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日本以外のアジアに関する本のレビュー集

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日本以外のアジア諸国、地域に関する本のレビューを集めてあります。日本については、「日本史に関する本のレビュー集」に集めました。
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#アジア

夜空と月の物語

夜空と月の物語

夜空と月の物語

 世界中の、さまざまな「月の光景」を写した、写真集です。
 写真と共に、世界各地の、月にまつわる神話や伝説が、紹介されています。

 とにかく、写真が美しいです。ぼーっと眺めているだけで、癒されます(^^)
 月にまつわる神話や伝説は、短く、やさしい言葉で書かれています。おかげで、読んでも疲れません。仕事で大量の文章を読んだ後でも、こういう文章なら、読んでほっとできます(^

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アジアの仮面―神々と人間のあいだ

アジアの仮面―神々と人間のあいだ

アジアの仮面―神々と人間のあいだ

 アジアの仮面を使った芸能について、書かれた本です。仮面劇、仮面舞踊などですね。
 日本、韓国、中国、ネパール、インドネシア、インド、スリランカの七カ国が、取り上げられています。

 日本人であっても、日本の仮面の文化について、詳しい方は、少ないでしょう。
 ましてや、他国のこととなれば、情報は、ごくわずかです。

 本書は、複数のアジアの国々を取り上げ

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世界の仮面 (みんぱく発見 (6))

世界の仮面 (みんぱく発見 (6))

世界の仮面 (みんぱく発見 (6))

 世界各国の仮面を紹介した本です。
 大阪にある、国立民族学博物館(略称、みんぱく)が出している小冊子です。

 薄い本ですので、すぐに読めます。
 世界中の仮面の写真が、たくさん載っています。日本人の感性では、考えつかない仮面も多いです。写真を見ているだけで、楽しいです。

 オセアニア、アフリカ、中南米などの文化は、普通の日本人には、馴染みが薄い

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アジア遊学 (No.71) アジアの怪

アジア遊学 (No.71) アジアの怪

アジア遊学 (No.71) アジアの怪

 勉誠出版から出ているムック『アジア遊学』シリーズの第71号です。
 「アジアの怪」の特集号です。

 アジア諸国に伝わる怪異現象や、妖怪が、紹介されています。
 とはいえ、紹介されている地域には、偏りがあります。中国と日本とがほとんどです。

 他の地域は、冒頭の「序言 大地・山川・ジャングル・海から沸き立つものたち」の章で、少しずつ触れられてい

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世界の太陽と月と星の民話

世界の太陽と月と星の民話

世界の太陽と月と星の民話

 世界各国に伝わる、太陽や月や、その他の星に関わる民話を集めた本です。
 民話というより、神話と呼べる話も、多く含まれています。どの話も、興味深いです(^^)

 「世界の」というだけあって、アジア、アフリカ、オセアニア、南米、北米、ヨーロッパの話が、一通りカバーされています。
 ただし、アジアとヨーロッパの話が、圧倒的に多いですね。アフリカとオセアニアは、手薄で

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アジア遊学 No.35 天駆ける馬

アジア遊学 No.35 天駆ける馬

アジア遊学 No.35 天駆ける馬

 勉誠出版から出ているムック『アジア遊学』シリーズの35号です。
 「天駆ける馬」という特集号です。

 ユーラシア大陸を縦横無尽に駆けてきた、ウマとヒトとの関係性を解いています。
 他に、アラビアのウマや、ロバについても、書かれています。

 騎馬民族や、騎馬文化について知りたい方には、必読の本ですね。
 本書をひととおり読めば、ユーラシアの馬文化

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ごはんとパンの考古学

ごはんとパンの考古学

ごはんとパンの考古学

 私たちが、普段食べている、「ごはん」と、パンとについて、それぞれの起源を探った本です。

 「ごはん」とは、イネの果実を脱穀した「お米」を、水で炊いたものですね。
 いっぽう、パンとは、オオムギやコムギなどの麦類の果実を、脱穀して、粉にひいて、塊にして、焼いたものですね。

 「ごはん」は、東アジアや東南アジアなどで、主食とされています。
 パンは、西アジアやヨー

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日本の美術 no.330 飛天と神仙

日本の美術 no.330 飛天と神仙

日本の美術 no.330 飛天と神仙

 飛天【ひてん】と呼ばれる超常的存在と、神仙と呼ばれる超常的存在とを、解説した本です。
 類書は、ほとんどありません。飛天を扱ったものとして、わずかに、小学館の『飛天の道』があるくらいです。

 飛天も、神仙も、日本をはじめ、アジアの美術に、よく現われるものです。一見しただけでは、飛天なのか、神仙なのか、わからないものも、少なくありません。
 ごく簡単

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人魚伝説 (「知の再発見」双書)

人魚伝説 (「知の再発見」双書)

人魚伝説 (「知の再発見」双書)

 人魚という幻想の存在について、いろいろと解説した本です。

 不思議なことに、人魚という存在は、世界の各地で、語り継がれてきました。ヨーロッパと日本のように、遠く離れた地においてさえ、ある程度、共通したイメージがあります。

 けれども、「半分がヒト、半分が魚」という、人魚の実在が証明されたことは、これまで、一度もありません。
 証明されたように見えた時

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東北アジアの神話・伝説

東北アジアの神話・伝説

東北アジアの神話・伝説

 東北アジアとは、聞き慣れない地名かも知れませんね。
 本書で言う東北アジアとは、ほぼ、「シベリア東部」と同義です。中国・ロシア国境のアムール川流域や、サハリン、カムチャツカ半島などを含みます。

 この地域には、多くの少数民族が住みます。チュクチ族、コリャク族、ケレキ族、イテリメン族、アレウト族、ユカギル族などです。伝統的に、寒冷なシベリア東部で、狩猟採集生活をして

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虫を食べる人びと (平凡社ライブラリー)

虫を食べる人びと (平凡社ライブラリー)

虫を食べる人びと (平凡社ライブラリー)

 題名のとおり、昆虫を食べる人びとを紹介した本です。

 「昆虫を食べる」というと、「うへえ、気持ち悪い」と思う方が、多いでしょうね。
 けれども、世界を見れば、思ったより多くの地域で、昆虫が食べられています。
 なにも、世界に出なくても、この日本にも、昆虫食の伝統があります。長野県など、一部の地方では、今でも、昆虫食の習慣が残っています。

 

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アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

アジア遊学 (No.28) ドラゴン・ナーガ・龍

 雑誌というよりは、ムックに近い『アジア遊学』シリーズの一冊です。
 アジアについて、何かしら学ぼうという方なら、一度は、お世話になる雑誌です。

 この号は、「ドラゴン・ナーガ・龍」を特集しています。

 東洋の龍も、西洋のドラゴンも、その中間に位置する南アジアのナーガも、取り上げられています。
 ペルシア、スリランカ、ベトナム、インド

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地名の世界地図

地名の世界地図

地名の世界地図

 世界の地名について、語源や、うんちくが載っている本です。
 地理が好きな方には、ばっちりな本ですね(^^)

 地理好きでなくても、歴史好きなら、本書を楽しめるはずです。地名には、その地の歴史が刻まれていますから。

 地理や歴史が好きでなくても、外国人を相手に仕事をされている方なら、一読して、損はありません。

 地名の意味を知ることは、最も手軽に、外国の文化を理解す

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花の神話と伝説

花の神話と伝説

花の神話と伝説

 花の神話と伝説を集めた本です。
 類書がいくつかある中でも、本書は、質・量ともに充実しています(^^)

 ヨーロッパと、北米の神話・伝説が、主に紹介されています。
 アジアなど、他の地域のものもあります。が、ヨーロッパ・北米のものに比べると、正確さに欠けるようです。

 どのみち、神話・伝説のたぐいは、何をもって正確とするか、判断が難しいです。
 本書にある神話・伝

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