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雑記集

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雑草という名前の草はない。 雑記という名前の記事もない。
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2019年8月の記事一覧

光の有無

光の有無

ついつい、だらだらしてしまいます。時間がまだまだあると思っています。でも、期限が近づくと、焦り出します。「あれ? けっこうやばいじゃん。のんびりしていられない!」と気づきます(手遅れ、という場合もあります)。私は、ほんとうに自己管理能力が低いのかもしれません。予定を遠くまで見越す視力がないのかもしれません。近眼。危険が迫っていても、気づかない。その存在を知ったときには、もうダメージを避けられない距

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Waves

Waves

8月が、終わる。週は、明ける。土、日は過ぎて、月曜がくる。

僕は、学校に行っていた。7月の後半から休みはじめて、9月になって最初の平日に学校に行く、そんな生徒だった。もう15年とかそれくらい前の話である。

休みが終わりに近づくと、ばくぜんとした不安を抱く。焦り、かもしれない。それまでの、毎日休んでいた「安定の状態」が打ち砕かれることを、不安に思っていたのかもしれない。自転車も、動き出す

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「おやすみ」の読み聞かせ

「おやすみ」の読み聞かせ

前にも同じことを書きましたが(読んでいただいたかは存じませんが)、萩原朔太郎の詩が僕には難しいと感じつつ、ためしに音読してみたら何か違って感じられた、むずかしいなりに詩を、文を、肉を感じられたような気がした、ということが僕にはありました。

赤ちゃんは、まだことばの意味を知りません。でも、絵本を読み聞かせると、目や耳の感覚を読み手に注いでいる様子を見せます。ことばの意味がわからなくても、その絵

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音楽大学の生活

音楽大学の生活

僕は、東京音楽大学というところに通っていました。音楽大学には、各地から音楽を志す人がつどいます。

それぞれの出身地域では、神童と呼ばれうるような扱いをうけていたかもしれない人も、ひとつ(ないしはふたつ、みっつ…そう多くはない数)の大学に集中すると、神童といえるほどに特別な存在ではなくなります(おのおのの地方に帰れば、相変わらずの状況が続いているかもしれませんが)。そう、どいつもこいつも、演奏

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ものさしの目

ものさしの目

うちには0歳7か月の赤ちゃんがいます。赤ちゃんというにはからだの大きい子です。ほやほやとした赤ちゃんらしさはもう通り過ぎて、この頃では好奇心と探求の冒険家然としてきました。

まあ~~モノを落とすのが好きで(好きと本人から聞いたわけではありませんが)、つくえのうえに、私が置いた乾いたふきんを見つけると、手で払い落とします。それを私は拾います。ふたたびつくえの上にのせると、また払いのけるように落

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火の中の野次馬

火の中の野次馬

情報をあつめたり、知識を得たりすることはそうむずかしいことでもないし、高度な思考や判断を要求されることも少ないでしょう。ただめぼしいとか、「これはひょっとすると」という程度のものを手当たり次第、背負った籠に放り込めば良いのです。

ウルフルズの曲に『暴れだす』というのがあります。その歌詞の中に「人のために出来ることはあっても 人のために生きることができない」という段があるのです。私は、これをよ

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Crawler

Crawler

散歩は、地続きに景色のうつろいがわかります。街を「読む」感覚というのは、うまい比喩だなぁと思います。実際、読んでいるという概念そのものかもしれません。

歩行、輪行、自動車、電車、さらには空路と、からだをはこぶ方法はいろいろとありますが、歩くことは、そのなかでもいちばんゆっくりと、人間の生身の単位にマッチした読書(読街?)法だと思います。自転車になって速度がワンランク上がるだけでも、見逃してし

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四季バテ、してます。

四季バテ、してます。

どこが悪いというほどのことでもないけれど体調がよろしくないことってありますよね。休む!という主張を認められるほどの大仕事をしたのでなくとも、だるい、ねむい、なんかつらい。休みを願い出るのも申し訳ないから願い出られないという程度の、よわぁい根拠。根拠のないつらさ。これの正体を夏バテと言って片付けてしまえるなんて、目から鱗が落ちる思いです。そうか、これなのね、夏バテって。すごい発明品ですよ、夏バテとい

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霧雨は油断ならない

霧雨は油断ならない

街に制服の生徒の姿が見えはじめたように思います。いま、もろもろの学校の夏休みって、早めに終わってしまうんですかね。日本中どこも、小学校も中学校も高校も、夏休み最終日といえば八月三十一日!というのではなくなっているのかもしれません。もちろん、夏休み中だからといって、制服を着て外出する機会がないわけではないでしょうけれど。単に部活の行き帰りかもしれませんしね。ただ、ぼくの勤務する公共施設のロビーで、宿

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ミュートON・OFF

ミュートON・OFF

あたらしくできたお店を見つけると、入ってみたりみなかったりします。それで、あと一年二年三年してそのお店がまだ営業を続けているか想像します。こりゃ潰れるだろうなとか思ったら意外に続いていたり、気に入ったので残って欲しいと思ったらあっけなくなくなってしまったりします。私はあんまり未来を見る目がないのかもしれません。

写真を毎日撮るようにしているのですが、いつの頃からか、影がよく目に入るようになり

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空元気

空元気

大きな震災があったあと、有名な歌手がラジオか何かで言っていたことを思い出す。「お金がある人はお金を、ちからがあるひとはちからを、なんにもないひとは元気を出そう」といったようなことだった。歌手は、うまいこと言うなと思った。

元気ってなんだろう。ことばをばらばらにして、もとの意味を考えるのが趣味の僕は、「気になって」しまう。

元気は「元」の「気」と書く。「気」というと、何か見えないものかな

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からだのニーズ

からだのニーズ

学生の頃は「居眠り人生」でした。親に学費を払ってもらっておきながら、学校に行って眠っているなんて。ぜいたく過ぎる睡眠環境です。

高校のときは、朝の「起立」の次の記憶が一日の終わりの授業の終礼の「起立」だった、ということもありました。いったい、一日何をしていたのでしょうか(寝ていた)。

大学のときも眠くて眠くて、よく寝入っては「船をこいで」いたようです。じぶんでじぶんが船をこいでいるとこ

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道はあれども、八方塞がり。

道はあれども、八方塞がり。

狙わずに得られた結果を愛しています。そんなものを愛の対象にするなんて、ちょっとへんな人かもしれませんが、そう言っておくのが近いような気がしています。

歳を重ねるほどに、あそびのハードルが高くなっていくのを感じています。思いもよらない事態がたのしくて仕方ない状態。それを、わたしはここでは「あそび」と呼びます。

歳を重ねて経験が増えるほどに、「どうするとどうなる」かがわかるようになります。

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究極の虫対策

究極の虫対策

ふだん住んでいるところよりも、標高があって、空気や水が綺麗で、森が多いところで5日間ほど過ごしてきました。それでも、日なたは相当に暑かったですし、屋内も、かつてない暑さだったように感じました。年に1〜2回ほど、そこに通っているのですが、夏でも日陰や屋内は常に涼しい地域だったので、冷房がありません。ですが、今年はじめて、冷房がここにもあれば良いのにと強く思いました。

自然の中からすこし場所を借

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