武藤達也

1996年8月22日生まれ。 法政大学→新卒でランサーズ入社→千葉でゼロからキャンプ場…

武藤達也

1996年8月22日生まれ。 法政大学→新卒でランサーズ入社→千葉でゼロからキャンプ場つくり→旅人(Now) 【旅人×物書き】として生きていこうと思います。今はNZでワーホリしてキウイピッキング中。 Amazonで小説『海風』発売中。 趣味:読書、カラオケ、ボルダリング、映像鑑賞

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小説『海風』僕の話(1)【第一章を無料公開中】

全編購入はこちらから 風を浴びたい。 僕らの間を吹き抜ける海風を。 そして全ては命を取り戻すだろう。 重荷もきれいに、風と共に去っていく。 沈んで。波にのまれて。太陽に届いて。 最後はどこへ行きつくでもなく、ただ海風として。 僕の話一  生きることは死ぬことを内包している。出会いは別れを孕んでいて、幸せもどこか悲しげな顔をしている。 「君を、愛していないんだ」 正確にはその時、愛がどういうものなのか、僕にはわからなかった。そんな高尚なものがこの世にあるのかすら

    • 隔週警察

      俺にはジンクスがある。 長く生きていれば自ずと見えてくる、人生の法則というやつだ。 このいわば呪いというか、宿命に近いものはつい最近、1年ほど前から始まっている。 それが隔週、警察へと何かしらの理由で出向いていることだ。 先々週も俺の泊まっていたホテルで殺人事件があり、隣室であったことも相まって事情聴取を受けた。 もちろん今はこの通り自由の身。 この1年、隔週で警察と会っているのだから、手続きも慣れたものだ。 さて、本日は日曜日。 だが今週はまだ警察の世話になるよ

      • 復習Tシャツ

        通常、ヒトと会った際には最初に顔から個人を認識していくのだが、一人だけ例外がいる。 彼女としてアイデンティティーを確定するには、まずその独自の感性によって選択されたティー型シャツを視界に捉え、脳が高速でその異様な布切れを把握し、それが彼女であることを知るのである。 今日も彼女は奇妙奇天烈、風変わりな服装を身体の一部分であるかの如く着こなして現れた。 「あら。ご機嫌いかがかしら。私はご機嫌だけれど」 言葉より先にTシャツを脳が処理する。小便小僧がピースしながら、水ではな

        • 経済の始まりとは? 貨幣と物々交換と新説について

          経済とは「経済」という言葉の元来の意味としては ということで政治的な意味合いの言葉であり、現在のように貨幣を使った商品やサービスの消費等という意味ではなかったようです。明治期に訳語として現在の”経済”の意味合いが与えられ、現在はそちらの使い方がメインになっていますね。 とはいえ、当たり前ですが貨幣を使った商品・サービスの消費や金融取引などは明治期以前から日本で既に行われていました。今回はそもそも経済活動のルーツは何か、説はいくつかあるようですが考えていきたいと思います。

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          友情の総重量

          ピロリン。 スマホから通知音が鳴る。 ピロリン。ピロリン。 LINEアプリの右上、 赤く縁取られた数字が 2,3,4と積み重なっていく。 グループで会話が行われているらしい。 ピロリン。 インスタにメッセージが届く。 ピロリン。 Twitterにいいねがつく。 重い。 重い。 重い。 繋がりが、重たい。 気軽な繋がりが、 私をがんじがらめにする。 アプリをタップする。 メッセージを送る。 たったこれだけの行為が、 増えていく数字に比例して億劫にな

          友情の総重量

          粒状の総料理長

          「なんとねぇ、キミ。総料理長は粒状なんだよ」 「は、はあ?」 唐突なシェフの言葉に、 随分と間の抜けた声が漏れてしまう。 「今どき珍しいよねぇ」 「そうですねぇ」 訳もわからず、ついつい返事がテキトーになってしまう。 「キミぃ、疑っているね?そのマヌケヅラを見ればわかってしまうよ」 黙ったままの私を見かねて続けた。 「実験で確かめてみようじゃないか」 「実験……ですか?」 「二重スリット実験。どんなに無知蒙昧なキミでも流石に存じているだろう?」 「ええ。

          粒状の総料理長

          3日坊主のクレーター

          「青龍さまがでたぞぉぉ!」 村人たちは青龍さまが現れたとされる場所へドタドタと走っていく。 「おらぁ幸運だあ。生きて神様を拝めるとはぁ」 「本当にねぇ」 ブツクサと浮かれている村人たちを制するように、村長は村唯一の坊主を呼んだ。 「おい坊主!噂じゃぁ青龍さまってのはとんでもねぇ神様だと聞いたがどうなんだぁ?おめぇなら知ってるべさ?」 「ええ。そりゃあもう。伝承によれば空から現れた青龍さまは、そりゃあもう身の毛のよだつ、ケッタイで大層な大穴の底の底におるそうな。そして

          3日坊主のクレーター

          てるてる坊主のラブレター

          このラブレターは届かない あしたは雨がふるから このラブレターは届かない 切手をもっていないから このラブレターは届かない ぼくが丸めて捨てたから このラブレターは届かない きみは文学がきらいだから このラブレターは届かない ぼくの心はふくざつだから このラブレターは届かない いつだってラブレターは届かないから このラブレターは届かない てるてる坊主になったから だからぼくは言わなくっちゃ ちょくせつ会って伝えるんだ あしたが雨だとしても ぼくは

          てるてる坊主のラブレター

          心について多角的に学ぶためのガイドライン 各国宗教から心理学まで

          心とは何だろうかまず心とは何か考えたことがありますか? 辞書的な意味では、 すなわち人間の目に見えない部分、物質的でない働き全般のことを指します。 なので心と一口に言っても感情や意識、意志、記憶、知識等を含めた多層的な概念で、かなり複雑な構造でかつ目に見えないため、一つの切り口から見てもその実態を掴むのは難しいです。 この心の章では、「心とは何ぞや?」ということを多角的に見ていきます。 実際に自分で考えて学び、現実に当てはめて実践することが心の理解を深めていく一番

          心について多角的に学ぶためのガイドライン 各国宗教から心理学まで

          健康の哲学 体についての本質を探る。自然へ帰ろう

          今回は身体について本質を探っていきたいと思います! よろしくお願いします! 体とはなんだろうかこの文章を読んでくれている間にも、心臓は脈を打ち、(意識的であろうとなかろうと)呼吸をし、五感で得た情報を脳が処理しています。これって実は不思議で、すごいことじゃないでしょうか? 普段から何も考えずとも体を使って様々な行動をしています。歩いたり走ったり、座ったり立ったり、物を食べ、歯を磨き、音楽を聞いて、コーヒーの香りを味わい…… 当たり前のように行なっている動作も、非常に複雑

          健康の哲学 体についての本質を探る。自然へ帰ろう

          『海風』 (8万字弱) Amazonでも販売中

          ◆完全独力で執筆(執筆・編集・表紙デザイン)の処女作 「海まで歩こう」 何かの啓示のように頭を掠めたその思考は、なぜか心にしっかりと触れて、確かな感触を持って留まった。フラフラと飛んでいた間抜けな鳥が止まり木を見つけたように。どうせならあの砂浜まで歩こう。そうしたら僕にも、彼女が言っていた海風が分かるかもしれない。そして、愛とは何なのかも。(本文より引用) 「バイト、大学、読書」という定型の生活を送る大学生の”僕”。 突然話しかけてきて「友達」になった”彼”や、 別れてし

          有料
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          『海風』 (8万字弱) Amazonでも販売中

          なぜ歴史を学ぶべきか?その意義と重要性を考えてみた

          歴史を学ぶ意義まずは歴史を学ぶ意義について見ていきます。 歴史からは本当に多くを得ることができます。 個人として ・自分のルーツを知ることができる 日本人としてのルーツ、人類としてのルーツ、生物としてのルーツ、ビッグバンからのルーツ。 歴史を知ることは自分がどんな存在なのかを様々な観点で再確認することができます。 ・なぜ現代の世界がこういう状況になっているのかがわかる 歴史を知ることは現在に至るまでの世界の文脈を捉えること。 文脈や価値観を知ることで目の前の出来事

          なぜ歴史を学ぶべきか?その意義と重要性を考えてみた

          創作大賞、応募してみたいので小説のプロットを練り練りしてます…果たして書き切れるのか。 でもこうやって考えてる時間って楽しいですよね〜! 一見異世界転生っぽいsfファンタジーを考えてます。

          創作大賞、応募してみたいので小説のプロットを練り練りしてます…果たして書き切れるのか。 でもこうやって考えてる時間って楽しいですよね〜! 一見異世界転生っぽいsfファンタジーを考えてます。

          人間関係の哲学 コミュニケーションと共同体の進化を探る

          人間(関係)について人は関係性の中で生きています。 どれだけ一人で生きようとしても、必ず誰かには支えられているものです。 赤ん坊はどうしたって一人で生きることはできません。 あなたが持っているもの、食べているもの、全てを自分で生み出したとは言えないでしょう。 生きている以上、関わり合いは生まれますし、すでにどれだけの人と自分が関わっているか想像も難しいです。 「六次の隔たり」という言葉があります。 知り合いに知り合いを紹介してもらいその知り合いにも…と続けていくと7人目でど

          人間関係の哲学 コミュニケーションと共同体の進化を探る

          技術の進化と人間性 未来の人間の在り方について深く考えてみた

          技術発展について近年の技術進歩の凄まじさは今を生きる僕らにとって実感しやすいことだと思います。 産業革命以降の機械化、グローバル化、情報化の流れは留まることを知りません。 生活は安定し、便利になり、目覚ましい経済発展をしてきました。技術の進歩によって昔では考えられなかった様々なことが現実化してきたのは言うまでもないでしょう。 多くの人がインターネットから膨大な情報、知識、人々にアクセスすることができます。 寿命は大幅に改善し、貧困に苦しむ人も減って、教育を受けられる子ども

          技術の進化と人間性 未来の人間の在り方について深く考えてみた

          奇岩シューズ 毎週ショートショート

          噂に聞く奇妙な岩は山中の特に目立たない場所にあった。 苔むした木々に覆われた静寂の支配する暗がりにぽつねんと鎮座している。 どのようにしてこの地にあるのか、サッパリわからないらしい。確かに自然の産物というよりは恣意的に置かれたという方がしっくりくるのだ。 一枚岩であるにも関わらず、ボコボコと丸っこい突起がそこかしこから飛び出している。誰かが加工したのでなければこんな形状があり得るだろうか? しかしながら専門家が現代の叡智を使って調べても、加工されたとは思われないと言う。

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