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記事一覧
ロンリープラネット、出版しました!
電子書籍だからこそできる表現があります。 アメリカ西海岸の町、サンフランシスコを舞台にした小説「ロンリー・プラネット」を刊行しました。ITバブルとウクライナ戦争の影響で地価と物価の高騰が止まらないサンフランシスコで、アートに魅せられ、アートに生きることを選んだ熱い男たちの物語です。「現代において、アーティストは社会の最下層」であるという厳しい現実にもがきながらも、アートを通じて多様な人種・国籍の異
もっとみるアメリカのゴミ屋敷を知っていますか?
日本でもお馴染みの「こんまり」こと、近藤麻理恵さんが、今アメリカで大ブームになっている。著作はもちろん、彼女の「片付けの魔法」はアメリカのバラエティー番組でも大々的に取り上げられて、むこうで単独のネット番組まで作られた。
でも、そもそも家が広いアメリカで、そんなに片付けに困っている人なんかいるの?という疑問が日本ではよく聞かれる。日本は家が狭いから片付けに困るのであって、アメリカン・サイズの家な
アメリカ人はバナナを使ってコンドームのつけ方を習う!――アメリカの学校で実際に使われているセックスの教科書を公開します!
今でも鮮明に覚えている授業風景。教科は「セクシュアリティ」。つまり性教育の授業だった。赤毛のロングヘアにダークレッドの洒落たワンピースを着た先生は、教室に入ってくると、鞄の中から一本のバナナを取り出した。それから背筋を伸ばして教壇に立つと、手にしたバナナを私たちの前に掲げて言った。
「みなさん、今からこのバナナにコンドームをつけてください!」
教室にどっと笑いが起きた。先生も楽しそうな顔をしな
「ろくでなし子」という生き様
アーティスト「ろくでなし子」さんの存在を初めて知ったのは、私がまだアメリカから帰国したばかりの頃だった。アメリカで知り合った友人がアートに明るく日本のアート事情に詳しい人で、女性器をテーマにした作品を専門にしているアーティストが日本にもいるということを私に教えてくれたのがきっかけだった。私が学生時代を過ごしたニューヨークとサンフランシスコはアメリカでも特にリベラル色が強い町で、物議をかもすようなア
もっとみる映画「デトロイト」を観て感じた、絶望の中にあるアメリカの希望
先日公開された映画「デトロイト」は、イラク戦争を描いたキャサリン・ビグロー監督の作品とあって、期待して観に行った。そして期待通りの絶望を味わった。1967年に起きたこの暴動のことは前から知っていたので、結末も知っていたが、あらためて突きつけられると、暗澹たる後味がある。
なので映画の感想として、私はあえて、アメリカの希望について語ろうと思う。
1967年と2018年とでは、アメリカはどう変化し
女は太っていたら許されないの?
木嶋佳苗という人物の名前を憶えている人は、多いのではないだろうか?
柚木麻子さんの小説「Butter」は木嶋をモデルに書かれた話である。木嶋佳苗は交際していた男たちを次々に殺害した容疑で現在服役中である。彼女の事件が世間を驚かせたのは、①交際していた男たちが彼女よりも一回り以上歳上であり、彼らに生活費のすべてを貢がせて、彼女自身は就職もアルバイトもせずに優雅に暮らしていたことと、②容疑者はとても
フランスとLGBTとニッポンの女性専用車両について
先日、ツイッターでたまたま数年前に読んだ本の著者を見つけた。及川健二さんという方で「沸騰するフランス」という本をお書きになっていた。その本はフランスの極右政権「国民戦線」の党首ジャン=マリー・ル・ペンを取材した本で、2010年当時はまだ彼が国民戦線の党首であった。
本を読んだ当時の私は、どうしてわざわざフランスに行ったのに、極右政党なんかにスポットを当てたのだろうと、純粋に疑問に思っていた。フラ
そろそろ、ブロガーのあり方を問い直そうよ。
ツイッターを始めて4年、noteを始めてもうすぐ3年目になろうとする昨今、私は改めてこのSNS文化のあり方について考えてみた。
この4年を振り返ってみると、正直、SNSには疑問を感じることや、がっかりさせられることが多かった。
なので、この炎上続きのSNSカルチャーにおいて、ブロガーのあり方について、今一度、考え直してみる必要があると思う。・国民総コメンテーター時代今は誰もがツイッターなどを通
日本人には人間愛が足りない!?ーーmetoo運動と福島被災者の弱いつながり
2018年が始まりそろそろ一か月が過ぎようとしている。昨年2017年を振り返って思うのは、昨年はかつてなく告発が目立った年だった。これまで声を上げられなかった人々、特に女性たちによるmetoo運動が起こったのも特徴的であった。そして同時に、声を上げる人々に対して激しくバッシングする言動をネットなどを介して目にすることが多かった。
どうして日本人は被害者を責めるのか?まずはmetoo運動から話を始