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小説『海風』【第一章を無料公開中】

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無料公開中のオリジナル小説『海風』のまとめです。
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『海風』 (8万字弱) Amazonでも販売中

◆完全独力で執筆(執筆・編集・表紙デザイン)の処女作 「海まで歩こう」 何かの啓示のよう…

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武藤達也
3週間前
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小説『海風』僕の話(7)【第一章を無料公開中】

七  それから僕は部屋でただ息をしていた。喉の奥まで綿をいっぱいに詰められたぬいぐるみの…

武藤達也
1か月前
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小説『海風』僕の話(6)【第一章を無料公開中】

六  意識を取り戻した時、僕は自分のベッドで寝ていた。彼はベッドの横にキャンプ用のマット…

武藤達也
1か月前

小説『海風』僕の話(5)【第一章を無料公開中】

五  今日は曇天が広がっている。歩き始めてから三日が経つが、結局のところまだ宿には一度も…

武藤達也
1か月前
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小説『海風』僕の話(4)【第一章を無料公開中】

四  朝、目を覚ますと彼は豆を挽いていた。ガラガラと音を立てるミルと豊かな香りが空気に染…

武藤達也
1か月前

小説『海風』僕の話(3)【第一章を無料公開中】

三  僕は宿に泊まる想定だったのだが、彼が強引に勧めるので外でテント泊をする流れになる。…

武藤達也
1か月前
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小説『海風』僕の話(2)【第一章を無料公開中】

二 ピンポーン …… ピンポーン 誰だ?というか今は何時だ?スマホの画面を見ると午前四時だった。明らかな異常事態である。 ヴゥヴウウウウウウウ…… 手に持ったスマホが震える。電話のようだ。無視して眠りたいのはやまやまだが、仕方なく出てみる。十中八九チャイムの押し主だ。 「おいおい、ピンポン押したの六回目だぞ。いいかげん起きろよ!」 呆れているらしいが、呆れたいのはむしろこちらの方だろう。間違いなく。 「いきなり何?というか、押しすぎでしょ」 「リプライしただろ。俺

小説『海風』僕の話(1)【第一章を無料公開中】

全編購入はこちらから 風を浴びたい。 僕らの間を吹き抜ける海風を。 そして全ては命を取り…

武藤達也
1か月前
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