マガジンのカバー画像

あとで読むnote

451
運営しているクリエイター

#エッセイ

国道沿いで、だいじょうぶ100回

国道沿いで、だいじょうぶ100回

子どものころ、大人気のお歌があった。

「奈美ちゃん、奈美ちゃん、どっこですか〜♪」

先生が歌えば、

「ここでっす、ここでっす、ここにいます〜っ♪」

子どもらは大喜びで、返事をする。

母が歌う。

「良太くん、良太くん、どっこですか〜♪」

弟はいつもどこかにいたけど、それは絶対に、ここではなかった。

ジッとしてられない弟だった。
だまってられない弟だった。

保育園でも、小学校でも、歩

もっとみる
名前も知らない人のアカウントを2年かけて特定したら人生が確変に入った

名前も知らない人のアカウントを2年かけて特定したら人生が確変に入った

自慢じゃないけどネットストーカーが得意。彼氏の元カノのインスタグラムとか秒速で見つけちゃう。マジで自慢じゃないです。このあいだ、友人がVJをやっているというので1分でそのVJユニットのツイッターアカウントを特定して送り付けたら「ネトスト1級?」と聞かれた。粘着質の賜物ですわよ。

まあそれにしたってアカウント特定にはある程度の手がかりが必要になってくる。名前、居住地、出身大学、エトセトラ。なんらか

もっとみる
「編集者」になるのに10年かかった話

「編集者」になるのに10年かかった話

「風、あったかくなってきたなー!」

この風、めっちゃいいな。
サブスクにして売ってくれたら月額980円くらい払うんだけどな。

なんて春の風を楽しみながら駅まで歩き、改札を抜け、すぐに来た電車に乗って、つり革をつかんで。
ふと目の前に座ってる人のスマホを見たら、その人。

私が書いたnoteを読んでいた。

「ぴょ!?」って思った。
変な声出そうになった。

読んでいたのはロングヘアの若い女性だ

もっとみる
私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私は昔、父の仕事が不思議だった。
というよりも、正直今思い返すと恥ずかしい限りなのだが、はっきり言って「面白くなさそうな仕事だな」と思っていた。

父は地方公務員で町の役場勤めだった。
役所の仕事をよくもわかってもいない癖に私はなんとなく、その仕事は誰にでもできる簡単なものだと勝手に思い込んでいたのだ。
簡単というか、決められた仕事をこなすような作業ばかりだと想像していた。

私が私としてこの世に

もっとみる
子どもの人生のスケールを大きくしていくために。

子どもの人生のスケールを大きくしていくために。

保育園の園長研修なるもので
こんな話しがあり、なるほどなぁと。

「 小さな子どもは
  歩く練習をしたから
  歩けるようになるのではなくて
  親や先生のところに行きたい
  という気持ちがあって
  少しずつ歩けるように
  なっていくんだと思います 」

ママやパパのところに行きたい
先生のところに行きたい
その気持ちに引っ張られるようにして
歩くことができるようになっていく。

歩けるよ

もっとみる
ポジティブとネガティブとその間。

ポジティブとネガティブとその間。

大学を1年間で中退して
ブラジルへサッカー留学することを決心した19歳のとき
新たな習慣として日記を書くことにしました。

ネガティブな自分を変化させていきたくて。

東京都練馬区の小学校・中学校・高校という
周りのことを知ってたり
自分のことを知ってくれてたりする
そんな環境のなかで育ってきていたこともあってか
知り合いがまったくいなくて
全国から人が集まってきている
大学という新しい環境に戸惑

もっとみる
「お兄さん、俺、プロになりたい」夢を抱いた少年に背中を見せた2年間と、意外な展開

「お兄さん、俺、プロになりたい」夢を抱いた少年に背中を見せた2年間と、意外な展開

大学1、2年生の2年間、近所の小学校で毎週末サッカーを教えていた。といっても、コーチという立場ではない。

当時、ぼくは暇があれば小学校のグラウンドへ行って、壁に向かってひとりでシュート練習をしていた。

いつものように練習に打ち込んでいたある日、サッカーチームの保護者の男性から、「良かったらお兄さんも、一緒にゲームに混じりませんか?」と誘われたのが、その少年たちとサッカーをするようになったきっか

もっとみる
外国でいいプレーをするには、その国の言葉が話せないといけないのか。

外国でいいプレーをするには、その国の言葉が話せないといけないのか。

自分がブラジルと
コスタリカでプレーしたことで
より考えるようになったであろう問いがあります。

「 外国でいいプレーをするには
 その国の言葉が話せないといけないのか? 」

これまでは漠然としか考えていなかったので
答えもとても曖昧なものだったのですが
ここ最近とてもスッキリと答えが見えたのです。

2つのきっかけがありました。

ひとつは
8月末に放送された『 FOOT×BRAIN 』。

もっとみる
人を裏切るということ

人を裏切るということ

数ヶ月ほど前、人に裏切られて深く傷ついている人と話す機会があった。しかも、1人でなく複数人と。

それから数ヶ月経ち、彼らと話した。すると興味深いことに「あのときはこう思ったけど、自分もよくないところがあった」「相手には相手の都合があった」と清々しい顔をしている人がいる一方で、いまだに深く傷ついたままの人がいた。

深く傷ついた人のその傷は、記憶の中で薄れてはいくだろうけど、おそらくこの先も消える

もっとみる
もしもきみが騙されて、お金を奪われたとするならば

もしもきみが騙されて、お金を奪われたとするならば

寝たいだけ寝られるのは回復能力がある証拠なので、眠くなくなるまで寝よう。お昼前はセミがうるさくてかなわんから、イヤフォンをしてゴロゴロしよう。日が照りすぎていて暑いから、暮れるまでゆっくりしていよう。夜くらいはちょっとご飯を作るのを頑張ってみよう。ツイッターやメールの通知を見てしまうから、みんなが寝静まる深夜まで作業するのは待とう。

そんなことを繰り返していたら、月末までの原稿が東名高速上り海老

もっとみる
「稼ぐ」と同じくらい大事なこと

「稼ぐ」と同じくらい大事なこと

先日、元FC琉球社長の三上昴さんが宇都宮にいらっしゃったときに、スタジアムに向かう車の中でこんな話をされていた。

「いまのJクラブのフロント界隈ってお金を稼ぐこと(人)ばかりが話題になりますけど、お金を使える人がいないと思うんですよね」

うろ覚えなので言葉は違うかもしれないが、ざっくり言うとこんな感じの内容だった。それを聞いて「なるほど、そうかもしれない」と思った。

というのも、

怒りの正体と、本郷猛の形をした魂

怒りの正体と、本郷猛の形をした魂

この週末、京都にて三泊四日で弟を預かっていた。

摩訶不思議なことにわたしは預かっていたつもりで、弟はついてきてやったつもりと両者どうやらすれ違っているのだが、徹底的に主観を貫き通せるのがこの場所なので姉は声を大にして言わせていただく。預かっていた。

明石にある出版社「ライツ社」まで、サイン本を書かせてもらいに行き、その帰り、ちょうど中間地点である実家に泊まった。ゲームでいう宿屋みたいな役割であ

もっとみる
僕がサッカークラブを創った理由

僕がサッカークラブを創った理由

プロになるという夢を叶えられずに大学卒業以来
サッカーと離れてもう6年が経っていました。

一度は諦めたサッカーで生きていくという道。

プレーすることからは離れていましたがサッカーが好きという想いに変わりはなくJリーグや日本代表戦など、観戦はよくしていました。

その中で離れた時期があるからこそ再認識出来たこともありました。

サッカーが好きという抽象的なものではなく、どんなサッカーが好きなのか

もっとみる
近況報告-何かが起こるきっかけを作り続ける日々-

近況報告-何かが起こるきっかけを作り続ける日々-

Jリーグが再開し、週に2回のペースで試合が行われるようになると、なかなか試合以外のことを書く気になれず、サッカーのことばかり書いていました。

他のテーマを書こうにも、読書する回数も減ったので、インプットも減っています。リハビリを兼ねて、6月までは週報を書いて状況を報告していたのですが、7月以降は書けていないので、7月以降の出来事を思い出せる範囲で書いてみようと思います。

noteサークルを月に

もっとみる