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いえごとの灯にものがたり天の川

この世によひとつあかるく盆の月

巻貝よしろをひろえばあきのかぜ

せんそうよすこしあかくて盆の月

皿あらうひとすじの水さわやかよ

すすきみなはるかをさして一本道

人心をしずめつづけてひぐらしよ

歩道橋羽根のひかりのとんぼとぶ

そらだけにのこるふるさと盆の月

折りたたむあしの力よきりぎりす

ゆうばえよしぜんとあかいかき氷

ひとすじににごるれきしよ天の川

いまの世かおおきくひとつ赤い月

新聞をわかるまで読む夜ながさよ

じんせいよただひと吹きの秋の風

あおぐかおあきらかにして月光よ

じんせいの歩み止めれば赤とんぼ

まいとしよちいさくあがる島花火

つつまれてじぶんとひとつ秋夕焼

土手のそらを縦横無尽あかとんぼ

まんてんよ夜ふけにひとつ流れ星

歩み出て浜はしずかよせみしぐれ

露の野よじぶんのなかの悪がきえ

沿いあるくなみうちぎわも秋麗よ

黒ビール道後ゆっくり飲み干すか

かがやいてとぶしろがねの草の絮

いちまいに静まってより澄む水よ

満月を捕らえもせずに蜘蛛の巣よ

口語俳句 作品集 20 〜朝顔〜

あさごとにそらとおのいて八月か

あおぐかおあかあおきいろ大花火

雲のみね地球はいのちそのものか

しあわせは今があることでした虹

口語俳句 作品集 21 〜花火〜

高々と木のさびしさのひぐらしよ

口語俳句 俳句の目標の探究 〜全11項目のまとめ〜

秋澄むか瀬戸の島かげくっきりと

ぜんしんにかぜ吹くことよ羽抜鳥

飯盒よ暑気吹きこぼれ鳴りこぼれ

つつまれてだれも消えゆく大夕焼

あさがおよ季節がかわるかぜの空

傘さして誰でもなさよあきのあめ

水打ってそれと知られる店がまえ

街が持つしずかな意志よソーダ水

いつか又出かけましょうか遠花火

啄木鳥のつつき尽くした日暮こそ

過去みらいいまもくとうの原爆日

この世の手またあの世の手盆踊り

とぶいのちゆらめき上る火蛾の夜

ひしひしといのちの星よ蝉しぐれ