ポプラ社一般書通信

ポプラ社で「一般書」と呼ばれるジャンルの本をつくっている人たちです。「本の作り手たちが…

ポプラ社一般書通信

ポプラ社で「一般書」と呼ばれるジャンルの本をつくっている人たちです。「本の作り手たちが、読者の皆さまに、直接自分のコンテンツを本気で売り込む場」として、思いのこもった記事を、ゆっくり、丁寧に発信していきます。http://www.webasta.jp/

マガジン

  • 次に読む本、これいかが?

    ステキな声のパーソナリティ・クマシロさんが、「次に読む本」にぴったりな一冊を紹介する音声コーナーです。ラジオ感覚でお楽しみください

  • 私が読んだポプラ社の小説

    noteクリエイターのみなさんが上げてくださっている「ポプラ社の小説の感想文」をまとめるためのマガジンです。

  • かっこわるい編集後記

    編集者たちが、かっこわるいところも見せながら担当本の裏側と想いを語ります。

  • 本棚の二列目

    ポプラ社員の本棚と、その奥の「二列目」を公開しちゃうお楽しみコーナーです。

  • 教えて! 紙の本ってどうなるんですか?

    大きく変わりつつ世界の中で、これからの「紙の本」はどうなっていくのでしょうか。製作部のフジクラさんとともに、考えていくコーナーです。

最近の記事

次に読む本、これいかが? #2

ステキな声のパーソナリティ・クマシロさんが、「次に読む本」にぴったりな一冊を紹介するコーナー。 今回紹介する本は、綾崎隼さんの『死にたがりの君に贈る物語』です。 ラジオ感覚でお楽しみください。 (▼書誌リンク) https://amzn.asia/d/2zUnQL9 (▼バックナンバー ※spotifyに飛びます) https://open.spotify.com/show/6mAj67lmzXILsPOmVd5shu?si=df2a317e27094e01

    • 担当作のことが好きすぎて、好きなポイントを書き出したら52個ありました

      担当作のことが大好きすぎて、オススメポイントを一つに絞れません。どうしよう。 そんな編集者と思えぬことを言いだした軟弱者は、この私・森です。どうもこんにちは。 しかし本当なのだから、しかたありません。 本を作る際に、訴求ポイントは一つか二つに絞るべきだと言われます。あそこも良いし、ここも良いし……と言われても、「結局どこがいいの?」ってなりますよね。 なので、「号泣!」とか「どんでん返しがすごい!」とか、本のオススメポイントを絞って広告などで打ち出していきます。 ちなみに

      • 次に読む本、これいかが? #1

        ステキな声のパーソナリティ・クマシロさんが、「次に読む本」にぴったりな一冊を紹介するコーナー。 今回紹介する本は、山本幸久さんの『花屋さんが言うことには』です。 担当編集の森がゲスト参加しています。 ラジオ感覚でお楽しみください。 (▼書誌リンク) https://amzn.asia/d/gqEmqGl (▼バックナンバー ※spotifyに飛びます) https://open.spotify.com/show/6mAj67lmzXILsPOmVd5shu?si=df2a317e27094e01

        • 『季刊アスタ』を紹介させてください!

          こんにちは。文芸編集部の三枝と申します。 以前、『お探し物は図書室まで』刊行の際に、noteにお邪魔させていただき、それ以来の登場となります。 実は2023年 の夏から、季刊アスタという雑誌の編集長を務めておりまして、この度は、季刊アスタを紹介したく筆を執らせていただきました。 とその前に…… 先日、季刊アスタ10号が完成しました!(パチパチパチ!) 今回で10号目となった「季刊アスタ」は、2021年秋から、季刊(春・夏・秋・冬の4回)で刊行している文芸誌です。 元々、

        次に読む本、これいかが? #2

        次に読む本、これいかが? #2

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        • 次に読む本、これいかが?
          ポプラ社一般書通信
        • 私が読んだポプラ社の小説
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        • かっこわるい編集後記
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        • 本棚の二列目
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        • 教えて! 紙の本ってどうなるんですか?
          ポプラ社一般書通信
        • 目指せデビュー! ポプラ社小説新人賞への道
          ポプラ社一般書通信

        記事

          編集部厳選の「本の福袋」をつくっちゃいました2023(限定100個!)

          こんにちは。一般書通信の管理人こと森です。 おそろしいことに、今年が終わろうとしています。 「2023年、終わっちゃったのかな?」「ばか野郎、まだ始まっちゃいねーよ」 という『キッズ・リターン』のラストみたいな気持ちでいっぱいですが、みなさんはどんな一年だったでしょうか。 楽しかったり、悲しかったり、嬉しかったり、つらかったり。 きっといろんなことがあったと思いますが、年末年始くらいはゆっくり過ごして、一年の疲れを癒してください。 年末年始の過ごし方も人それぞれですよね

          編集部厳選の「本の福袋」をつくっちゃいました2023(限定100個!)

          本を作って、自分の人生も、読者の人生も良くなっていく。こんな素敵なことってありますか?

          ■「自分がいちばん自分を理解している」それはほんとうか? 「自分がいちばん自分のことを理解している」。そんなふうに思っていた時期がありました。「辻さんって○○な人だよね」「辻さんと○○さんって気が合いそう」……人からこんなようなことを言われることがあります。ぼくはこれがすごく嫌だったんです。「ぼくの何を知ってるんだろう?」なんて心の中で思っちゃっていました。(嫌なヤツだ…) でも、ぼくは自分のことをぜんぜん理解してなかった。幡野広志さんの『うまくてダメな写真とヘタだけどい

          本を作って、自分の人生も、読者の人生も良くなっていく。こんな素敵なことってありますか?

          栞を好きすぎるあまり、5種類のおみくじ栞を作って本に入れちゃった話

          みなさん、栞は好きですか? そうです。本に挟むためのアレです。 単行本はスピン(本についてる紐みたいなもの)があったりするので、読書を中断する時も困りません。しかし文庫は何かを挟まないと、どこまで読んだか分からない。スピンが付いてない単行本もある。 そんな時に大活躍してくれるのが栞です。 栞の入手経路は様々。本に入っていたり、本屋さんのレジ前で配布していたり。 形状は長方形がメインですが、変な形をしているものもあります。 デザインもいろいろで、新刊紹介などのチラシ的な栞か

          栞を好きすぎるあまり、5種類のおみくじ栞を作って本に入れちゃった話

          文学フリマ東京37にブース参加します!(お品書き紹介)

          あっという間に11月ですね。 秋といえば、読書の秋。 そして読書好きが集まる秋の祭典といえば。そう、文学フリマです。 というわけで、今回も出ます! 文学フリマ東京! ※※ 文学フリマとは文学に特化した即売会です。 (▲文フリ詳細はこちらから) これまでポプラ文芸編集部として何度かブース参加してきましたが、この秋も参加することにいたしました。 日時:2023/11/11(土) 12時~17時 場所:東京流通センター ブースの場所:A-51〜52 (第一展示場)

          文学フリマ東京37にブース参加します!(お品書き紹介)

          「私ってなにも知らないな」と痛感した本づくりの話。

          2023年10月、『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』という新書が刊行されました。著者は、池上彰さん。   本書は、インド、中国、ロシアなど、それぞれの国家の歴史をひもときつつ、各国が世界をどう見ているのかを解説するもの。各国の「本音」を知れば、彼らの行動の背景もわかり、世界情勢が理解できる!というコンセプトの一冊です。   『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』は、わたしがはじめて編集を担当した池上さんの単著でした。今回は、その本づくりの過程で感じたことを書いてみたいと思い

          「私ってなにも知らないな」と痛感した本づくりの話。

          知られざる「海外版」の装丁を見るのがおもしろいという話

          さて、問題です。 この写真の本たちは、いったい何の本かわかるでしょうか?  なんだか見覚えがあるものもあれば、見たことのないものもあり…… ……… …… … はい。というわけで答えですが、 これらはすべて、海外翻訳された本たちです。 海外で刊行された本が日本語に翻訳された本――いわゆる翻訳本、海外文学とよばれる本は、本屋さんでよく見かけます。『ハリー・ポッター』などがそうですね。海外の文化が詰まった翻訳本には独特の魅力があり、よく読まれる方も多いことでしょう。 海外の本

          知られざる「海外版」の装丁を見るのがおもしろいという話

          本の「テーマ」に悩んだ結果、オマエあんま調子のんなよ、と自分で自分を戒めた話

          本には「テーマ」があります。 例えばエッセイなら、食、育児、恋愛、闘病記、読書……さまざまです。参考までにぼくがこれまで編集担当をした本を見てみます。 益田ミリさん『小さいわたし』なら、ミリさんの幼少期を子ども目線で描いたエッセイ。 平野レミさん『おいしい子育て』なら、レミさんの子育てと料理のエッセイ。 宮嵜守史さん『ラジオじゃないと届かない』なら、宮嵜さんがラジオディレクター、プロデューサーとして仕事をする中で感じたラジオの魅力、ラジオの力を綴ったエッセイ。 というよう

          本の「テーマ」に悩んだ結果、オマエあんま調子のんなよ、と自分で自分を戒めた話

          希望は決して正義じゃないけど。『さみしい夜にはペンを持て』を読んでほしい「あの子」へ

          ポプラ社一般書企画編集部 谷綾子 2023年7月18日。『嫌われる勇気』の著者、古賀史健さんが執筆された『さみしい夜にはペンを持て』という単行本が発売になった。 主人公は、悩み深きタコの中学生、タコジロー。 学校をサボったある日、ふしぎなヤドカリのおじさんに出会い、「書くこと」で自分との人間関係を築いていくという寓話である。 奇しくも先日公開された映画にも登場する『君たちはどう生きるか』の主人公、コペルくんも、中学生だ。 この本も、中学生がメインの読者に設定されている

          希望は決して正義じゃないけど。『さみしい夜にはペンを持て』を読んでほしい「あの子」へ

          私の本棚に「二列目」はない【 本棚の二列目*一般書編集部 吉野】

          「べつに、二列目じゃなくてもいいよ!」   この「本棚の二列目」企画発案者・森さんの言葉に、私はたいへんびっくりしました。そんなの、もう、なんでもアリじゃありませんか。     こんにちは、ポプラ社一般書編集部のしたっぱ・吉野シンゴです。 小さなころから本が好きで、出版業界のいろんなところをうろうろしていたところ、運よくポプラ社に拾っていただきました、ただの本好きです。うろうろ歴は話すと長くなるので、またの機会に……。   さて、ポプラ社名物「本棚の二列目」! ついに私も書か

          私の本棚に「二列目」はない【 本棚の二列目*一般書編集部 吉野】

          戦争に慣れてしまわないように。村上春樹さんへの翻訳依頼に込めた編集者の想い

          まさか村上春樹さんと仕事ができるなんて……! ポプラ社で一般書の編集をしている辻と申します。 『世界で最後の花』という本の編集を担当しました。 この本は雑誌「ニューヨーカー」の編集者で小説、漫画、児童書分野でも活躍したジェームズ・サーバーが、84年前の第二次世界大戦開戦時に描いたもの。戦争を繰り返す人類への皮肉と、平和への切実な願いが込められた「絵のついた寓話」です。翻訳は村上春樹さん。ぼくが本づくりの中で感じたり考えたりしたことを、この場を借りてお伝えしたいです。 『T

          戦争に慣れてしまわないように。村上春樹さんへの翻訳依頼に込めた編集者の想い

          本を作るのは機械だが、情熱をこめて機械を動かすのは「人」である――製本会社「ブックアート」の小西さんインタビュー

          「紙の本って、どうなっていくんでしょうね」 どうしてそんな話になったのか、さっぱり覚えていないのですが、製作部の藤倉さんが、ぽつりと零しました。 製作部という部署を聞きなれない人もいるかもしれませんが、本の紙や印刷加工など、本づくりを製造の部分から支えてくれる部署のことです。 ――紙の本はどうなっていくのか おりしもそれは、僕自身もずっと考えて続けていることでした。 このポプラ社一般書通信の管理人である僕こと森は、文芸編集者をやりながら、デジタルマーケティングの部署に所

          本を作るのは機械だが、情熱をこめて機械を動かすのは「人」である――製本会社「ブックアート」の小西さんインタビュー

          誰かの「好き」の時間を増やしたい――編集者として敗北感を抱くほど面白いレシピ本に込められたもの

          負けた。完敗だ―― この本を読んで思ったのは、まずそんなことでした。   「今度出るレシピ本がめちゃくちゃ面白いから、ぜひ森さんも読んでみて」 営業部長からそう言われて手渡されたプルーフ。それは『23時のおつまみ研究所』というレシピ本でした。 手掛けるのは昨年ポプラ社企画編集部に入社した谷綾子さん。『おばけのかわをむいたら』『失敗図鑑』など数々のベストセラーを手掛ける名編集者で、ポプラ社に転職される前からお名前を存じ上げていたほどでした。 谷さん渾身のレシピ本ということ

          誰かの「好き」の時間を増やしたい――編集者として敗北感を抱くほど面白いレシピ本に込められたもの