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あらわれよそらにごるほど冬銀河

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note 2024年の記録 が届きました

落ち葉焚き死んだ神から神生まれ

坂よふとふりかえるとき年のくれ

口語俳句 作品集 30 〜冬銀河〜

まちじゅうが首をすくめて初雪よ

輪かざりよ玄関の良いつらがまえ

クリスマスツリーよ笑えない世界

数式で詩でかがやかすふゆぎんが

ちかづいて来た顔うかぶ聖樹の灯

雨やがて舞いだす街よゆきだるま

熱燗よきみがさっぱりわからない

この夜よどこあるいても聖樹の灯

いっさいを落として暮れの枯木山

口語俳句 作品集 29 〜冬菊〜 

ほのおからほのおが生まれ落葉焚

白曇るグラスよホットウイスキー

ふくろうは漆黒の夜かランプの火

それだけでいい甘鯛の吸いものは

真夜なかよホットワインの赤と白

凍て鶴よ日はゆき雲はゆきながら

しらいきよほしにひかりの遠近法

三羽二羽一羽陽となるふゆかもめ

口語句集「雪の列車」50句 〜しゃべり言葉の作品集〜

初雪よきせつがうごきだしたまど

落ちかかる伽藍のかげよ煤はらい

会話体俳句『雪の列車』 近詠15句

亡きがらがかぜにころがる冬蜂よ

巻くかぜよそらごとゆがむ雪の傘

雪嶺がよこいっせんよ北アルプス

瀬々もつれ日暮れをいそぐ冬の川

今空のオリオンのものがたりこそ

もともとはたねひとつぶか大根煮

ベンチにもれきし落葉の並み木道

にわとりは逆さんかくよ冬ひなた

陽に燃えているかに燃えず大枯野

とじひらくはねのおもさよ冬の蝶

木枯らしよだれも心臓抱くように

会話体俳句『雪嶺』 近詠18句

俳句について 〜俳句としての側面、一行詩としての側面〜 短文エッセイ

しら息よ発つ船にあるこのからだ

茶の花よ畑のとっぱずれの日なた

ささ竹よ鐘のなかまですすはらい

地へいに日落としたきりか大枯野

文語俳句『今朝の冬』 近詠20句

漂泊ようみついばんでふゆかもめ

神だなにかさねそなえよ餅をつく

文語俳句『雪』 近詠15句

たつおとこすわるおんなよ落葉焚

ものごころついて今日まで冬暖か