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ちんもくよやがてしずかに春の滝

春の海見るおんがくということか

ねこの子よちいさな丸になって夜

わかめ干す島をぐるりと隠岐の海

おぼろづきふるさとともす二三軒

蝶が飛ぶたて琴鳴りわたるように

大空をひっくりかえしつばめとぶ

まどに立つうしろすがたと春愁と

生き抜いてこそ長命寺さくらもち

ゆびで割るなかみどりいろ草の餅

街空にきえてもとぶかしゃぼん玉

離別後よ問いかけてくるはるの月

叙景詩のひとりとなって花あおぐ

おんがくよいきいき暮らす春の街

げきりゅうを鮎のぼりゆく夕山よ

はるの崖モーセ海割るものがたり

おたがいのためにはたらき街は春

日に風にまかせる島よわかめ干す

いまそらを満開にしてあさざくら

さくら一枝咲きはじめたか白磁壺