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あなたにとって簡単なことは、誰かにとっての難しいことかもしれない
自分がどうしようもなく無力に思えるときがないだろうか。
才能がない、かといってそれを埋めるほどの努力もできない。自分に一体何ができるというのだろう……。
幼いころの、根拠のない全能感を背負って生き抜くには、世界は広すぎる。自分よりも才能がある人、努力ができる人に出会って自信を無くして、それでも何か自分にできることを探して生きてゆくのが、大多数の人には精一杯の生き方だ。
小学校までの私は、自分の
週1図書館通いの記録 その3
●借りていた本・加納朋子『七人の敵がいる』
→読了、返却
PTA小説、とでもいうのだろうか。多忙を極める敏腕編集者の陽子が、地域の自治会・保育園の保護者会・少年スポーツ団の父母会・小学校のPTA等々をぶった斬っていく話である。
作者はミステリの一種である「日常の謎」の妙手として知って、駒子シリーズは一通り読んだ。人が死ぬ話が苦手な私はミステリが読めないのかと思っていたら、「日常の謎」というジャン
週1図書館通いの記録 〜図書館に通うと、読書量が増える
ここ3〜4か月、週1で図書館に通う習慣ができている。図書館最高!である。
私はもともと紙の本を買うのが大好き。電子書籍も便利なのでよく利用する。それでも、図書館に通い出してから読書量はかなり増えたと思う。図書館の本だけでも週に3〜10冊はコンスタントに読むようになった。
図書館が好きな理由を書いてみる。読書量が増えた理由にもなるかもしれない。
1.気軽にカゴに入れられる。
本屋で買うときは、
「完璧な存在」が完璧でないことへの安堵 〜『西の魔女が死んだ』再読
この世には2種類の人間がいる、と思う。1度読んだ本を読み返す人間と、読み返さない人間だ。
私は気に入った本を何度も読み返す人間である。単に忘れっぽいだけかもしれないが、そのたび新鮮な感動がある。
6月に庭のジューンベリーでジャムを作ったあたりから、久しぶりに『西の魔女が死んだ』を読み返したいなあと心の片隅で思っていたのだが、昨日ようやく本を手に取った。
学校に行けなくなってしまった中学生の女の
結論が出なくても、とりあえず書いてみよう
このところ全然書けていない。もやもや。
書きたいテーマはたくさんあって、キーワードを書いた記事だけがnoteの下書きにどんどんたまってゆくのだが、一本にまとめあげることができない。
いつもエッセイというよりは、短い論文のような文章を書いてしまうので、とても時間と精神力がかかる。
気になること、気づいたこと、もっと考えてみた方がよさそうだと思ったこと。メモしてあるのはその程度のテーマなので、自分
息子が教えてくれた3つめの愛
両親から無償の愛を与えられて育った。けれど私は、それが不満だった。
両親だけではない。両方の祖父母にとって初孫だった私は、祖父母、ひいては曽祖母までを虜にした。
もちろんかわいがってもらうのは嬉しい。だが心の中では、なんで、という思いが消えなかった。
だって、私が「この私」じゃなくても、この人たちはきっと私が好きなんじゃないか。私の何が好きなのか? 私の中に流れる、あなたたちの血ですか? それ
考えごとがやめられない私の入眠法 〜私とポッドキャスト
昔から、眠りに落ちるのが苦手だった。
大学生のとき、バイト先の更衣室で「どんなふうに眠りに落ちますか?」といろんな人に聞いていた記憶がある。
答えはさまざまだ。
何の苦労もなく、「気づいたら寝てますね」という人が結構いたのには驚いた。音楽を聴きながら寝るという若い子も多かった。「真っ白な部屋にいる自分が、どんどん沈んでいく感覚を想像するんです」と教えてくれた後輩もいた。
音楽も落ちてゆくイメー