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日没のリインバース エピローグ

 俺たちはまた新しい世界へとやってきた。幾つの世界を渡り歩いただろう。そのどれもが刺激的で、楽しい冒険だった。多分1人ではこうはいかなかっただろう。彼女が笑いかける。いつだってその笑顔は眩しくて、俺もつられてはにかんでしまう。
 
「今回は超ハイテクなSF世界って感じだね!」

「どんな世界か、まずは足で歩いてみるか。それが冴えたやり方なんだろ?」

「うん!いこう!」

 彼女は俺の手を取る。俺はその手を握り返す。そして、また歩き始める。
 
 俺たちは知っている。例え世界がどんなに変わっても、何も変わらないものがある。全てが変わってしまっても、変えないことができるものが。

 これは俺たちが生きていく物語。
 自分たちで選んだ道を歩んでいく。
 それだけの何の変哲もない物語だ。
 ひたすらに。このリインバースが消えるまで。

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