マガジンのカバー画像

創作に役立ちそうな記事

791
小説やエッセイを書く上で役立ちそうな記事を集めてみました。自分にも、他の皆様にも役に立てれば良いと思っています。
運営しているクリエイター

#創作

 小説の原点は、自分を描くこと

小説の原点は、自分を描くこと

『物語ること、生きること』上橋菜穂子さん

先日、多崎礼さんの『レーエンデの歩き方』を読みました。

それを読んだら、上橋菜穂子さんの創作の秘密を書いたこの本を無性に再読したくなりました。

あらためて
小説の原点は、自分を描くこと 
だと思いました。

上橋さんが子どもの頃のことが書かれていて
ご自身がおっしゃっているのですが

本や学ぶことが好きなところはエリンに
強さに憧れるところはバルサ

もっとみる
【原稿に向かうだけではいい小説は書けない】自分の作品に向き合い続ける覚悟とは(2013年2月号特集)

【原稿に向かうだけではいい小説は書けない】自分の作品に向き合い続ける覚悟とは(2013年2月号特集)


※本記事は2013年2月号に掲載された高野和明先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

映像化できないことを小説に――高野先生はもともと映像業界で活躍されていたそうですが、制作の現場に入ったきっかけは?

 実は映画監督を目指していて、高校卒業後、浪人時代に城戸賞(脚本の公募)に応募しました。運よく最終候補に残り、あるプロデューサーが岡本喜八監督を紹介してくれたんです。それで岡本監督に弟子

もっとみる
物語創作ツール「物語の幹」を公開しました

物語創作ツール「物語の幹」を公開しました

 初めまして。「物語の幹」運営チームです。先日、webアプリ「物語の幹」を公開しましたので、本日はそのご紹介をさせていただきます。

「物語の幹」とは 「物語の幹」は、物語創作を支援するためのツールです。
 小説だったり、映像作品の脚本だったり、他にもゲームのシナリオなど、「物語」に関する創作であれば、どんなジャンルや形式でも活用できます。
 以下の画像は「物語の幹」の実際のスクリーンショットです

もっとみる
【実例で学ぶ小説の技】名作短編に隠された物語のコツ6選(2014年6月号特集)

【実例で学ぶ小説の技】名作短編に隠された物語のコツ6選(2014年6月号特集)


削れるものは削る ヘミングウェイの文体は、心の中を書かず客観的行動描写で書いていくハードボイルド文体と言われていますが、短編を読むと、字数制限のせいなのか、説明的なこともかなり省略されています。

 地の文は「かれは言った。」だけで、どんな感じでどう言ったかは省かれています。だから、読者は表現の隙間を埋めようとして勝手に推測してしまいます。
 場面転換についても同じです。前出の「清潔で明るい場所

もっとみる
【多くの人は「才能」を誤解している?】自分の才能に気付くための簡単な方法(2014年4月号特集)

【多くの人は「才能」を誤解している?】自分の才能に気付くための簡単な方法(2014年4月号特集)


※本記事は2014年4月号に掲載した本田健先生のインタビューを再掲載した記事です。

〝自分の好きなことをやって楽しく生きよう〟をテーマに、これまでに80冊以上の本を世に送り出している本田健さん。著書はすべてベストセラーになり、著作累計部数は560万部を突破しています。今回は34歳で作家デビューし、見事に才能を開花させた本田さんにそのノウハウをうかがいました。

身近にありすぎて見つけにくい――

もっとみる
【日本にはない景色がそこにはある】あなたが書く小説の可能性を広げる世界文学の世界(2014年5月号特集)

【日本にはない景色がそこにはある】あなたが書く小説の可能性を広げる世界文学の世界(2014年5月号特集)


※本記事は2014年5月号に掲載した清水義範先生のインタビューを再掲載したものです。
※文中の数字は注釈となっています。詳細は記事末尾をご覧ください。

真似は勇気ある挑戦――世界文学を読む意義は?

 小説を書こうとしたとき、日本文学しか見ていないのは断然損ですよね。日本が文学的に劣っているということはないんだけれど、世界文学には圧倒的な広さがあるわけだから、それはサッカーが好きな人がJリーグ

もっとみる
【短編は長編より難しい?】短編に必要な5つの要素とは(2014年6月号特集)

【短編は長編より難しい?】短編に必要な5つの要素とは(2014年6月号特集)


※本記事は2014年6月号の川又千秋先生のインタビュー記事を再掲載したものです。

短編に必要な条件――長編と短編は、長さ以外では何が違いますか。

 基本的な構造は同じだと思うのですね。
 ただ、長編の場合は、大アイデア、中アイデア、小アイデアと、ピラミッド型になっていて、短編の場合はそんなにたくさんのことは書けませんから、核になるアイデアを一個選んで書くんですね。

――何を核とすればいいで

もっとみる
では物語ってみよう(4.プロット実践編その2)

では物語ってみよう(4.プロット実践編その2)

 というわけで続きです。
 今回の説明で使いますのは、角川文庫より発売中の『カブキブ!』という小説の二巻のプロットになります。榎田ユウリ名義なのでBLではありません。まだ読んでない方にとっては当然ネタバレになりますので、早く買って読みましょう(笑) いやいや冗談です。いやいや半分本気です。
 高校生たちが部活で歌舞伎に挑戦するという物語で、歌舞伎にまったく馴染みのない方にも読んでいただけます。とい

もっとみる
【その小説、視点がぶれてない?】具体例から視点のブレのNG文例を学ぶ(2017年11月号特集)

【その小説、視点がぶれてない?】具体例から視点のブレのNG文例を学ぶ(2017年11月号特集)


 ナラティブ、日本語で言うと語り方。ここではその中の人称と視点について解説。小説は視点について知らなくても書けないことはないが、知っていれば強みに!

長編を書くなら、三人称がおすすめ 長編を書く場合も、書く前に人称を決めなくてはならない。
 長編は、一般的には話も複雑で、登場人物も多い。その点を考えると三人称で書くのがいい。
 三人称小説は、「タカシは」とか「山本は」のように、主人公を第三者と

もっとみる
【普通の話もおもしろく!】導入部の工夫で物語は劇的に面白くなる(2017年6月号特集)

【普通の話もおもしろく!】導入部の工夫で物語は劇的に面白くなる(2017年6月号特集)


 ここでは、なんということもない話を面白く変えてしまうテクニックを紹介します。
 ごく普通の日常を笑い話にする、面白くなかった話をリメイクするときに使えます。

持ち上げておいて一気に落とす まったく同じ体験をしても、どう書くか、どのような組み立てにするかによって、話の面白さは全然違ってきます。
 その実例として、ひとつ皆さんに練習問題をやってもらうとしましょう。

当博物館の訪問者数はあまりに

もっとみる
【ご都合主義に見えないか?】語る順番を考えて、「作為の自然」を作り上げる方法(2017年11月号特集)

【ご都合主義に見えないか?】語る順番を考えて、「作為の自然」を作り上げる方法(2017年11月号特集)


 現実の世界には「偶然」があるが、小説の中でそれをやると作り物めく。創作でも、創作だからこそ作為によって自然を作り上げなくてはならない。その方法を学ぶ!

どの順に語るかも事前に考えること 出来事が起きた順に並べればいいだけなら話は簡単。しかし、
「死体がある⇒捜査するとAという男が死体を遺棄したらしい⇒Aを事情聴取すると⇒ケンカして殴り殺したことがわかった」
という順で書くべきところ、
「恋人

もっとみる
【創作好きな人は普段どんな記事を読んでいる?】Kouboで読まれている記事を集めました。

【創作好きな人は普段どんな記事を読んでいる?】Kouboで読まれている記事を集めました。

こんにちは、
公募ガイド社公式noteです。

本noteでは主に雑誌「公募ガイド」の記事を転記する形で記事を更新していますが、おおもとの「Koubo」にはハウツー記事のほかにも多くの記事を更新しています。

そこで今回は、他にどんな記事があるのかも知っていただきたくて、「2024年上半期読まれた記事ランキングTOP10」の内容をご紹介させていただきます! 気になる記事があったらご確認下さい!

もっとみる
執筆用のサブノートを新調してみた(240713)

執筆用のサブノートを新調してみた(240713)

気が狂ったのか、涼しいような気がして買い物に出かけた。
いや、30℃は超えてるのよ。
猛暑日ではないから出かけられる、という感覚がバグっているのではないかと、ふと頭を過ぎった。

いろいろ普段の買い物のほかに、禁断のロフトへ参る。
例のトラベラーズノート(パスポートサイズ)にセッティングするペンを物色。
あれやこれや見て回った結果、フリクションに決定。
すぐ間違えるから、仕事でもふだんの手帳でもフ

もっとみる
【発想の転換で物語は紡がれる】今日からできる創作の「アイデア」を生み出す方法(2017年10月号特集)

【発想の転換で物語は紡がれる】今日からできる創作の「アイデア」を生み出す方法(2017年10月号特集)


 小説や童話の場合は、実体験ではない話でも、現実にはありえない話でも、なんでも自由に想像できる。その発想法を解説します。

既存の発想法は役に立たない。創作系は言葉から発想する 世の中に発想法はいろいろあるが、小説・童話は言葉から連想していったほうがいい。

たったひとつのことばが物語を生むことも

 落語に三大噺がある。お客にお題を三つもらい、その3つを入れ込んだ話を即興で作るというもの。
 

もっとみる