記事を少し書き直しました。
信仰や文化の歴史としての、「妖怪」へのアプローチです。

妖怪のこと|いつき #note https://note.com/copal/n/n897889c1fe7e

柳田国男と謎の労働運動家・藤井悌

最近、『柳田国男全集』別巻1の年譜を調べていたら以下のような興味深い記述を発見した。

(大正11年(1922年)47歳)一〇月二〇日 (中略)夜、自宅に藤沢親雄が来て、労働運動家の藤井悌にエスペラントを教えるのを見る。藤井は、この日から一一月二日まで泊まることになる。この間、日本好きのジャン・ロミウから、古書店にチェンバレン旧蔵の和書が出ていることを聞き、藤井と共に見に行くが一冊のみしか残ってい

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ep3 『森林鉄道』解説

以下に書く事は基本的には蛇足である。

本編映像

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1. イン・ザ・資料の山

 今更ながら8年前に大量に取り寄せた資料の山を崩し、仔々細々、改めて読みだした。

 『産土』本篇の中では、ほとんど〈遠山エリア〉のことを扱えなかったため、それ以上後追い/深堀りをすることがなかったのであるが、今回再編集するにあたり、何も知らないでいるのはなにか失礼であるような気がし、純粋に

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鶴見俊輔の柳田国男評価(橋川文三以前)

鶴見俊輔の著作集は3度にわたって出版されている。最初の著作集は『鶴見俊輔著作集』として筑摩書房より1975、1976年に出版されている。この中の第2巻の「思想Ⅰ」には、思想家論のひとつとして「柳田国男」という文章が収録されている。この文章は、2回目の著作集である『鶴見俊輔集』(筑摩書房, 1991年より出版)には収録されていない(注1)ので、読むことのできる機会が少ないと思われる。以下に重要だと思

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長崎|隠れキリシタンの聖画「お掛け絵」について

隠れキリシタン(いろんな学者さんがいろんな呼び方をしているが、ここでは「隠れキリシタン」で統一)の聖画「お掛け絵」は、とても興味深いモノです。

まだまだ美術・芸術的価値が低いとされている民間芸術。個人的には、素朴でありつつ大胆なところに惹かれる、「価値」あるモノだと思います。

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ちゃ〜がつかぁ(照)///
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佐賀|有明海沿岸の「御髪信仰」と「おんがんさん」

有明海に面する佐賀県から福岡県にかけての地域には、地元の人に「おんがんさん」と呼ばれている謎の石祠があります。

私の実家の近くにも「おんがんさん」がいて、毎年元旦の朝に妹と「おんがんさん」へ供物を届けるのが恒例になっています。

幼少期から馴染みのある「おんがんさん」のある日常風景。しかし「おんがんさん」とは一体何者。

気になる存在「おんがんさん」について
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ちゃ〜がつかぁ(照)///

文化は命の洗濯

読書の秋、『聴耳草紙』を読んでいる。佐々木喜善(ささき・きぜん)著、岩手県遠野に伝わる物語の聞き書きを集めた本だ。その中に「生命の洗濯」と題された一話がある。

「相撲芝居は命の洗濯」という諺がこの地方にある。その起こりはこうである。

ある時、若い衆三人が長い土手を歩いていると、向こうから一人の按摩がやって来た。三人は相談して、その按摩に占いをしてもらった。按摩は「お前がた三人は明日の昼頃に死ぬ

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Ich freue mich!
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多摩地区のものづくり クチノカミ

この、竹でできたつくりもの、なんていう名前だったか、思い出せない、、と言っていたら友人に教えてもらった。これは「クチノカミ」という縁起物。江戸期から庶民に広まり、明治大正が最盛期という。全国にこのクチノカミはつくられていて、地域によって素材やかたちも大きく異なる。

多摩地区は一大産地として当時は作り手もたくさんいて、地域ごとのバリエーションも豊富だった。以外なほど奥が深そうなこのクチノカミ、今は

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村の陰陽師さんのあれこれ 東村山教育委員会『指田日記』

江戸時代末期の天保5年から明治4年までの38年間にわたり、村の陰陽師「指田摂津正藤詮(さしだせっつのかみふじあきら)」によって記された日々の記録。
当時の風習や祭礼、幕末の状況を反映するものなどが淡々と書かれている。

陰陽師といえば、僕の世代では『孔雀王』とかなんとか、平安時代の超能力者みたいなイメージだけれど、そもそも「陰陽道」とは何か。この本には以下のような説明がある。

"古代中国の陰陽説

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誰もが持つ心の原風景とは? 民俗学者・畑中章宏に聞く、映画の見方【プロフェッショナルストーリーズ Vol.3】

映画『おらおらでひとりいぐも』を題材に、それぞれのプロフェッショナルたちを深堀する連載企画を展開中!

第3回のゲストは、畑中章宏(はたなか・あきひろ)さん。

編集者として働く傍ら独学で民俗学を学び、現在では気鋭の民俗学者として多方面で活躍される畑中さん。震災と妖怪の関係性を解説した著書や、『君の名は。』(16)や『天気の子』(19)、『この世界の片隅に』(16)の考察等、民俗学のイメージを超え

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