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まずは何から?『イシューからはじめよ』/安宅和人

 こんにちは!
「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です!

『イシューからはじめよ』は、2010年に出版された、ビジネスパーソンや研究者など、知的生産を行うすべての人に向けた指南書です。

 著者の安宅和人氏は、脳神経科学の研究者、マッキンゼーのコンサルタント、ヤフーのCSO(チーフストラテジーオフィサー)という3つのキャリアを通じて得た経験を基に、この本を執筆しました。

 そんなスゴい人が書いた本とは、どのようなものなのか?

 早速、紹介していきたいと思います!


「イシュー」とは何か?

 本書の核となる概念「イシュー」とは「今、この段階で解くべき問題」のこと。多くの人が問題だと捉えていることは、実は解決すべきイシューではないと安宅は指摘する。真のイシューを見極めるためには「根本に関わる問題であるか」「白黒はっきりしていない問題であるか」という2つの条件を満たす必要があると論を展開

なぜイシューから始めるのか?

イシューから始めることで、以下の3つのメリットがあると述べています。

  1. 生産性の向上 イシューを明確にすることで、本当に取り組むべき課題に集中できるため、無駄な時間を削減し、生産性を高められる

  2. 解決策の質の向上 イシューを深く理解することで、より本質的な解決策を見出せる

  3. 影響力の拡大 イシュー度の高い問題を解決することで、社会や組織に大きな影響を与えられる


イシューの見つけ方

 本書では、イシューを見つけるための具体的な方法論として「複数の視点を持つ」「分解する」「抽象化する」「WHYを5回繰り返す」など……が、紹介されています。これらの方法論を活用することで、複雑な問題の中から真のイシューを抽出することができると述べられています。

イシュー度の高め方

 イシューを見つけた後は、そのイシュー度を高めることが重要。イシュー度とは、その問題がどれだけ本質的で、解決する価値があるかを示す度数。イシュー度を高めるためには、「WHYを繰り返す」「So What?を繰り返す」「影響範囲を考える」「解決策のインパクトを考える」といった方法が有効

イシュー解決のプロセス

 本書では、イシューを解決するためのプロセスとして「仮説ドリブン」「アウトプットドリブン」「メッセージドリブン」の3段階を提唱しています。

  1. 仮説ドリブン イシューに対する仮説を立て、その仮説検証のための情報収集を行うこと

  2. アウトプットドリブン 仮説検証の結果を基に、具体的なアウトプット(解決策)を作成すること

  3. メッセージドリブン アウトプットを効果的に伝えるためのメッセージを練り上げていくこと

まとめ

『イシューからはじめよ』は、問題解決の本質を捉え、具体的な方法論を提供してくれる書籍です。この本で紹介されている考え方や方法論を学ぶことで、仕事や研究、そして日常生活における問題解決能力を飛躍的に向上させることができるでしょう!

 また、書き忘れましたが、この本は基本的に三部構成になっています。

本書の構成 

  1. なぜ、イシューからはじめるのか

  2. 解くべき問題を見極める

  3. 解の質を高める

 このように非常にシンプルにまとまっているので、専門家でなくてもご安心を……!

感想

 目からウロコが落ちる見解もたくさんあり、普段なんとなく「問題」と捉えていたものが、実は解決すべき「イシュー」ではないと気づかされました。

 本書では、「イシュー」を「今、この段階で解くべき問題」と定義し、その重要性を説いています。そして、真のイシューを見つけるためには、問題を分解し、本質的な問いを立てることが重要だと教えてくれます。

 特に印象的だったのは、「イシュー度」という概念です。これは、その問題がどれだけ本質的で、解決する価値があるかを示すものです。本書を読むことで、問題解決においてイシュー度を高めることの重要性を深く理解できました。

 一方で、本書の内容は、コンサルタントの仕事に特化した内容が多く、他の職種の人にはあまり参考にならないのでは?……と、感じたのも事実です。

 しかし、本書で得た「イシュー」という視点は、私にとって非常に大きな収穫でした。

 問題解決に行き詰まった時、この視点を思い出すことで、新たな糸口を見つけられるようになったと感じています。

 本書は、問題解決能力を高めたいビジネスパーソンにとって、非常に価値のある1冊だと思います。

 特に、問題の本質を見極める力や、解決策の質を高める力を身につけたい方には、ぜひおすすめしたいです。

 こちら単行本だと1980円ですが、Kindleだと半額(990円)なので、Kindleで読んでしまうのがおすすめです!

解くべきイシューを見極め、
知的生産のアクセルを全開にする1冊です!

【編集後記】
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