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坪田のデザイン思考

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物事の分析・解説、インサイト、デザインする上で知っておきたい知識、デザインしたものの話などを紹介しています。
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デザイナーである私を構成する言葉

どうも、デザイナーのつぼつぼです。今回は昔言われて今も心に残っている言葉、デザインを学んでいた時に恩師から言われた言葉など、デザイナーである私にとって大切にしている言葉を紹介します。

1、言われた言葉「描くのが遅いから仕事には向かないですね」

これは小学生の頃、担任のM先生から三者面談の時に言われた言葉です。

小学六年生の時、図画工作の授業で「ヒガンバナを描く」という課題がありました。私は下

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短い言葉で学ぶデザイン

短い言葉で学ぶデザイン

こんにちは、デザイナーの坪田です。私はデザインについて教える機会があるものの、デザインというとどうしても意味合いの幅の広さ、奥行きの深さから説明が長くなりがちです。そのデザインを短い言葉で理解できるようにしてみました。

短い言葉+説明文の構成にしていますので、もし気になった言葉があったら説明文も読んでみてください。

1:デザインの前提世の中にデザインされていないものはない

まず「世の中にデザ

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クリエイターのためのラーメンズ名言集

クリエイターのためのラーメンズ名言集

こんにちは。デザイナーの坪田です。私はクリエイターこそラーメンズを観るべき!と主張しています。好きが高じて?小林賢太郎作品をデザイナー視点で分析した「ラーメンズデザイン論」というnoteも書いています。今回はラーメンズやK.K.P.の中で”クリエイターに知って欲しい台詞”を集めてみました。

1:ラーメンズの名言ラーメンズは小林賢太郎・片桐仁のコンビです。第5〜17回公演のコントがVHS/DVD化

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デザインの認識のズレについて

デザインの認識のズレについて

こんにちは。友人から「デザイナーっぽいよね」と言われるデザイナーの坪田です。良し悪しを別にして「世の中でデザインされていないものはない」といわれるほどデザインは身近なものです。身近であるがゆえに誰もが口を出しやすい分野でもあります。その反面、デザインを生み出すことは専門的な技術や知識を必要とします。

最近このデザインに関するポスト(ツイート)がプチ炎上しました。基本的に炎上案件には触れないように

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照明入門

照明入門

みなさん、照明はお好きでしょうか。あ、好きなのは知ってるので、言わなくて大丈夫です。私と同類ですね。こんな変態入門みたいなタイトルのnoteを開いたということは、椅子入門も読んでいることでしょう。

ありがたいことに「椅子を特定する話」と「椅子入門」の記事は大変好評で、「変態だ」とか「ヤベェ奴がいる」といった嬉しい声が続々と届いています。そしてなんと、記事をきっかけにとあるコミュニティの方から「椅

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椅子入門

椅子入門

みなさん、椅子はお好きでしょうか。お好きですよね。あ、言わなくて大丈夫です。知っています。こんなマニアックでヤバそうなタイトルのnoteを開いたということは、既に「椅子を特定する話」も読んでいることでしょう。

このnoteでは、椅子を楽しむために、椅子とは何か、軽い分類、椅子の魅力などを書いていきます。皆さんご存知かと思いますが、まず椅子の名称と分類に関しておさらいをしましょう。



椅子の

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デザイン技法基本セット - 文字編

デザイン技法基本セット - 文字編

「デザインとは」の記事は、1思考編、2視点編と書いてきましたが、とうとう今回から技法編に入ります。

デザインを始めたばかりの人は「アイデアや技法(どうすればサマになるか)」を学びがちですが、思考の伴わないデザインはアイデアに振り回されたり、1つ良いデザインができてもそれ以降良いデザインができずその場限りになってしまいます。私も大学生の頃はアイデアに振り回されていて、アウトプットが安定しませんでし

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嘘と虚構と付き合い方

嘘と虚構と付き合い方

近年、VR・AR・CG・写真加工などの技術の発達が目覚ましく、現実と現実でないものとの境界線が曖昧になってきているように感じます。仮想世界、非現実、理想、妄想、偽物、作り物、フェイク、嘘……様々な表現がありますが、この記事では「現実」と比較して「虚構」と表現します。そんな現実と虚構の関係性に関していくつかの視点から思うことを書きました。

1、スマホ1台で生活が成り立つ昔は物に溢れた生活をしていま

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ラーメンズデザイン論

ラーメンズデザイン論

ラーメンズや小林賢太郎さんといえば、芸人の憧れる芸人だったり、コントが芸術と称されたり、天才と呼ばれたりと、熱狂的なファンがいるお笑い芸人・パフォーミングアーティストです。
 私も大好きで「デザイナー以外で尊敬する人物は?」と聞かれると、いの一番に名前を挙げます。一時期ラーメンズのコントを見すぎて最初の台詞2文字を聞いただけで何のコントかを当てることができました。
 2020年の12月に引退をされ

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なぜ日本のポスターはダサいと言われるのか。

なぜ日本のポスターはダサいと言われるのか。

映画好きのデザイナーつぼたです。日本のポスター、特に映画のポスターはダサいとSNSでも頻繁に話題になります。映画好きの私が見ても「うーん、これは魅力的な映画に感じられないなぁ」と感じるポスターは非常に多いです。しかし映画自体はとても面白い。なぜそうなるのかを分析・解説していきます。

1、組織形態まず初めに説明しておかなければいけないのが「日本のデザイナーのレベルは高い」ということです。「ダサいポ

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パソコンでの思考 vs 手書きでの思考

パソコンでの思考 vs 手書きでの思考

デザイナーのつぼたです。私はデザインのアイデア出しをする際、手にペンを持ち、紙に実際に文字やスケッチを描いて考えます。パソコンでアイデア出しをする場合と、紙に書いてアイデア出しをする場合では脳の働きが違うと考えているため「アイデア出しをパソコンでするのはオススメしない」と言ってきました。

自分の経験を元に、特にエビデンスもなく話していましたが、根拠を明確にせず情報を伝えるのは良くないなと感じ、色

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デザインとは2:視点編

デザインとは2:視点編

前回の「デザインとは1:思考編」では、考え方のベースとなる部分にフォーカスして書きました。今回は一歩進んで具体的に作る前に考えなくてはいけないこと・知っておきたい前提の話を紹介しようと思います。「思考編 → 視点編 → 技法編」という内容の第二弾「視点編」です。
#1  
赤は目立つのか?デザイナーをしていると頻繁に言われることがあります。それは「目立たせてください」です。もっとすごい場合は「目立

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デザインとは1:思考編

デザインとは1:思考編

この記事は私のブログ「デザインとは:1(思考編)」の移植です。少し長めなので、読みやすい方で読んでいただければと思います。

デザインとは何でしょうか。
デザイナー達は自分なりの「デザインとは」の答えを持っている人が多いです。ですので、ここでは「絶対的なもの」や「正しいもの」ではなく、私個人が考えているデザインに関して解説したいと思います。何かのきっかけになれば幸いです。
#1  
デザイン ≠ 

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つぼたのロゴのデザインプロセス

つぼたのロゴのデザインプロセス

デザイナーのつぼたです。プロダクトからグラフィック、ロゴなど幅広くデザインをしています。あまりプロセスの話をしたりはしていませんでしたが、今回は自分のロゴをデザインしたので、そのデザインプロセスを公開しようと思います。

ロゴには文字で表現される「ロゴタイプ」と、記号で表現される「シンボルマーク」があり、この2つを合わせて「ロゴマーク」と呼ぶことが多いです。

私の屋号「SPOT DESIGN」に

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