荒尾 康宏

やすマーケティングコンサル事務所代表 MBA(Vanderbilt大学)、中小企業診断…

荒尾 康宏

やすマーケティングコンサル事務所代表 MBA(Vanderbilt大学)、中小企業診断士、行動経済学会会員、Marketing Specialist(公益社団法人日本マーケティング協会公認)顧客価値創造、マーケティングで日本の中小企業を元気にしたい、運動:マラソン、テニス

マガジン

  • 新商品・新サービス探検隊

    巷で新たに誕生する新商品・新サービスや新規開店のお店をトライして、感想並びに、マーケティング視点での考察をしています。

  • グルメ探訪録

    前頭葉を活性化するためにはじめて行ったレストランについて記録します。

  • マーケティングの”ま”

  • 書評

  • どう使う?マーケターが知りたい行動経済学のあれこれ

    マーケティングの大家、コトラー教授は「行動経済学はマーケティングの別称である」と言ってます。専門用語が多くてとっつきにく印象のある行動経済学の理論を取り上げてマーケティング施策への応用展開を考えます。

最近の記事

「むつかしい言葉は純粋」米津玄師

NHKの朝の連ドラ『虎に翼』がいよいよ最終週を迎えようとしています。私は朝ドラファンであり、大河ドラマファンでもあり、この2つのNHKの連続ドラマは、完全に私の日常の一部となっています。 朝ドラは、面白い時も、つまらないと感じる時もありますが、一応、最後まで見続けてしまいます。今回の『虎に翼』は特に面白かったと思います。女性の権利が大きなテーマの一つでしたが、それだけでなく、日本がこれまで抱えてきた、そして今も続く偏見に向き合う内容も含まれていた点が印象的でした。 主題歌

    • 富山へ〜出張記録

      仕事で富山へ出張してきました。 すごく久しぶりです。前回はコロナ前ですから5年ぶりくらいです。 大阪からサンダーバードで敦賀で新幹線に乗り換えて富山まで約3時間くらいです。これまでは金沢に行ってから富山へ行くというパターンだったのが今回は目的地が富山だけでした。 敦賀駅の乗り換えもスムースでした。金沢駅でたくさんの人が乗りこんできましたので、東京~金沢間の人の往来が増えているのだと思います。ひと昔前はビジネス的なテリトリーも大阪管轄だったのが東京に切り替わっているのも増

      • 中小企業を支える「ものづくりデジタル塾」と官民連携の力

        日本のものづくりは、技術革新のスピードが急速に進んでおり、デジタル技術を活用した解析や設計が競争力の鍵を握っています。しかし、特に中小企業においては、資金や人材の不足からデジタル化が進まず、導入が難しいのが現実です。そんな中、官民が連携して中小企業をサポートする取り組みを日経新聞(9月18日付)で報じています。 この記事では広島県を中心としたデジタルものづくり塾がフィーカスされています。この塾は、企業が互いに技術を学び合い、スキルを向上させる場を提供し、中小企業が新しい技術

        • The happy few になるには

          欧州では、輸出企業のことを「The Happy Few(幸福なる少数)」と呼ぶことがあるそうです。国内市場に留まる企業が多い中、海外市場でも成果を上げる企業は限られているためです。日本もすべての輸出額の内、上位1%の企業が全体の75%を占めるという寡占状態となっています。日経新聞(9月16日付)でも、輸出を強化し、海外で成果を上げる日本企業について紹介されていました。日本の中小企業が「The Happy Few」を目指すための道筋と、インバウンド需要やプラットフォーマーの活用

        「むつかしい言葉は純粋」米津玄師

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        記事

          企業の在庫量の増加とキャッシュフロー経営のあり方

          企業が製品や原材料の在庫を積み増す動きが顕著になっているようです(日経新聞9月16日付)。過去最高水準の在庫量が確認され、これまで在庫削減を重視していたキャッシュフロー経営から、安定供給を優先する在庫戦略への転換が見られます。キャッシュフロー経営が抱えていたリスク、そして物流2024年問題の影響を背景に、在庫管理の変化について考察します。 従来のキャッシュフロー経営が抱えるリスク これまで多くの企業は、キャッシュフロー経営を重視し、在庫を最小限に抑える方針を取ってきました

          企業の在庫量の増加とキャッシュフロー経営のあり方

          貝殻のアップサイクルビジネスの可能性

          ChatGPTに貝殻の繊維のスーツのイメージを作成してもらいました(かなりイメージとは違う絵になりましたが、、、)。このイメージ画像の理由は、貝殻がスーツに変身するという面白い記事(日経新聞(9月14日付))を見つけたからです。 貝殻は漁業や食品加工の副産物として大量に廃棄されています。しかし、近年、貝殻をアップサイクルして新たな価値を生み出すビジネスが芽生えているそうです。 殻の主な成分は「炭酸カルシウム」で、約95%を占めます。様々な用途での活用方法はあるようですが、

          貝殻のアップサイクルビジネスの可能性

          ハリポタ速読チャレンジ54週目

          ハリポタ洋書を寝る前だけ1日30分読んでいつまでに読み終えるか挑戦しています。現在、最終巻「死の秘宝」の中盤です。 371日目:218ページから222ページ ハリーはアンブリッジのオフィスで見つけたものを取り出しました。 ハリーはポケットに手を入れ、マッドアイの眼を取り出した。ハーマイオニーは驚愕の表情で後ずさった。「アンブリッジが彼女のオフィスのドアにそれを貼り付けて、人々を監視していたんだ。そこに置いておくわけにはいかなかった…でも、それが侵入者がいることを彼らに知

          ハリポタ速読チャレンジ54週目

          グラングリーン大阪~新商品・新サービス 探検 その82

          先日、一部開業となった「グラングリーン大阪」に立ち寄り、視察してきました。大阪梅田の再開発プロジェクトの一環であるこのエリアは、かつての梅田貨物駅跡地に建設され、長年「大阪の最後の一等地」と呼ばれていた場所が、大きく生まれ変わろうとしています。 グランフロント大阪が開業したのは2013年で、あれから11年。今回のグラングリーン大阪は、その続編とも言える大規模な開発プロジェクトで、街全体に多くの緑を取り入れたデザインが特徴的です。緑に囲まれた噴水や大きな芝生広場は、都市の喧騒

          グラングリーン大阪~新商品・新サービス 探検 その82

          核融合発電に日本の中小企業が挑む-日経記事「小さくても勝てる」

          先日、青色LEDの発明者でノーベル賞受賞者の中村修二氏が、米国で核融合発電のスタートアップを創業したという話を聞いてから、この技術に興味を持ちました。 核融合発電は「地上の太陽」とも呼ばれ、脱炭素社会を目指す次世代エネルギーとして注目されています。国際的な開発競争も激化しており、2024年までの累計投資額は71億ドル(約1兆1000億円)を超え、年々その規模は拡大しています。 実用化が期待されているのは21世紀半ば以降、つまり30年以上先の話ですが、それでも核融合発電は足

          核融合発電に日本の中小企業が挑む-日経記事「小さくても勝てる」

          日本の食の「買い負け」について

          日本の食の「買い負け」について、9月9日付の日経新聞夕刊にまとめ記事が掲載されていました。 水産物に関しては、欧米の健康志向や中国などの需要拡大、そして円安の影響もあって、輸入額は増えているものの、輸入量は減少している状況だそうです。例えば、かつてスーパーで普通に買えた銀ムツ(メロ)は、中国での需要が急増したことで、今ではすっかり高級魚になってしまいました。確かに、最近ではほとんど見かけなくなりました。 また、温暖化の影響もあり、日本近海での漁獲量も減少しており、養殖も必

          日本の食の「買い負け」について

          明石で明石焼き

          西明石で新幹線の時間待ちの間にサクッと明石焼きを食べました。 西明石駅から徒歩で数分のところにある明石焼・乱でビールとタコの明石焼きです。 このお店は穴子もあり興味深かったのですが久しぶりの明石焼きでしたので、やはり王道のタコにしておきました。 ふらっと入ったお店でしたが美味しかったです。出汁もいい味出てました。 明石焼は兵庫県明石市の名物料理で、ふんわりとした卵をたっぷり使った柔らかい生地に、明石名物のタコを入れて焼いた料理です。なぜ、明石焼は明石の名物になったので

          明石で明石焼き

          セコマの「衰退戦略」とは-日経記事『コンビニ大全12』より

          「あ、そういえば、そんな名前のコンビニあったな」くらいの印象しかありませんでした。 北海道に旅行した際、かろうじて見かけたような気がする程度ですが、セコマ(セイコーマート)は北海道で道内人口カバー率98%を誇るコンビニチェーンだったのだと知りました。日経記事(9月7日付)で、同社の戦略がセブンイレブンの逆を行く「衰退戦略」と名付けられていることに興味を持ちました。 1. セコマの競争優位性 セコマ(セイコーマート)は北海道を基盤に約1200店舗(そして、埼玉・茨城にも1

          セコマの「衰退戦略」とは-日経記事『コンビニ大全12』より

          「おもしろきこともなき世をおもしろく」

          日本史や歴史小説が好きな人なら誰もが知っている高杉晋作の辞世の句です。 高杉晋作自身が下の句を詠まなかったことから、後世の人々によって様々な下の句が詠まれましたが、最も有名なのは幕末の勤王家、野村望東尼によって詠まれた「すみなしものは心なりけり」です。この句の意味は「面白くもないこの世の中を面白くするのは自分の心である」ということです。 仕事の楽しさとは よく「仕事を楽しめ」とか「楽しさがなければ仕事で成果を上げられない」という話を耳にします。あるアンケート調査では、「

          「おもしろきこともなき世をおもしろく」

          ハリポタ速読チャレンジ53週目

          ハリポタ洋書を寝る前だけ1日30分読んでいつまでに読み終えるか挑戦しています。現在、最終巻「死の秘宝」の中盤です。 364日目:154ページから161ページ クリーチャーの話をきている際に奴隷のエルフの持つ力に気づくハリーたち。 「エルフの魔法って、魔法使いの魔法とは違うんだよね、ハリー?」とロンが言った。「だって、僕たちができないホグワーツの中でアパレーションやディスアパレーションができるんだから。」その言葉を聞いて、ハリーは黙って考え込んだ。 365日目:162ペ

          ハリポタ速読チャレンジ53週目

          アサヒ 未来のレモンサワー~新商品・新サービス 探検 その81

          先日、東京出張中に蒲田の商店街を歩いていた際、話題の商品「未来のレモンサワー」プレーンとオリジナルを見つけ、購入してみました。この商品は6月に関東限定で発売され、すぐに売り切れたほどの人気を集め、SNSでも話題となっていました。スーパーでの価格は1本256円で、通常の缶チューハイと比べると少し割高ですが、それに見合う価値を感じました。 私はプレーンとオリジナルを1本ずつ購入し、オリジナルは滞在先のホテルで飲み、もう1本は大阪の自宅へ持ち帰りました(大阪では販売されていないた

          アサヒ 未来のレモンサワー~新商品・新サービス 探検 その81

          スタバのアプリマーケ戦略

          スマホアプリを活用したマーケティングを行う企業が増えています。ひと昔前の会員カードに代わるものとして、カードが物理的に増えることで財布が膨れ上がるという問題は、アプリによって解消されました。しかし、アプリが増え続けると、どこにあるのかわからず、レジ前で慌ててスマホを操作するという事態が起こります。また、通知が頻繁に来てしまい、やかましさからアプリごと削除した経験を持つ人も多いでしょう。そんな中で、私はLINEアカウントの方が操作性が良いと感じることもあります。 そんな様々な

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