いっき82

1982年生まれ(♂)エンタメソムリエ。おもに、映画、本、音楽、テレビ番組、ゲームのレビューやコラムを執筆。エッセイ、写真、詩も投稿します。

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秋に聴きたい木枯らしジャズ

木枯らし(こがらし) 日本の太平洋側地域において晩秋から初冬の間に吹く風速 8m/s 以上の北寄り(北から西北西)の風のことで、冬型の気圧配置になったことを示す現象である。 Wikipediaより引用。 秋も深まった時期に、私がもっとも聴きたくなる音楽は、ジャズです。 なんだかわからないですが、ジャズのちょっと切ない感じが、秋にピッタリな感じがするんですよね。 私は「木枯らしジャズ」と言ったりします(今、はじめて公表した)。 というわけで、秋にピッタリなジャズの曲

    • 誰もが持っている「日常」の愛おしさ

      【約1100字/3分で読めます】 長嶋有の『三の隣は五号室』を紹介しました。 好きな作家さんなので、特に文章が長くなってしまいましたね。 何度か note でも書いていますが、長嶋有を知ったのは、「ブルボン小林」名義のコラムが先でした。 私が『ファミ通』を毎週読んでいたのが'06~'09年頃で、読みはじめの頃にブルボン小林がコラムを連載していたんですよね。 ゲームに関する文章や本って、どこか閉じたイメージがあったんです。 それはそれでゲームマニアとしておもしろく感

      • 書籍レビュー『三の隣は五号室』長嶋有(2015)私が今いる場所は、かつて別の誰かが居た場所

        【約2300字/6分で読めます】 自分が住んでいる部屋の前の住人を 想像してしまうことはないですか?私は配信サービスなどを利用して、昔の映画やドラマを観たり、昔の音楽を楽しむことが多いのですが、そんな時に想像してしまうことがあるんですよね。 「もしかして、私よりも前の住人がこの部屋で同じものを観ていたかもしれない(あるいは聴いていたかもしれない)」 私が住んでいるのは、築30年程度の借家なので、こういうことが想像しやすいんですね。 例えば、私はよく台所で食器を洗うんで

        • ジャズと私(11)ジョビンからのクラウス・オガーマン

          【約1400字/3.5分で読めます】 ▼前回の記事 前回の記事では20歳の頃に聴いたウェザー・リポートを紹介しました。 それよりも少し前の時期に、聴きはじめたのがアントニオ・カルロス・ジョビンでした。 ジョビンというと、ボサノヴァの人なので、「ジャズ」をテーマにした記事で挙げるのはどうかと思われる方もいるかもしれません。 しかし、ジャズとも深いつながりがあるんですよね。 私がジョビンを知ったのは、私の好きな坂本龍一が影響を受けていたこと、また、前々からこの記事で出

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        記事

          十数年振りにジャミロクワイを聴いてみて

          【約1200字/3分で読めます】 昨日のレビューではジャミロクワイのアルバムを紹介しました。 レビューでも多少触れましたが、実は私はジャミロクワイをしっかり聴いたのは、ここ最近のことなんですよね。 レビューで紹介した『Travelling Without Moving』('96)の一つ前のアルバム『The Return of the Space Cowboy』('94)を20代の頃に聴いていたことがありました。 でも、なんだか今ひとつハマらなかったんですよね。 もち

          十数年振りにジャミロクワイを聴いてみて

          音楽レビュー『Travelling Without Moving』Jamiroquai(1996)ジェイ・ケイの多彩な魅力が詰まった名盤

          【約1600字/4分で読めます】 世界でもっとも売れた ファンクアルバムとしてギネス登録全世界で800万枚売れたジャミロクワイの代表作です。 ディスコ的なサウンド、アシッドジャズ、ソウルミュージック寄りな楽曲もあり、幅広い音楽性が味わえます。 アルバムのトップを飾るのは、ジャミロクワイの代表曲でもある『Virtual Insanity』で、日本でも何度も CM 曲として採用された非常に有名な曲です。 時代を経ても色褪せない魅力を持った曲で、懐かしいような新しいような不

          音楽レビュー『Travelling Without Moving』Jamiroquai(1996)ジェイ・ケイの多彩な魅力が詰まった名盤

          プレイリスト One day #2 Acid Jazz

          '90年代のアシッドジャズから選曲してプレイリストを作りました。 1.Nothing Has Changed/Galliano('91) 2.Don't You Worry 'Bout a Thing/Incognito('92) 3.Something in My Eye/Corduroy('93) 4.Jesse/Mother Earth('93) 5.MELTING POT/Kyoto Jazz Massive('94) 6.Midnight At The Oasis

          プレイリスト One day #2 Acid Jazz

          思えば遠くへ来たもんだ

          【約900字/2.5分で読めます】 先々週は体調不良になったり、心がモヤモヤしていたりで、なかなか記事が書けませんでした。 11月4日(月)から本来の私が書きたい作品の紹介などを書き続けることができて、ようやく本調子に戻ってきた感じがします。 と、ここで私が11月4日(月)から紹介してきたものを振り返ってみましょう。 自分の選んでいるものが、いかにバラバラか、このリストを見て、改めて思いました。 いや、かろうじてつながりがあるものもあるんですよ。 例えば、『Cry

          思えば遠くへ来たもんだ

          映画レビュー『ビートルジュース』(1988)特撮だけでマンガのような世界を描く

          【約1100字/3分で読めます】 ティム・バートン監督の出世作ずっと前から知っていて、いつか観たいと思っていたのですが、ようやく観ることができました。 長らく配信になかったので、なかなか気軽に観ることができなかったんですよね。 今年になってから続編が公開され、その前後から配信がはじまったようです。 アメリカの片田舎に住む若い夫婦二人は古い一軒家で仲良く暮らしていたのですが、交通事故で亡くなってしまうのです。 そこから二人は不思議な世界をさまよいます。 家は売り払わ

          映画レビュー『ビートルジュース』(1988)特撮だけでマンガのような世界を描く

          マンガレビュー『BLUE GIANT SUPREME』(2016~2020)言葉も文化も異なる地へ

          【約1100字/3分で読めます】 『BLUE GIANT』の最後に ヨーロッパに旅立った 主人公のその後世界一のジャズプレイヤーを目指す主人公・宮本大が、最初に降り立ったのは、ドイツのミュンヘンでした。 ジャズプレイヤーとして名前が知られているわけでもなく、なんのツテもない大です。 案の定、ジャズバーへの飛び込みは、どこでも断られてしまいます。 最初から大はそうでしたが、ここでもへこたれません。 自分が「世界一」になることを信じていて、それ以外のことが頭にないのです

          マンガレビュー『BLUE GIANT SUPREME』(2016~2020)言葉も文化も異なる地へ

          テレビレビュー『墓場鬼太郎』(2008)悪い鬼太郎も魅力的!

          【約1000字/2.5分で読めます】 '08年に放送された 深夜アニメ版『鬼太郎』本作が原作とするのは、『ゲゲゲの鬼太郎』が『墓場鬼太郎』というタイトルで貸本マンガとして発表されていた頃のものです。 アニメでは、はじめて鬼太郎が生まれるところが描かれ、「目玉おやじ」になる前の父親の姿が見られます。 鬼太郎、目玉おやじ、ねずみ男は、それぞれ初代アニメ版の声優(野沢雅子、田の中勇、大塚周夫)が担当しており、古くからのファンにはたまらないでしょう。 画風は原作の鬼太郎に近い

          テレビレビュー『墓場鬼太郎』(2008)悪い鬼太郎も魅力的!

          ゲームレビュー『パネルでポン』(1995)見た目はかわいいが本格派のパズルゲーム

          【約1000字/2.5分で読めます】 本作が発売された'95年といえば古くからのゲームファンには、この前年にセガサターン、プレイステーションが発売されたことが記憶されているでしょう。 今の時代からは考えられない話ですが、当時の任天堂はそういった新規のハードに押され気味になっていたのです。 そんな中で地味に発売されたのが、このパズルゲームでした。 発売された時期が良くなかっただけに売り上げ的にはそんなに目立ったヒット作にはなりませんでしたが、一部のゲームファンからは熱狂

          ゲームレビュー『パネルでポン』(1995)見た目はかわいいが本格派のパズルゲーム

          音楽レビュー『Home』Polaris(2002)聴き込むほどに深い味わい

          【約600字/1.5分で読めます】 ポップ・バンド、ポラリステクノポップユニット、Lab LIFe(ラブライフ)の元メンバー・オオヤユウスケと伝説のバンド、フィッシュマンズの元メンバー・柏原譲によって、'00年に結成されました。 フィッシュマンズのことは、もちろん名前は知っていましたが、しっかり聴いたことがありません。 このバンドのサウンドは、フィッシュマンズに似ているそうです。 私がはじめて知ったのはSpotify のオススメで流れてきた時でした。 本盤の②『ねじ

          音楽レビュー『Home』Polaris(2002)聴き込むほどに深い味わい

          プレイリスト One day #2 UK New wave

          '70年代末~'80年代の「UK New Wave」というテーマでプレイリストを作りました。 1.Disorder/Joy Division('79) 2.SHE IS BEYOND GOOD AND EVIL/The Pop Group('79) 3.Swan Lake/Public Image Ltd.('79) 4.Gangsters/The Specials('79) 5.Hot On Heels of Love/Throbbing Gristle('79) 6.F

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          映画レビュー『スイート・マイホーム』(2023)家族に隠していることはないですか?

          【約900字/2.5分で読めます】 主人公はスポーツインストラクターで、 妻と小さな娘の三人暮らし寒さの厳しい土地で、借りているマンションの部屋の寒さが気になっていました。 まとまったお金ができた主人公はマイホームの購入を検討します。 家族で訪れたモデルルームは、最新式の暖房設備が完備されており、玄関まで温かく、設備はスマホから一括管理できる便利なものでした。 すぐに購入を決めた主人公ですが、一つ難点がありました。 それはこの住宅が、地下にある巨大な装置によって、部

          映画レビュー『スイート・マイホーム』(2023)家族に隠していることはないですか?

          映画レビュー『ドリームプラン』(2021)愛情あふれる頑固親父がテニスのトッププレイヤーを育てた

          【約1000字/2.5分で読めます】 '90年代後半にプロデビューし、 テニス界を席巻した姉妹それがビーナス・ウィリアムズ、セリーナ・ウィリアムズの二人です。 本作はその姉妹の物語を父親の視点で描いています。 父親・リチャード・ウィリアムズを演じるのは、ウィル・スミスです。 その見た目は、本物の父親にそっくりに仕上げられており、いつものウィル・スミスとは別人に見えました(実際の本人の映像はエンディングで見られる)。 この父親が相当な頑固者で、観ていてイライラするほど

          映画レビュー『ドリームプラン』(2021)愛情あふれる頑固親父がテニスのトッププレイヤーを育てた