八木玲穏
舞台、アート、クラシック。私の好きな芸術作品たちをご紹介します。
本のエッセイを少し*好きな本の思い出を語るだけのマガジン。
たべることが大好きな人のもぐもぐ記録。
日常の中にある余白を楽しむために、余白を切り取って言葉にする。
本と旅したあの日のこと。本をめくるように、本を巡りたい。そんな思い出の記録。
「でも、もう本屋には戻れない」 全ての始まりはこの言葉でした。 そうだ、空想書店を開こう大学から20代後半までの約9年間、ずっと本屋で働いていました。人生初のアルバイトとして入社し、いくつかの本屋を転々としつつも働き続けた場所。 レジ業務はあまり好きではなかったけど、本の発注をしたり、フェアを企画したり、そのフェアにぴったりな本を探したり。本屋の醍醐味ともいえるそれらの仕事は大好きでした。 とはいえ本屋は肉体労働で決して楽な仕事ではありません。わたしが働いていた店舗は忙
「たくさんのふしぎ」という月刊誌をご存知だろうか。 この本は小学3年生以上の子どもを対象に、この世界にあふれる「ふしぎなこと」を教えてくれる科学雑誌だ。 子ども向けの雑誌ではあるがその内容は本格的。大人が読んでも「そうだったのか!」と学ぶことが多く、読み応えのあるシリーズだ。 そんな「たくさんのふしぎ」だが、以前わたしにとってとびきり魅力的なテーマが取り上げられたことがある。 冬になると食べたくなる。甘くて茶色くて、口に入れるとすぐに溶けてしまうお菓子。 チョコレー
あっという間に秋! 最近忙しくてなかなか記事が書けていないですが…10月も色々と芸術に触れる機会はあったので振り返り。 ブラック・ジャック展「もうこんな時間なの??!」 「え?あれ…?」 出口に到達したとき、周りからざわめきが聞こえた。 わたしだけじゃない。みんなが同じことに驚く。まさに「時間が溶けた!!!」という感覚。こんなにも濃く、こんなにも所要時間が長い美術展も珍しい。 これは『美術館「えき」KYOTO 』で9/1〜10/6まで行われていた「ブラック・ジャック展」
「○○ちゃん、今日はどこから来たの?」 この何気ない質問が特別で、嬉しくて。 この日のわたしは舞い上がっていた。 *** 先日noteにも書いた「わかったさんシリーズ」の33年ぶりの新刊がついに発売! それを記念してわかったさんの挿絵を長年担当し、新刊では文も書かれた永井郁子先生のサイン会があるとの情報をキャッチ。とはいえ、サイン会はいつも関東なので参加は難しいかと悩んでいたところ、今回は関西での開催もあるということで大歓喜でサイン会予約をしました! 絶対行きたかっ
こどもの頃大好きだった絵本たち。 何度も何度も繰り返し読んでいたのに今も手元に残している絵本は少ない。 そんな中で今も手元に残している絵本のひとつが「ノンタンのたんじょうび」だ。 数あるノンタンシリーズの中で最も好きだったタイトルで、一番読んでいた記憶がある。ノンタンが悲しい思いをするシーンがあるのでちょっぴり可哀想でもあるのたが、クッキーやケーキなどわたしの好きな食べ物がたくさん出てくるところが好きだった。 中にはクッキーの作り方のページもあり、「ノンタンのクッキーを
バタバタしていてnoteが1ヶ月ぶりと久しぶりになってしまいました😭久しぶりに開いたらたくさんの方が記事を読んでくださっていて、フォロワーさんも少し増えていて、ちょっぴり嬉しい。そんな8月の始まりです🎵
早いもので7月も終わりの日を迎えた。 何をしていたのかわからないままに7月が溶けてしまった。そんな感覚である。 今日はnoteから少し離れていた間に出会った好きな景色を振り返りたいと思う。 こちらは奈良の大和郡山市を散策した時に見つけた風景。 この日のお目当ては賣太神社(めたじんじゃ)の参拝だった。 初めて聞いた神社だったのだが、マツコの知らない世界でも取り上げられたくらい有名で、由緒正しい神社らしい。 この神社に来たいと思ったきっかけは、芸能の神様が祀られているこ
子どものころから大好きで何度も読み返した児童書がある。『わかったさんのおかしシリーズ』だ。 クリーニング屋さんで働くわかったさんが配達途中に不思議な世界に迷い込み、そこで出会ったおかしな住人たちとお菓子をつくる物語。 お話としての面白さはもちろんなのだが、イラストが可愛らしく色使いも素敵で、この本のことが愛おしくて仕方がなかった。 シリーズは全部で10冊あるが、わたしの家にはクッキー、ドーナツ、アップルパイ、アイスクリーム、マドレーヌの5冊しかなかった。刊行順でもないの
最近のお出かけはもっぱらpapershootと一緒。 ミラーレス持って行った日も、気づけば結局papershootしか使ってない。 このカメラは以前の記事で紹介した台湾のおもちゃカメラだ。 とても味わい深い写真が撮れるが、狙った範囲は撮れない。近づきすぎるとボケるし、離れすぎると撮りたいものが端に寄ったりする。 その上手くいかない感じが楽しい。 花が最も難しい気がする。 この被写体はとにかくピントが合わない。でもエモい。 写真は楽しい。 *** 休みの日に予定を
ストレスが溜まると本屋に行って本を買う。 毎日たくさんの本が出版される時代だけあり、気になる本が尽きることはない。わたしにとって本を買うことはストレス解消法の1つだ。(さすがに財布の上限があるので全部は買えないが…) では毎月たくさんの本を読んでいるのかというと、それほど読んでいない。溢れる本棚と読書量は比例しないのだ。わたしは手持ちの本の3割も読めていないと思う。本を買うこと自体がある意味わたしの趣味のようになっている。 ストレスが溜まってなくても毎月本は買う。ストレス
あっという間に終わってしまった5月。 少しバタバタしていてnoteに書けなかったのだけど、実はモネ展と福田平八郎展に行きました。 折角なので5月の振り返りがてら書き留めておきたいと思います! *** 大阪中之島美術館大阪中之島美術館で開催されていた「モネ 連作の情景」と「福田平八郎展」。GWまで同時に開催されていた2つの展示を観に行ってきた。 モネ 連作の情景 「そうだ、モネ展にいこう」 ある日突然そう思いたった。以前東京でモネ展が始まったとき、関西に来たら絶対に
わたしには追いかけている画家がいる。 可愛くて、美しくて、ちょっと奇想天外で、目が合うと途端に目が離せなくなる。そんな緻密な世界を描く画家、junaidaさんだ。 彼の描いたMichiという絵本が大好きで、普段から色々な人にオススメしている。 表紙の表と裏、それぞれの場所から同時に歩き出すこどもが不思議な街を冒険し、出会う物語。街の1つ1つが緻密で、どの場所も奇想天外で、幼き日に空想していた想像の中の街を思い出す。堪らなく愛おしい絵本だ。 わたしには「絵本を描いている人
突然現れたシロウサギを追いかけて不思議の国に迷い込むアリス。そのへんてこりんでちょっぴり怖い物語に初めて出会ったのは幼稚園のときだった。家族の誰かがディズニー版「不思議の国のアリス」のビデオをレンタルしてきたのだ。 今となっては魅力的だと感じるアリスの世界だが、正直いうと当時は苦手だった。ずっと笑っているチェシャ猫も、クレイジーな女王も、いもむしも。その世界観がどことなく不気味で怖かったのだ。 その印象が強いからなのか、わたしはアリスの原作を読んだことがない。小説はもちろ
2024年4月21日の放送回から「ちびまる子ちゃん」の声優がTARAKOさんから菊池こころさんに代わりましたね。 わたしはアニメ主題歌冒頭の 「みんなー、いくよー!」 という菊池こころさんの呼び掛けを聞いたとき、涙が出そうでした… 物心ついた時からずっと見ていたちびまる子ちゃん。アニマックスの再放送もひたすら見ていたし、コミックスも持っているし、1期のアニメならタイトルを言われたら内容が分かるくらい知り尽くしている作品。 わたしは今だにちびまる子ちゃんが大好きです。
練習の時に貰ったチョコレートが美味しくて幸せだった!本番も近いので今日は朝から晩まで練習をしてその後レッスンで、ようやく今本日のタスクが終了です☺️
もっと通っておけば良かった。 これは何かがなくなるときに必ず聞こえてくる言葉だ。ほんの少しの後悔が滲むこの言葉を常連客が使うことはないし、ある種リップサービスのように聞こえるかもしれない。だが、その言葉を使う人たちの後悔や寂しさは本物で、その言葉に嘘や偽りはないと思っている。 わたし自身昨年から今年にかけて「もっと通っておけばよかった」と思った出来事がある。実際には時々通っていたので「もっと通いたかった」という感覚に近い。 その場所は『高坂書店』と『なかたに亭』だ。