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#編集の仕事

「この仕事がおもしろい!」と感じたエピソードや、他の職種の人にも教えたい、仕事の魅力や面白さを教えてください。

人気の記事一覧

「いい本づくり」ってなんだろう。書籍の「企画」と「タイトル」ができるまで

こんにちは、実用書の編集をしている高橋ピクトと申します。 今日は、担当した新刊にまつわるお話です。 本のことはもちろんですが、その製作過程もご紹介したくて記事を書きます。   今、「よい本づくりって、何だろう」と考えながらつくった本の話です。 正解がない話ではあるのですが、本を出版するだけでは本が売れなくなった時代に、これはとても大事なことです。変わりゆく出版市場において、何を考え、どう行動したのか、もしよろしければお読みください。   まず、ご紹介させてください。こちらの本

「こんな画集の表紙、見たことない!」著者の個性に寄り添った装丁デザインはどのようにできるのか?編集&デザイナー特別インタビュー!

「表紙が3枚……!?」 最初に今回の画集の装丁を言葉だけで聞いたとき、完成形が全く想像出来なかった。   “本の表紙は1枚”という私の固定観念をきれいに壊してくれた、イラストレーター・ともわかさんの作品集『24/7 TOMOWAKA ともわか作品集』。 その驚きの装丁がコチラ。 異なるイラストを載せた紙を表紙・裏表紙に3枚ずつ重ね、その上からクリアカバーを巻き1冊の本に仕上げている。さらに本を開くと、ページの間と終わりに別の本がひょっこりと挟まっている。   いったいどうや

【Zatsu】2位とは

本日は、世の中に一石を投じたい、いま誰かが動かなければこの国は本当にダメになってしまうという危機感に駆られ、ペンを執った次第です。ゆえに、乱文ご容赦願いたい。 さて、みなさんは「2位」についてどのようにお考えでしょうか。 先日の高市v.s.石破の話ではありません。 ましてや、懐かしいスパコン事業仕分けの話でもありません。 ずいぶん前からネット記事でよく見かけるでしょ。『みんなが住みたい街ランキングに異変! 2位はどこどこ、1位は?』みたいなタイトル。 アタクシ、これが

インターネットの夜明け直前、一度だけコンピュータの雑誌を作った話。

21世紀に入って、来年で早くも四半世紀。 そんなことに気づき、驚いた話は前回の投稿の通り。ところであの後、本棚の整理をしていたら、こんな雑誌が出てきました。 この雑誌を作ったのは1993年。辛うじて、まだ20世紀のことでした。 記録的な冷夏と言われた1993年の夏。僕は買ったばかりで使い方もよくわからない、マッキントッシュというコンピュータの取材で、一ヶ月近くアメリカにいました。 行った先は、ボストン、サンフランシスコ、ベイエリア界隈、ロサンゼルスなどなど。そして現地で受

とうとう出版社を退職しました③

はじめてnoteを使ってみて思ったのだけど、このコミュニティには編集者とかライターという人たちが思いの外多いのだね。そして、さすが運営会社のトップが元編集者のせいか、めちゃくちゃ使いやすくて驚いた。書きやすい。ずーっと書いてられる。気がつくと深夜とかになってる(危険)。なのでどんどんテーマからそれて長文になっていく傾向があるので注意していきます。はい。 出版海への航海は凪から大嵐へ というわけで、4人で出版という海へ航海に出たわが会社(ほんとに船みたいな名前だったからお店

なぜ働いていなくても本が読めなかったのか

本を読まなかった編集者が見つけたかすかな希望 遅ればせながら、今年発売されて話題になった三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)を読みました。1978年生まれ(中村俊輔世代)の就職氷河期世代(※就職は氷河期で、社会に出たら「自己責任」で、社会保険料は上がり続け、今度は老後の資金は自分で何とかしろ世代。はい愚痴です)の自分にはぐさぐさ刺さる部分が多かったです。 読書論かと思いきや、働き方を問う本でした。 なぜ日本が長時間労働の国になってしまった

エディターコース★エッセイ講座~中級8期~

今日はエッセイ講座の日。 🔶各級概況🔷上級(8期) 上級は次回12/1に9期が開講予定。 🔷中級 現在、8期開講中。 🔸スケジュール 🔸テーマ 今回、4名が手を挙げてくださった。 みなさん、どのテーマを選ばれたのだろう。 🔷初級 本来、5期が今月末までだったが、受講生が優秀で飛び級のように修了を決めてしまったので、現在閉講中。 次の6期は1月開講となるはずだったが、予定を早めて12月開講で準備中。 * ではここから公開添削の始まり始まりー。 🔶公開添削

審査員の私が、noteコンテストで「あなたを」落とした理由

【9月13日追記】以下のnoteを追加で掲載いたしました。 こちらを先にお読みいただいてから、本noteを読み進めていただけると幸いです。 以下、本文です。 「あなたを落とした理由」 こんなことを伝えるコンテストなんて、前代未聞ですよね。 noteで開催されているどのコンテストを見ても と、書いてあります。 ですが、5月14日から8月5日まで開催されたこちらのコンテスト。 このコンテストでは、「なぜあなたを落としたのか」。その理由を、審査員である私がきちんとお伝

エディターコース★エッセイ講座~上級8期・初級5期~

早くもエッセイ講座の日がやってきた。 🔶各級概況🔷上級(8期) 一発勝負の上級は、公開添削が今日の一度限り。 スケジュール テーマ・執筆条件 🔷中級 1か月お休みで、次回は8期が11月開講予定。 🔷初級(5期) 初級コースは公開添削はないが、裏で順調に進んでいる。 今日は1000字原稿の初めての修正となる。 スケジュール * ではここから公開添削の始まり始まりー。 🔶公開添削🔷上級(8期)

編集の仕事~新料金発表~

このところ、僕の提供するサービスの値上げの話を何度となくしている。 そのたびに、これまでが安すぎた、値上げしても十分価値がある、などとても嬉しいコメントをいくつもいただいた。 正直、値上げしないことにはもう続けられないから、たとえコメントがすべてネガティブなものであっても値上げはするのだけど、ポジティブなコメントをいただけたことは本当にありがたい。 あとはただもう、そのみなさんの温情に対して仕事でお返しをしていくのみである。 どうか今後とも変わらぬご愛顧をいただければ、こ

シゲクサークルメンバーがスキ12000回達成!(241114)

シゲクです。 私が運営している「シゲクサークル」のメンバーである、つくだとしお|書籍編集者×作家さんが、「贈られたスキ12000回」を達成されました!おめでとうございます!! 【感謝のnote】2024 10月の振り返りと成長記録 つくだとしお|書籍編集者×作家さん、おめでとうございます! 「シゲクサークル」は、「創作大賞2024」「今日の注目記事」「note公式マガジン」「カテゴリートップ」「note公式Twitter」「2023年トレンド12選」に選出、「有料記事

中身がわからない本だけ売っている書店「梟書茶房」に行ってきた話

本屋さんって面白いんです。 何を今さらという感じですが、小規模の書店や個人書店などが増えて、本屋さんのバリエーションがすごく広がっています。 選書のオリジナリティだけでなく、コンセプトやお店作りから従来の本屋さんの枠を飛び越えているところもあって、本屋さんという存在の可能性がぐんぐん拡張されているように感じます。 それなのに。 思えば、行くのは通勤途中にある大型チェーンばかり。 仕事の新刊チェックとして売り場を眺めるだけで、「本屋さん」という場所にあまり向き合えていなかっ

広報が身につけてよかった10個の編集者視点

広報の仕事をしていると、よく「編集」の仕事が舞い込んでくる。 学生時代からライターを経験し、数えきれないほど記事を書いてきたので、あがってきた原稿を読んで、言葉の誤用に気づいたり、読みやすい表現に言い換えたりすることはそこまで難しいことではない。 そうして、なんとなく編集という仕事を続けてきたのだが、最近わたしのやっていることは、「記事を少し読みやすくする」程度で、「コンテンツの価値をグンと高める」ような編集はできていないのではないかと思い始めた。 そんな時に、人気漫画

自分の性格に合った著者へのアプローチ方法

私は、初めての著者にアプローチするのに時間がかかります。 一方、すぐに当たりにいける編集者も少なくありません。 個人的には、後者のほうが、仕事ができる人だな〜って考えていますが、そうでもない部分もあります。 前者を「職人気質型」、後者を「行動力型」とし、違いについて考えてみました。 テーマが先か? 人が先か? 実用書の企画を考える場合、大きく分けて2つの流れがあります。 1つは、先にテーマを考えてから、そのテーマにマッチした著者に依頼するケース。 もう1つは、著者を

うまい文章じゃなくて、本気の文章を読みたい。【あばれる君の初エッセイ編集後記】

小説や漫画に出てくる魅力を感じてしまうキャラクターっていますよね。挙げればキリなんてないんですが、ぼくが前から好きなのはこのふたりです。 『タンタンの冒険旅行』(エルジェ)のハドック船長 『弟子』(中島敦)の子路 この人たちはちょっと粗削りで騒がしいところもあるけれど、誠実でまっすぐです。打算や、損得勘定みたいなことで動かない。芯があって、自分の信じた行動をやり遂げます。かっこいいと思います。 文章に対しても好みは変わりません。誠実で嘘のない文章が好きです。読者を感動さ

文章に「わかりやすさ」をどこまで求めるべきか

美しい文章と「わかりやすさ」は両立しない?  編集者という職業柄、「わかりやすく」という方向で文章の修正をお願いすることが多いのですが、はたしてそれは良いことなのか、たまにわからなくなることがあります。  わかりやすく、読みやすく、あっという間に読めた。でも読後に何も残っていないようなことが多くなっていないだろうか。  そんなことを考えたのは、スポーツライターの藤島大さんのコラムを読んで、久々に人に薦めまくったから。  8月発売の『Number』1103号の95ページに掲

ぼくが近くで感じていた平野レミさんの魅力を伝えたい【1000字と1枚】

平野レミさんの言葉集『私のまんまで生きてきた。』が11/13に発売となります。レミさんの著作やインタビューから100の言葉と文章を厳選して1冊にするものです。レミさんの魅力が詰まったとってもいい本になりました! こういう本ではイレギュラーですが、思うところがありプルーフをつくりました。プルーフとはゲラを本の形にして、書店員さんに事前に読んでいただくためのものです。 プルーフと一緒に手紙を書いてお送りしました。どういう気持ちでこの本をつくったかお伝えできるかなと思ったので、

【売れるマーケ】ご当地もので、注目度アップ!

「モノポリー」というボードゲームをご存知ですか? 双六や人生ゲームのようなもので、 破産したら負け、というルールです。 このゲームに、「ご当地版」が出ています。 「こだわり秋田版」「コテコテ大阪版」 それぞれ地元の企業や観光スポットが登場して、 より思い入れが強くなるよう、構成されています。 従来からあるものを、その土地に合わせてアレンジし、 「ご当地版」とすれば、さらに売れ出すのです。 この手法を使ったものに、 「映画・ゲゲゲの鬼太郎」があります。 全国を6つ

嫉妬しない編集者になりたかったけど、あきらめました

ジェラシーが、なくなってくれません。 ※ 仕事には成績がつきものです。 受注件数とか、顧客満足度とか、ライン作業のスピードとか。 定量化しやすい仕事やそうでない仕事がありますが、基本的にどんな仕事も成績が出され、それに応じて評価がされます。お給料や昇進に関わることもあるでしょう。 一般的に成績がわかりやすいのは営業職でしょうか。販売件数や、受注金額。自分の努力でどれだけの売上を会社にもたらしたのか可視化されやすい職能です。 そして、成績がわかりやすいのは編集者も同様。

エディターコース「書く人あれば読む人あり」~〈みんなで作文 第2弾〉結果発表!~

みんなで作文〈みんなで作文〉とはメンバーシップ・エディターコースの名物イベント。 名物といっても過去に一度やったことがあるだけだけど、十分に名物といえるだけのインパクトをそなえている。 参加メンバーが順に文を後ろに足して長い作品を作るという単純なお遊び。 児童文学になるのか青春群像小説になるのか、はたまたホラーになるのかは参加メンバー次第。 冒頭の3文だけは僕が仕込み、参加メンバーがその後ろに足していく。 前回は参加7名で、21日間のうちに48回足され、5063字の小

約800件を審査してわかった、みんながプレスリリースで損しがちなポイント

どうも。PR TIMES主催のプレスリリースアワード1次審査で、約800件の審査を終えたばかりの@sakucchiです。まだ目がしぱしぱしています。 一生分を見たんじゃないかってくらい、多くのプレスリリースを読ませていただきましたが、「うわぁ、ここもったいないなあ」と感じたものもかなり多かった印象です。そのポイントについて簡単にご紹介しますので、今後の参考にしていただければ幸いです。 1. タイトルで読ませようとしていないプレスリリースの大事な届け手としてメディアの記者・

日本保守党 飯山陽を「排除」する論理

まあ、選挙といえば、「排除」が付きもので。 10月8日に、日本保守党は衆院選での候補者名簿を発表しましたが、その中に、先の東京15区補選で、候補として戦った飯山陽さんの名前がなかった。 それについて、飯山さんは、YouTube動画で「恨み節」を述べました。 自分を候補から外すに際して、何の相談も連絡もなかった、と。 自分が選挙中、百田尚樹代表に意見を申し上げたのが、お怒りを買ったのだろうか、と。 たとえば、選挙中に、百田代表がマイクを使って歌を歌うのをやめてほしい、

本の装丁をキラキラさせたがる編集者が「ホロPP」で特別カバーを作っちゃった話

あえて言いましょう。 キラキラは正義! 子供のころ夢中になったキラカード、永遠の輝きであるダイヤモンド、百年戦えるMSこと百式、今もなお価格が上がり続ける金・プラチナ……。 僕を魅了する物は、いつだってキラキラしていました。 古より王侯貴族が金銀財宝を追い求めていたように、キラキラする物に惹かれるのは人類の習性といえるでしょう。 キラキラする物は美しく、その輝きを見ているだけで心を奪われます。物質としての所有欲も沸き立ちます。 だったらさあ。 本もキラキラさせちゃえば

編集者として燃え尽きた思い出

編集者として、はじめて燃え尽きた本があります。 それは、須賀しのぶさんの『夏空白花』という小説。 今日も熱戦が繰り広げられている夏の高校野球ですが、戦時中は中止となり、甲子園の鉄傘も大砲の材料として供出されてしまいました。 そうして8月15日に終戦を迎えた次の日。 一人の男が朝日新聞社に乗り込んできたのです。 「これからの未来を担う若者のために。この国に夢を取り戻すために。すべてを失った今こそ、「高校野球大会」を復活させようではないか」 その言葉から始まった高校野球復活プ

プロの編集者が教える「あなたが創作大賞で落ちた」理由

創作大賞ってのはね。 基本的に、全員、落とされます。 全員です。全員。 全員、落とされます。 noterなら、喉から手が出るほど受賞したい「note創作大賞」。去年の創作大賞の応募件数はなんと3万3,981件でした。そのうち落とされたのは3万3,941件。受賞できたのって、たったの40人ですよ。 3万3,981件の応募があって、落ちたのが3万3,941件。 もう数字を見れば丸わかり。基本的に創作大賞ってのは、全員落ちるもんなんです。 でも私は受賞しました。 創

¥5,980

【メディア解剖連載 Vol.8】ITmedia ビジネスオンライン 副編集長 秋山未里さん

現在、BtoB企業向けに広報部門立ち上げコンサルティングを行うリープフロッグ代表 松田純子とPRコンサルタント/SPRing代表 高橋ちさが主催し、ライターとして企業広報の3名(橋尾日登美さん、前田弥生さん、堤はるなさん、野内遥さん)、宣伝担当として広報コンサルタント村田知左さん、(株)きなり 奥野絵里奈さんに参加いただき【メディア解剖連載】を行っています。 ※本連載の趣旨は、第1回記事の冒頭をご覧ください。 毎回、松田と高橋が専門とするBtoB分野のメディアの方をお招き

テンポがいい小説と悪い小説

「小説のテンポ」って気にしたことありますか? 文章の速度感、展開の速さのことですね。 これ、ライトノベルでは大変重要な要素になります。 テンポの悪いエンタメ小説って……なんかちょっと、 違うような気がしませんか? テンポを決めているのは、 まずは展開の速さになります。 次から次へと展開していく物語は、 ジェットコースターに乗っているかのよう、 もしくは速いスポーツカーに乗ってるイメージ。 爽快感のあるテンポが心地いいですね。 一方で、なかなか話が進まない、 展開が遅い

反省するとヤバくなる

わたしは人間のいろんな心理を考察してるが、未だに理屈がわからないものがある。そのひとつは「反省するとヤバくなる」。もっと正確に表現すると、反省するといっそうヤバくなる。 これはなぜだろう。反省って、自分の行いが良くないことだったと認め、次からはその良くない行為をしないと誓うことじゃないですか。普通に考えたら、状況は改善されるはずで、次からはその行いをしなくなる。そのはずなのに、逆を行く。

¥200

文房具メーカーに就職したかった編集者が担当した、念願の「万年筆小説」

新卒で出版社に入って、はや十数年。 本を編集したり届けたりしていますが、じつは出版社に入るつもりはありませんでした。 就活時に目指していたのは、文房具業界。 そうです。シャープペンや消しゴムやクリップなど、文房具にまつわる仕事をしたかったのです。 ※ どうして文房具だったのか。 それはもちろん「文房具」が大好きだったからです。時に上品で、時にスタイリッシュで、時にかわいくて。 コンパクトなのに機能的だったりもして、遊び心のある「モノ」に惹かれたところがありました。

朝の電車に気になる女性がいるのですが

最近、仲のいい友人が1人暮らしをした。理由は「マッチングアプリとかで実家暮らしだと印象が悪い」からだという。 女を家に連れ込みたいだけだろうと思ったが、もちろんそんなことは言わなかった。 初対面の女性に「27歳にもなって実家暮らしというのは、怪しいか」と聞いたことがある。 初対面の女性は「たしかに、なにか問題があるんじゃないかという気もする」と言った。それもあるのだろうが、結局は一人暮らしの男の家に行って寝たいだけじゃないか? と思った。言わなかったけど。 ★★★ 僕は

本好きのあたりまえは世間のあたりまえじゃない

先日、この投稿にいいねをたくさん頂きました。 これはX用に盛った話ではなく、まったくの実話です。 普段本を読まない人と話していた時に、「文庫ってなんなんですか?」と聞かれて、答えに窮してしまいました。 「えーと、大きさが小さくて価格も安くなった本ですかね…?」 とふんわりした返事しかできなかったんですが、この出来事は自分の中で印象に残っています。 ポイントは二つあって。 ①自分の中に「文庫」という言葉は誰もが知っているはずだという過信があったこと ②自分自身も「文庫」の定

コンテンツマーケティングは”やらない”選択が重要

”コンテンツマーケティング”という言葉もすっかり定着した感がある。 とはいえ、コンテンツマーケティングと言っても意味している概念は各人微妙にズレており、「なんなの?」と聞かれて明確に定義できる人はそれほど多くないように思う。 今回は、コンテンツマーケティングとはなんなのか、入門的に解説してみる。 広義と狭義のコンテンツマーケティング さて、コンテンツマーケティングを最も広くとらえると、「ビジネスのための発信すべて」となる。 とはいえ、これでは漠然としすぎている。 そこで、

朝5時からどっぷり仕事。 でも僕にとっては最高に楽しい組版の仕事。 いま最終仕上げ段階の、次のへんいち文庫の大切な一冊だ。 途中違う仕事も挟みつつ…のはずが、気づいたら意識は組版に戻っている。 よし、今日はどっぷり組版の日にしよう。 22時NYと繋いでのキャリコンまでは、編集者。

あなたの言葉は、あなた自身を映す鏡

何人かが輪になって座っているところを思い浮かべてみてください。その真ん中に、りんごが1つ置いてあったとします。 そのりんごについて、ひとりずつ思い浮かんだことを述べていくとしたら、どんな言葉が出てくるでしょうか。 同じりんごを見たとしても、思い浮かぶ事柄は十人十色、全員バラバラ。 ただし、1つだけ全員に共通していることがあります。 それは、りんごを題材にしながらも、結局みんな「自分のこと」を話しているということ。 つまり、あるニュース、ある事柄、ある一冊の本、ある文

エディターコース★エッセイ講座~中級7期・初級5期~

エッセイ講座の日。 2週間なんて瞬きしている間に過ぎ去ってしまう。 🔶各級概況🔷上級 1か月お休みで、次回は8期が10月開講予定。 🔷中級(7期) 前回1000字原稿の初添削を終え、今回は再稿の公開添削だ。 スケジュール 🔷初級(5期) 初級コースは5期が前回開講した。 中級コースへのデビュー前に個別添削で練習を積むコースだ。 5期はお一人が手を挙げてくださった。 初級は個別添削でお名前も出ないが、今回はご本人の許諾を得たので本記事の最後に記させていただく。

文章の読みやすさは「余白」に宿る

「読みやすい文章」ってどういうものだと思いますか? 私は、文章の読みやすさに関わる要素は、大きく3つあると考えています。 文章を書いている人であれば、 ①文章の構造 ②言葉の使い方 に関しては、気をつけている方も多いと思います。 ただ、 ③文章の見た目 に関しては、優先度を高く設定していない人もいらっしゃるかもしれません。 でも、実は私、③文章の見た目をかなり重視しています。 特に「余白のデザイン」は読みやすさに大きく影響するので、どんな媒体であっても最終仕

修正を受ける立場になる。編集者の「修正」の考え方

書籍づくりは、一本道ではありません。修正がつきものだからです。 出来上がった原稿やイラスト、デザイン、印刷物をチェックして、修正を重ねて、前に進みます。   自分で作ったものを自分で修正するならば問題はないのですが、だいたいの場合は「発注者」が「作り手」に対して修正指示を行います。コミュニケーション能力や、言語化する力が求められるので、なかなか難しい……。 こんにちは、高橋ピクトです。   編集者の仕事は、「修正指示」がうまくできるかが大事です。 書籍のクオリティはもちろん

文章がたいしてうまくないぼくみたいなやつには、写真ほど頼りになるものはない。

このまえ、うれしいことがありました! これはとてもうれしかったです。過去のnoteにも書きましたが、ぼくは幡野広志さんに教えてもらった写真のことをぼくの経験を通して発信していきたいと思っています。 「幡野広志さんのワークショップで教わったことや本に書いてあることを素直に実践してみると、写真がたのしくなりますよ、だってそれ実践してるぼくは写真たのしいですから」ということを伝えていきたいわけです。 だから冒頭で紹介したポストは、ほんとうにうれしい反応でした。わりと夢中でXや

エディターコース「書く人あれば読む人あり」~〈みんなで作文 第2弾〉~

久しぶりにやってみようか。 あれを。 あれってなぁに? そんなの決まってるじゃないか。 〈みんなで作文〉だよ。 * 今年3月から4月にかけて3週間にわたって開催された、メンバーシップ・エディターコース伝説のイベント〈みんなで作文〉。 その第2弾をやってみよう。 ご存じない方のために、ここでおさらいをしておこう。 〈みんなで作文〉とはエディターコースメンバー限定のイベントで、参加メンバーが順に文を後ろに足して長い文章を作るという単純なお遊び。 ルールもたったこれだけ

ライターを社員で募集! AIに負けない本物のスキルが身につく場所

――出版社ではライターに外注することが多いと思いますが、なぜ社内に部署をつくったのでしょうか。 単純に文章を書く人が必要なのであれば、たくさんのフリーライターがいます。それでもチームとして組織するのには、いくつかの理由があります。 まず、コンテンツの質を高めるためです。私たちが制作するのは、主にビジネス書のライティングやウェブ記事制作など、クライアント企業の情報発信のためのコンテンツです。わかりづらい文章や誤解を招く表現をしてしまえば、クライアントに貢献できません。私たち

動物が「死亡」? 記者ハンドブックと「死んだオウム」

ペットロスの記事で。動物園の記事で。あるいは競走馬の記事で。 例の単語に出くわします。 その度にこう思うのです。「さて、どうするかな」と。 動物に死亡は使わない。校閲を含め、新聞記者として歩み始めた人が聞いてまず「え、そうなの!?」と驚くと思われる記事の取り決めのひとつです。 近い表現として、「亡くなる」も動物で使うことを避けています。「パンダが亡くなった」と言われると、「死ぬ」よりも丁寧で婉曲的なニュアンスがある分、「死亡」よりも違和感は強いかもしれません。 新聞

藤原華さんという風。

藤原華さんの記事は風のようだなあ!といつも思います。 そよ風というより、もっとはっきり吹く風です。 とくに、こちらの記事を読んだときには、台風並みの大風が、ぶわああっ!と、パソコンの画面から舞いあがるように吹きつけました。 読みながら、その風に飛ばされそうになったので、しっかり足を踏ん張りました。 そのまま、足を根っこにして、一本の木になって。 わたしは記事を読みました。 台風のような大風が、木になったわたしの枝をごうごうと鳴らします。茂る葉っぱをばさばさと揺らします。

もし、自信のない人がリーダーになったら

編集者として仕事をしはじめたころ、 「え!こんなにリーダーシップが必要だったの!?」と驚きました。 新人の編集者が、「本づくり」のプロジェクトリーダーとして、著者、ライター、デザイナー、イラストレーター、カメラマンなどなど、いろいろな分野の経験者とチームをつくって、仕事をするんです。 今では、自分なりのリーダーの役割を見出して、仕事ができていると思います。しかし、初めての打ち合わせや、取材、撮影の現場では、頭が真っ白になっていました。今でも、あの頃のことを思い出すと、

編集者ぽい1週間を過ごした

今週は編集者としての時間をたっぷり過ごした。 このところキャリア支援や人事関連の時間が増えていたので、あらためて編集に費やす時間はちょっと新鮮。 昨日も呟いたが、まもなく産声をあげるへんいち文庫最新刊の最終作業が現在佳境に。 まもなくといっても、微調整を経てあと1か月はかかるのだけど。 早くみなさんにお披露目できるよう、全力奮闘中! * エッセイ講座は上級コースの申込が今日〆切を迎える。 対象はメンバーシップ会員限定、かつ中級コース修了者に限るので業務連絡のようになるが

できる仕事って時代の流れにかなり左右されるよね、という話

私は海外に家族で引っ越すにあたり、それまで勤めていた出版社をやめました。 当時は、毎日身体を会社に運ばなければならないという縛りがあったので、 日本を出る=会社員ではいられない という世界でした。 書籍の編集をやめていた理由会社をやめるという決断をして海外に渡ってからも、ありがたいことにかつての同僚で、別の版元に転職した編集者の方たちから 「書籍を企画してみないか」 「部分的に編集の仕事を請けてみないか」 と連絡をもらったりしました。 しかし当時の私は、次の2つ

薄くてパンチがない文章を、濃くて読みごたえのある文章にする方法

自分が書いた文章を読んで 「なんか薄いな……」 「思わず太字にしたくなるようなパンチラインがないな……」 と思うことはありませんか? まずは文章を思い切り太らせる文章を整えるときの鉄則は、 「太らせてからぎゅーっと絞る」 です。 まずは、太らせましょう!(躊躇はいらない) 最初の段階では、細かいことを気にせず、頭に思い浮かんだことをひたすら文字に変換させていきます。 「同じことを何回も書いちゃった?」「内容がちょっと薄い?」と思っても、気にしなくてOK。 ち

編集者なら、今すぐ真似したくなる。今すぐ真似できそうなシンプルさが、またよし。

タイトルのまんま、本当にその通りの記事です。そして、「そういうタイトルの付け方いいよねー」と憧れてしまう3つの実例が出ています。 タイトルの付け方は媒体によって、もっといえば編集長によって色々なスタイルがあります。 私はビジネス系を主戦場にしてきたからですかねー こーゆータイトルを付けるような記事を扱ったことが、あったんだろうか……(遠い目) でも今、前よりも自由な立場(?)になったのだし、今度こういうタイトル、付けられるといーなー(笑) すぐ使えそうなこういうTips的

【新領域】最近増えてきた編集者のお仕事5選

こんにちは!エディマートの堀田です。 10年以上編集者のお仕事をしていると、「こんな分野でもお仕事できるんだ!」と感じることが多々あります。私のキャリアを振り返ってみても、雑誌編集からはじまって少しずつWEB編集に移行していき、紆余曲折ありながら今は「紙もWEBもやる何でも屋さん」のような感じになっています。 駆け出しから数年は隔週で刊行していた雑誌編集に汗水流し、SEOがトレンドになった頃には大量の記事制作に目を回し、「伝わるコンテンツを!」と気運が高まればアイディアと

Webライターの仕事内容をランキング形式で紹介!:キャリア支援

未経験からWebライターになるにはどうすればよいかを考える際に、仕事内容を把握すると準備すべきことがわかりやすくなります。 これまでクラウドソーシングのプロ認定を維持する中でさまざまな仕事を依頼されました。クラウドソーシングを通して受注できるWebライターの主な仕事は一通り経験できたのではないかと自負しております。 そこで過去の経験を棚卸して、未経験からWebライターを目指す際に知っておきたい主な仕事内容をサクッとまとめてご紹介することにいたしました。 ランキング形式で

2024年11月施行のフリーランス新法で編集者がすること

2024年11月からフリーランス新法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)がスタートします。 これにより、フリーランスの方と仕事を始める前に書面等を送付したり、契約書を交わしたりすることが必要になります。 弱い立場のフリーランスを保護する法律副業が一般的になり、フリーランスとして活躍する人が増えてきています。 受注側のフリーランスは立場も弱く、また法律などの情報に詳しくない人がほとんどです。フリーランスを守るため、業務委託するときの法律ができました。 発注側(企業側)