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素敵な骨董箱🌹

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個人的に素敵だなぁと感じられたものたちが集められています。
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アンドリュー・フレンダーとリユースされた作品/アウトサイダーアート

アンドリュー・フレンダーとリユースされた作品/アウトサイダーアート

アンドリュー・フレンダーとリユースされた作品/アウトサイダーアート
アンドリュー・「グランパ」・フレンダー/ANDREW "GRANDPA" PFRIENDER

アンドリュー・フレンダー(アンドリュー・「グランパ」・フレンダー/ANDREW "GRANDPA" PFRIENDER/1909-1986/ブリックリン生まれのアウトサイダーアーティスト)
(註)アンドリュー「グランパ」フレンダーは、画

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フジ子・ヘミング女史へ捧ぐ

フジ子・ヘミング女史へ捧ぐ

悲しいね

「一人でも幸せだった」と言える人は聞いたことがない

ピアノに一生を捧げて

苦労を苦労とも思わず 懸命に生きている

それが「人の本当の姿」なのかも知れないけれど

生きることのむつかしさ

「幸せの形」なんか ありゃしない!

苦しみの中で 一瞬感じる「安らぎ」があるとすれば

それが「幸せ」ってものかも知れない

長続きしない幸せだからこそ「幸せ」なんだ!と思う

自分でピアノの

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陽光の下で深淵を覗く -エリザベス・グラスナー[Head Games]

陽光の下で深淵を覗く -エリザベス・グラスナー[Head Games]

 某日、六本木ピラミデビル。

 エリザベス・グラスナー「Head Games」(7月2日~8月31日)@ペロタン東京

呼び起される無意識

 展示作品は、反射的に、その意味を問いたくなるものばかりだ。

 もちろんのことだけど、作家の持つ意図はきちんと存在する。

 ただ、作品の前に立って対話(自分と?)していくうちに、意味の追究は、する必要がないのではないかという気になってくる。

 冒頭に

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パリの老舗画材屋セヌリエに行って来ました。

パリの老舗画材屋セヌリエに行って来ました。

こんにちは。いつも淡々と絵を載せてるだけなので、たまには文章も書いてみようと思います。
透明水彩絵の具を求めて、パリにあるセヌリエの本店に行ったのでレビューします。

セヌリエは1887年にギュスターヴ・セヌリエによって創業された歴史あるフランスの老舗画材店で、当初は高品質の油絵の具を作っていたそうです。
ピカソやセザンヌを始めとする印象派の画家達を常連客に抱え、この錚々たる客人達が御来店の際には

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聖クリストファー 〈キリストを担ぐ者〉に励まされる

聖クリストファー 〈キリストを担ぐ者〉に励まされる

ここ2ヵ月ほど取り組んでいる自己改革が、なんだかしんどくて
いい加減もう変わりたいんですけれども~
疲れたよ~~
と、ときどきボヤきます。

長年思い込み、刷り込みされてきたことって、
どうしてこう変えられないんでしょう。
もうちょっと助けてくれてもいいんじゃないの~
どうするの~これ~
と、半ギレしつつ、カードに問うてみました。

最初に出たのが、聖クリストファー。
「セイフ・トラベル」というカ

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不思議の国に誘われて

不思議の国に誘われて

突然現れたシロウサギを追いかけて不思議の国に迷い込むアリス。そのへんてこりんでちょっぴり怖い物語に初めて出会ったのは幼稚園のときだった。家族の誰かがディズニー版「不思議の国のアリス」のビデオをレンタルしてきたのだ。

今となっては魅力的だと感じるアリスの世界だが、正直いうと当時は苦手だった。ずっと笑っているチェシャ猫も、クレイジーな女王も、いもむしも。その世界観がどことなく不気味で怖かったのだ。

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幻想を報告せよ -公務員カフカの冒険

幻想を報告せよ -公務員カフカの冒険


【水曜日は文学の日】


ある朝、普通のサラリーマンが毒虫になってしまう小説『変身』で名高い小説家フランツ・カフカは、本当に不思議な「ありよう」の作家です。

個人的に興味深い作品は何個かあれど、なぜここまで研究者から読者まで、惹きつけてやまないのか、ちょっと驚くようなところがあります。

私が今興味があるのは、彼の「生き方」と「書き方」です。

それは、一見新奇なようでいて、実は、

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書籍レビュー『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』堀内都喜子(2020)よく働き、よく学び、よく遊び、よく眠るフィンランドスタイル

書籍レビュー『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』堀内都喜子(2020)よく働き、よく学び、よく遊び、よく眠るフィンランドスタイル


最近、北欧が熱い!個人的に北欧は最近、
気になっている地域なんですよね。

昨日紹介したゲーム
『It Takes Two』は、
スウェーデンのゲームですし、

以前紹介した映画『ラム』は、
アイスランドが舞台の
作品でした。

(制作はアイスランド、
 スウェーデン、
 ポーランドの合作)

近年、私が気に入っている
フライングタイガーという
雑貨屋さんは
デンマーク発祥のお店です。

そんな

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春休みの特別体験! 京都嵐山オルゴール博物館の魅力とは?

春休みの特別体験! 京都嵐山オルゴール博物館の魅力とは?

【約2,500文字、写真18枚】

 小5の娘が「オルゴール大好き! オルゴールオルゴール」という。宿題もなにも無い春休み、オルゴール博物館へ連れて行くことになった。
 入場料、大人は1,000円もするではないかっ。嵐山にあるから場所代かと訝しんだ。だが、博物館員さんによる実演や仕組みの解説、歴史の話など存分に楽しませてくれた。

京都 嵐山にきて、オルゴール?

 店内1階には販売用のオルゴール

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「サルバドール・ダリ ― エンドレス・エニグマ 永遠の謎 ― 」感想

「サルバドール・ダリ ― エンドレス・エニグマ 永遠の謎 ― 」感想

つい先日、スペインで公務員をしている先輩が帰国してきた。

ちょうど角川武蔵野ミュージアムでダリの美術展がやっていて、
(ダリはスペイン出身だから)本場を知っている先輩と行けば面白い感想が聞けるんじゃないかなと思って一緒に行ってきた。

第1会場:ダリを感じる「体感型デジタルアート劇場」と「言葉の回廊」ダリの作品たちがデジタルアートとして体験できる空間。全部で12幕あった。

会場一面がダリの世界

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全国水族館の旅【24】幼魚水族館

全国水族館の旅【24】幼魚水族館

どんな生き物でも、赤ちゃんはとても可愛いです。それは魚とて例外ではありません。
自然界の生命にとって、赤ちゃんとは「種族の未来」です。希望が詰まった存在だからこそ、たくましく気高いし、とても愛しく思えます。そんな可愛くて尊い幼魚たちに出会える素晴らしい水族館が静岡県にあります。

水族館業界に新風を巻き起こす気鋭の飼育展示施設今回訪れる幼魚水族館は、2022年にオープンした若い水族展示施設です。そ

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ひとりでもいいと言う優しさ

ひとりでもいいと言う優しさ

雪が降る日はしんと辺りが静まり返って
何もかもが、無のような気さえする

まるで全てがそこに存在しないように

それでも、鳥の声はどこからか聞こえてきて
リスが大きな尾を振り走り
猿の群れはまるで新喜劇のようにドタバタと今日も賑やかに山へ帰って行き
キジがこちらを覗いている

そんなに恐れなくても取って食ったりしないのに

草木が眠っているから静かに感じる森も、何もないわけではないのだとそう知るこ

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コルシーニ邸庭園と職人展示 2023年 n.2

コルシーニ邸庭園と職人展示 2023年 n.2

ARTIGIANATO e PALAZZO in Firenze

フィレンツェの中心街にて9月に開催された職人展示。前回に引き続き、コルシーニ庭園へとご案内します。

Materia e Virtuosismo 素材と名匠

トーンの落ちた照明に浮かび上がる、美しいオブジェ。職人は居ず、職人や工房、そして作品名が記してあります。

Galleria dell’Artigianato(職人ギャラリ

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与える時は心から

与える時は心から

各自、いやいやながらでなく、強いられてでもなく、心に決めたとおりにしなさい。喜んで与える人を神は愛してくださるからです。(2コリント9:7 聖書協会共同訳)

Let each one give as he purposes in his heart, not grudgingly or of necessity; for God loves a cheerful giver. (2 Corint

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