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口語俳句 作品集 20 〜朝顔〜


「 朝顔 」
~口語俳句〜

ビルよりもたかくあおいで噴水よ


風鈴よすごみにまじるかるみの句


風景をうごかしつつよボート漕ぐ


水打ってそれと知られる店がまえ


雲のみね地球はいのちそのものか


ゆうばえよしぜんとあかいかき氷


大夕焼け街とひとつにそめられて


つつまれてだれも消えゆく大夕焼


6階よほかにおとなくせみしぐれ


しんしんと夜をしんまで麦茶冷え


いつか又出かけましょうか遠花火

金剛峯寺そらを背後にせみしぐれ


あさぞらがあるだけ目白来る枝よ


あさごとにそらとおのいて八月か


オリンピック東京のあととおい夏


受け継いだひとつすがたよ墓参り


ばらばらにつらなる列よ墓まいり


一閃よ句を書きとめるせみしぐれ


落ち落ちて後もどりなし歌仙の滝


黒ビール道後ゆっくり飲み干すか


町しんとはなやぐことよ帰省の夜


あさがおよはためいて咲く風の空

山と海つないで川よキャンプの地


ひしひしといのちの星よ蝉しぐれ


道のおく道あらわれてひまわり畑


歩み出て浜はしずかよせみしぐれ


つつまれていつともちがう大夕焼


ぜんしんにかぜ吹くことよ羽抜鳥


飯盒よ暑気吹きこぼれ鳴りこぼれ


星を今見つめなおしてテントの夜


とぶいのちゆらめき上る火蛾の夜


あさがおよ手をかけるほど花開く


そえる手よ田ごと田ごとの稲の花


07月26日〜08月04日


現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です

ふだんの話し言葉・記号・句読点・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き

なども活かして必要最小限使用しています


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉
         ∟==話し言葉

◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い


◯使用している切れ字について

この作品集では
現代的な切れ字の候補を使用しています

「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ


◯口語俳句の基礎基本・つくり方について

下記に簡潔にまとめました


◯生成AIの利用 について

下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です。

◇生成AIに担当してもらった点

つつまれてだれも消えゆく大夕焼
(2つの案の比較)

受け継いだひとつすがたよ墓参り
(句意が通じるか)

落ち落ちて後もどりなし歌仙の滝
(句内の語の比較)


◯俳句の目標

下記について、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」 

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」


◯口語俳句 俳句の目標の探究

11項目の目標についての
簡単な解説と実際の作品をまとめました


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


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