、このタイミングを待っていた。
光秀は、心の内に秘めていた。
取るべき道は、ただ一つ。
「信長を討つ」
粛清の怖れ。
ならば、その前に、・・・・・。
秘して、語らず。
光秀は、疑い深く、用心深い。
全てを、己一人の心の内に。
斯くして、秘事は、露見せず。
光秀は、決断した。
「時は、今」
いまぞ、決行の時。
一、「本能寺」。
ここに、信長。
一、「妙覚寺」。
そして、信忠。
「寝所を襲う」
「謀叛」
不意討ちである。
「気取られるべからず」、・・・・・。
「気取られるべからず」、・・・・・。
天正十年六月二日、未明。
世間の誰もが予期せぬことであった。
さる程に、不慮の題目出来(しゅったい)侯て、
光秀は、ここで、初めて、己の心底を打ち明けた。
彼らこそ、腹心の者ども。
「一蓮托生」
強い絆で結ばれていた。
六月朔日、夜に入り、丹波国亀山にて、惟任日向守光秀、逆心を企て、
明智左馬助(秀満)・明智次右衛門(光忠)・藤田伝五(行政)・斎藤内蔵
(利三)、是れ等として談合を相究め、
結果、それは天下簒奪を意味する。
戦国の世である。
「生」と「死」が隣り合っていた。
完全自己責任の時代。
一手違えれば、そこは地獄。
光秀には、先が見えていた。
だが、結果、それは天下簒奪(さんだつ)を意味する。
信長を討ち果たし、天下の主となるべき調儀を究め、
光秀は、中国への出陣を取り止めた。
光秀は、先発していた軍勢を途中から引き戻した。
中国出陣は、明智の滅亡を意味していた。
すなわち、出陣すれば、明智は滅ぶ。
全てが終わってしまう、のである。
軍勢の一部は、すでに西へ向けて進発していた。
光秀は、これらに引き返すよう命じた。
光秀は、それを、土壇場で、阻止したことになる。
亀山より中国へは、三草越えを仕り侯。
爰(ここ)を引き返し、
老ノ坂を経て、山崎へ。
明智軍は、東へ向きを変えた。
将兵らは、真の行先を知らず。
東向きに馬の首を並べ、
老の山へ上り、
山崎より摂津国地を出勢すべきの旨、
諸卒に申し触れ、
光秀は、亀山を発った。
先手の将は、斎藤利三ら談合の衆。
談合の者どもに先手を申しつけ、
(『信長公記』)
暗闇の中。
軍勢は、粛々と進む。
【参照】◎第1話 第1話
◎第2話 第2話
◎第3話 第3話
◎第4話 第4話
⇒ 次へつづく
NEW!!
目次 が更新されました。
これで、全体像がよくわかる!!
毎日更新!!
原因・動機の究明は、この一歩から!!
重要 ◎目次 が更新されました。
「本能寺の変」
原因・動機は、この中にあり!!
ご注目下さい!!
見えてきたもの 目次 が更新されました。
これで、さらに、一歩、近づいた!!
ご期待ください!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?