能舞台の裏側を見学してきた。能役者が暇になるという夏に全ての衣装を干した様子や、能面の違いの説明など興味深かった。その中で1番心に残ったのは、能面は「彫る」とはいわず「打つ」と言うこと。理由は「魂を打ち込む」意味が込められているから。蕎麦を打つ時、さらに魂を込めようと思った。
◆(つづき) これを近代以降の日本に敷衍すると(単純な図式化に陥る危険もあるが)、①古来の神道・ヤマト文化、②外来の儒教及び仏教、③近代原理、ということになるだろうか。これら三極の矛盾衝突・緊張調和の取り組みは混迷を続け、いまだ深みある切り結びに至っているようには思われない。