巻島大樹@地域創生ジャーナリスト

Videographer/総務省「ふるさとづくり大賞」の受賞者を中心に300以上の地域…

巻島大樹@地域創生ジャーナリスト

Videographer/総務省「ふるさとづくり大賞」の受賞者を中心に300以上の地域活性化事例、1000人以上の地域づくり関係者を動画取材/「ご当地体操100選」の日本健康応援サイト編集長/東京都港区と富山県氷見市で地域活動/万葉ロマン塾運営/生まれも育ちも現在も埼玉県

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はじめまして~地域創生の事例集~

このnoteは以下の方に向けています。 地域創生のアイデアを探している自治体・地域団体の関係者 地域創生にビジネスで関わりたい企業 地域創生に関わる仕事に就職したい方 はじめまして。巻島大樹と申します。私は地域活性化に関する動画制作を15年以上行ってきました。総務省のふるさとづくり大賞の受賞者を中心に300以上の地域創生の事例、1000人以上の地域のキーパーソンを取材してきました。 制作したコンテンツは全てYouTubeで公開されていますが、チャンネルが一つではない

    • 地域の文化度をどうやって測る?

      「歴史文化豊かなまち」。一度はこんなキャッチコピーを見たことないでしょうか? 有名な観光地、名所旧跡がある。新しくて大きな博物館や美術館がある。一般的にはこのような地域資源を持つ自治体を「歴史文化豊かなまち」と呼ぶのでしょうが、果たしてそれだけでしょうか。 私は地域の文化度を測る指標として、地域の郷土史団体の活動に注目しています。 先日、「万葉放浪記」の動画制作をした茨城県古河市には、地域の歴史を先人から受け継いでいる古河郷土史研究会があります。 この団体では昭和44

      • 私の講演からヒントを得て開発されたお寺のブランド味噌(富山県高岡市)

        お寺のブランディング、味噌の歴史に興味がある人はぜひ最後まで読んでほしい 私がオンラインで毎月講演をしている「万葉ロマン塾」。熱心な塾生の一人の彌永(やなが)昭弘さん(富山県高岡市在住)から5月末に完成した「国泰寺味噌」をお贈りいただきました。 高岡市にある国泰寺(こくたいじ)は全国的にはあまり知られていませんが、なんと禅宗最高の格式を持つ京都の南禅寺と同格の存在です。 明治維新では廃仏毀釈の余波を受けて荒廃するも、江戸無血開城の陰の立役者である山岡鉄舟が再興を図りまし

        • 各地の「ゼブラ企業」に思いを馳せる

          突然ですが、ゼブラ企業って知っていますか? 私は先日の日経で初めてこの言葉を知りました。いったいどんな企業なのか、記事を読んでもあまりイメージがつかず…ふーんという感じでした。 それが記事の翌日、昨年取材した東シナ海の小さな島ブランド株式会社のヤマシタケンタさんがFacebookで「ゼブラ企業に選ばれました」とコメントされていたので、急に興味を持ちました。ヤマシタさんの活動をウォッチしている人間として、これは勉強しなければいかんと(笑)。 ゼブラ企業とはアメリカで生まれ

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        はじめまして~地域創生の事例集~

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        • 地域創生 取材編
          82本
        • 地域創生 雑文集
          17本
        • 地域創生 実践編
          7本

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          地域の教科書〜良いことも、そうでないことも、ちゃんと伝える〜

          6月6日の日経の社説を読んで、オッと思いました。 「地域の教科書」という言葉が出てきたからです。 ながい社説の後半で… 地域社会を見直すうえで、例えば地域の良いことも悪いことも全て明文化する「地域の教科書」づくりが一助になる と書かれています。 この「地域の教科書」とは何なのか。具体的に示されませんが、私は元ネタを知っています。 おそらく、京都府南丹市にあるNPO法人テダスが発案した「集落の教科書」のことだろうと思います。 そのコンセプトは「良いことも、そうでな

          地域の教科書〜良いことも、そうでないことも、ちゃんと伝える〜

          絲の記憶~富山から宮古島へ~

          先日、富山県南砺市福光のゲストハウス「絲」に宿泊した際、生まれて初めて織物体験をしました。その時織った麻布を使った「がま口」がきょう届きました。仕上げは管理人さんにやっていただいたので、中々いい感じです。 管理人さんの話によると、この福光地区はかつては織物のまちで、「福光麻布」は加賀藩の特産物だったそうです。 40年前の昭和天皇大喪の礼では福光で調達された麻布によって小装束が縫われましたが、それから程なくして福光麻布の歴史は閉じてしまったそう。 この町で生まれ育った管理

          絲の記憶~富山から宮古島へ~

          萌える商店街(新潟県新潟市沼垂地区)

          ことしの総務省「ふるさとづくり大賞」で優秀賞を受賞された田村寛さんを訪ねました。 田村さんは新潟県新潟市沼垂(ぬったり)地区で昭和レトロな建物を活かした「沼垂テラス商店街」を誕生させたことで、全国的に注目を集めています。 30年前、田村さんがUターンして家業の割烹料理店を手伝い始めた頃の商店街は典型的なシャッター通りでした。 田村さんは「店を持続的に安定させるには地域全体の活力がなければ駄目だ」と考えていました。そこで青果市場だった趣のある長屋に目をつけて、自ら惣菜とス

          萌える商店街(新潟県新潟市沼垂地区)

          万葉放浪記第5回「茨城県古河市の歌碑」の動画を掲載した

          今回は茨城県古河市の歌碑を紹介します。 40年前、市民500名の想いが形になりました。 当時のことを知る唯一の方にインタビューできたことはよかったです。ぜひご覧いただき、古河を訪ねてもらえると嬉しいです。

          万葉放浪記第5回「茨城県古河市の歌碑」の動画を掲載した

          能登復興ボランティアの方々に熱い湯を♨️

          きのうは能登半島の付け根にある富山県氷見市に。 8年前から取材している「地域の番人」こと八代環境パトロール隊の森杉國作さん(83歳)を半年ぶりに訪ねました。いま、森杉さんは能登半島で活動される災害ボランティアの方々の支援に取り組んでいます。地域の公民館を宿泊場所として提供するだけでなく、ボランティアの方々が帰ってくる時間にあわせて、屋外にあるヒノキ風呂を沸かして待っているのです。 名古屋などから能登に集う25名のボランティアグループの方々は5人ずつ順番に熱い風呂に浸かり、

          能登復興ボランティアの方々に熱い湯を♨️

          所有者がわからない土地が九州の面積を超えている。空き家は900万戸で過去最高だって。

          先週、総務省が公表した住宅・土地統計調査で、全国の空き家が900万戸にのぼり過去最多となったと各紙が大きく報じました。 また、2022年度に地方公共団体が実施した調査では、所有者の所在が判明しなかった土地の割合は24%にのぼり、九州の面積を超えていることも衝撃的でした。この土地問題が空き家、耕作放棄地の本質であると言えます。 さて、私も他人事ではありません。私の実家は2軒家を所有しているのですが、そのうちの1軒は築70年以上の空き家なのです。何十年も住んでいないので、もは

          所有者がわからない土地が九州の面積を超えている。空き家は900万戸で過去最高だって。

          買い物難民を救う移動スーパー「とくし丸」の急成長を見つめて

          23日の日経新聞の朝刊に「買い物難民 4人に1人 移動販売や宅配に補助金」という記事が出ました。 日経の記事を見て、4年前に総務省の「ふるさとづくり大賞」を受賞されて、取材をした「とくし丸」を思い出しました。買い物難民という言葉がほとんど知られていない頃から、過疎地で移動スーパー事業に取り組んできたパイオニアです。 4年前、500台だったとくし丸の車両台数は現在1100台を超えています。予想を上回る急成長です。大手資本ではなく、もともと徳島のスタートアップ企業だったという

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          万葉放浪記第4回「京都府宇治市の歌碑」を発表した

          4月14日にオンライン開催した万葉ロマン塾で、万葉放浪記第4回「京都府宇治市の歌碑」を発表しました。 この企画は歌そのものよりも、ふるさとづくりの視点で全国に二千以上存在する万葉歌碑を紹介することを目的としています。 今回は自分の名字が万葉集の枕詞に使われていることから、万葉集に興味を持ち、歌碑建設を実現させた人を紹介しています。 ちなみに、今回から動画に音楽をつけました。ラジオ番組を聞くように、何かをしながらでも気楽に楽しんでもらえるとうれしいです。

          万葉放浪記第4回「京都府宇治市の歌碑」を発表した

          地域団体応援の店

          最低週一は通っている浦和の食堂で「おっ」と思う張り紙を見ました。 消防団員のお客さんは「お会計金額から20%オフ」というものです。20%はけっこうデカいですね。正直うらやましい。 埼玉県庁の取り組みのようですが、こういう支援金はいいですね。 個人的には消防団以外にも子ども食堂や空き家対策、健康づくり、介護予防活動など…地域の課題解決に貢献しているボランティア団体、NPO法人にも同様の支援があるといいと思います。 地域活動が活性化するとともに地域経済も回る。まさに、地域

          転出・転入届をちょっと変えるだけで人口減対策になる

          先月のことです。日経新聞の読者投稿で、中々おもしろい内容がありました。投稿者は現役の地方公務員の方です。 それは住所を移動するために、自治体に提出が必要な転出・転入届に「移動理由」を書いてもらうというシンプルなアイデアです。 住民異動届にアンケートを加えるという発想はこれまでなかったと思います。手間もコストもかかりませんし、結構いい情報が取れそうです。 たとえば、男性より、女性の転入者が大幅に少ない自治体の場合、女性には生活しずらく、魅力が少ないと推察できます。もし、移

          転出・転入届をちょっと変えるだけで人口減対策になる

          地域創生の師、月尾嘉男

          先日、総務省「ふるさとづくり大賞」の選考委員長を長年務められた東京大学名誉教授の月尾嘉男先生(81歳)と久しぶりにお会いしました。 月尾先生は地域創生研究の第一人者であると同時に、日本におけるITの草分け的存在です。小泉内閣の時に行われた官民人事交流で、総務省に新設された事務次官級のポスト「総務審議官」に東大教授から転身されました。 「3年はやってほしい」と当時の自民党幹部から頼まれていたものの、役所仕事は性に合わず、わずか1年で退官。東大教授に戻るも定年前に早期退職。そ

          日本経済のリーダーとお会いした

          「大樹っていい名前じゃねぇか!」 名刺交換をした後、いきなり心をつかまれました。取材歴20年でこんな経験初めてです。 その相手は日本製鉄名誉会長の三村明夫さん(83歳)。 三村さんは新日鉄(現日本製鉄)の社長、会長を歴任されたのち、社会貢献のために日本商工会議所の会頭を3期9年ボランティアで務められました。 その後もさまざまな社会課題解決に関する活動をボランティアで続けられ、社会保障や林業再生、エネルギー問題などについては私も少しばかり関わっていました。 先日は有識

          日本経済のリーダーとお会いした