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ご覧いただきありがとうございます。東京都多摩地区在住。自宅で絵画教室の先生をしています。美術・歴史・着物・文学・和風のものが好きです。地域の文化財ボランティアに加入し、郷土史や文化財について勉強中ですので、ご教示いただければ幸いです。

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  • 文化財・歴史学習ノート

    文化財や、歴史を感じる場所を訪問して、学習したことをまとめています。

  • 写仏・写経・古文書練習ノート

    写仏・写経・くずし字など練習した記事をまとめています。

  • 博物館・美術館・郷土資料館

    訪問した博物館・美術館・郷土資料館をまとめています。

  • 読書感想ノート

    読んだ本の感想をまとめています。

  • 民俗学学習ノート

    民俗学に関わる内容で、学習したことをまとめています。

最近の記事

池上本門寺

訪問日:2024年7月7日 大田区龍子記念館で、川端龍子の絶筆が、池上本門寺の「雲竜図」であることを知り、行ってみることにしました。 池上本門寺は、日蓮聖人が、弘安5年(1282)、61歳で入滅された霊跡です。 カバー写真は、日蓮聖人が亡くなり、悲しんでいるところです。 日蓮聖人は臨終間近を悟り、その年、住みなれた身延山(現・山梨県身延町)をあとに、病気療養のため常陸の湯に向かいましたが、途中の武蔵国池上(現東京都大田区)で亡くなられました。 翌日14日、荼毘に伏され

    • 写仏部作品No.18  新入部員歓迎編

      先日、あやのん先輩がnote写仏部の新入部員を紹介してくださいました。 これまでのnoterさんとしての活躍ぶりもご紹介してくださっている、手の込んだ記事です。 素敵な方々が入ってくださって、感謝と歓喜でいっぱい。 そこで、僭越ではございますが、私からささやかな歓迎会をしたいと思います。 ようこそ、写仏部へ。 フルレットさん 京都の猫猫寺をご紹介してくださいました。 まあ、可愛い。 興福寺の阿修羅さまではないですか、猫ちゃんに化身されたのですね。 よくお似合いです。

      • 川端龍子記念館『いつか夢見た桃源郷』

        訪問日2024年7月7日 川端龍子は、横山大観、川合玉堂とともに、近代日本画の三大巨匠に数えられる画家です。 岩手県立美術館で「川端龍子展」が開催されているという、あやのん先輩の記事を拝読してから、羨ましくて、心臓がなきべそ状態。 あやのん先輩の記事はこちらをご覧ください。 私がこれから書く記事より面白いです。 川端龍子の絵は、そこここの日本画展覧会で、たびたび拝見しておりますものの、単独での展覧会は行ったことがありません。 都内に龍子記念館があり、何度か行く予定を立

        • 北鎌倉古民家ミュージアム

          円覚寺からほど近い『北鎌倉古民家ミュージアム』へ行ってきました。 福井県の古民家と板倉、横浜市の料亭、あわせて3棟を移築し、合体・再生した建物です。 築年数は不明ですが、概ね江戸後期から明治初期の建築だと考えられています。 10年以上を費やし、平成9年11月完成しました。 館内・館外とも写真撮影OKです。 写真が多いため、文章は少なくしました(1000字ちょっと) 新潟県や福井県といった豪雪地帯では、荷重に耐えられる欅材が柱に使用されているそうです。 また梁には、曲げら

        池上本門寺

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        • 文化財・歴史学習ノート
          19本
        • 写仏・写経・古文書練習ノート
          19本
        • 博物館・美術館・郷土資料館
          24本
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          5本
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          3本

        記事

          円覚寺(2)

          前回のつづき。 前回は総門・山門でした。 仏殿へ進んでいきます。 仏殿 もとの仏殿は関東大震災で倒潰してしまいました。 現在の仏殿は昭和39年に再建された鉄筋コンクリート造です。 近代建築とはいえ、元亀4年(1573年)の仏殿指図※1に基づき、正確な禅宗様で(サイズは縮小して)建てられています。 ※1仏殿指図 寺院の建築様式は大きく3つに分けられます。 ・和洋 ・大仏様 ・禅宗様 「禅宗様」を確立させたのは建長寺(鎌倉五山の一番)で、当時の禅宗のお寺はおしなべてこれを踏

          円覚寺(2)

          円覚寺(1)

          6月29日(土) あじさいの時期は混んでいるから、終わった頃に鎌倉へ行こう、と思っていました。 ところが鎌倉は東京よりわずかに涼しいのか、盛りを過ぎたとは言え、あじさいはまだ見頃でした。 鎌倉へ行くのは仏像が目当てです。 そもそも仏像を好きになったのは、某芸術大学で、仏像を美術品として鑑賞する方法を教わったからでした。 そのおかげで仏像が好きになったのですが、でも少しずつ考えが変わってきて、仏像を美術品として見ることに、違和感を持ちつつあります。 というのも、造形的に

          円覚寺(1)

          神代植物公園

          神代植物公園の『ばら園』へ行ってきました。 私は植物の知識がまーったくありません。 ばらの知識と言えば、漢字で薔薇が書けるくらいです。 「薔薇の種類を1つあげよ」と言われたら、間違いなく「ベルばら」と答えます。 ばら園 『プリンセス・ミチコ』 イギリスから、美智子皇太子妃殿下に捧げられたそうです。 『スカーレット・ボニカ』 メイアン社が開発したボニカシリーズ。 メイアン社は、フランスプロヴァンス地方に本拠地を置く名門ローズ屋さんで、数々のヒットバラを生み出しているそ

          神代植物公園

          角川武蔵野ミュージアム

          親友のSちゃんはアメリカに住んでいます。 先日、帰国したので、娘さんのMちゃんも誘って3人で、角川武蔵野ミュージアムへ行ってきました。 今日の着物はいつもと違う、和洋折衷。 紗の着物はシースルーのような透け感があり、中にはノースリーブのハイネック(人工パールつき)を着用しています。 帯はラメがはいった幅広の兵児帯で、帯締めは黒地に金糸がはいった丸ぐけ。 なぜこんな着物にしたかと言いますと。 だってご覧ください、この建物。 隈研吾さんの設計です。 外壁は、7センチ厚の花崗岩

          角川武蔵野ミュージアム

          『遠野物語』

          民俗学って何? 『遠野物語』の序文にある、 願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ は有名なワンフレーズです。 ここに、柳田國男の、民俗学の視点が現れているように思います。 「これを語りて」の「これ」は遠野の伝承のことです。 座敷わらし、河童、臨死体験、神隠し、山姥、オシラサマ、動物…。 民俗学は、妖怪好きから入った、という人が多いそうです。 願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ 妖怪の話を聞かせて、怖がらせてやれ。 そんな単純な意味ではないでしょう。

          『遠野物語』

          写仏部作品No.17 『金戒光明寺 五劫思惟阿弥陀仏』

          dodoさんが、金戒光明寺の「五劫思惟阿弥陀仏」さまの写真を撮ってきてくださいました。 五劫思惟阿弥陀仏さま「アフロ地蔵」は2度目の登場です。 dodoさんはいろいろな角度から撮ってくださって、大感激でした。 通常、仏像を撮るときは、一番美しい、一番かっこいい、と思う角度から撮ろうとするのではないかと思います。 ですから、写真集やネット画像は、同じ角度であることが多いです。 dodoさんのおかげで、「後ろ側はこうなっているんだ」「耳はこうなっていたんだ」と新たな発見があり

          写仏部作品No.17 『金戒光明寺 五劫思惟阿弥陀仏』

          犬派? 猫派?

          「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」 山種美術館で開催中。 犬と猫を描いた名作が大集合! 猫も犬も大好き、という友人を誘って行きました。 1)まずはリーフレットになっている、長沢芦雪と竹内栖鳳。 こちらの2枚が、今回は撮影可でした。 長沢芦雪『菊花子犬図』 個人蔵 長沢芦雪の代表作は決め難いですが、1つには無量寺の『虎図』天明6年(1786)(重要文化財)でしょうか。 1981年にロンドンで開催された「江戸大美術展」で人気を博し、イギリスの

          犬派? 猫派?

          深大寺 釈迦如来倚像

          深大寺は東京都では浅草寺に次いで古いお寺です。 創建は733年の天平時代。 山門 山号は浮岳山(ふがくさん) 手水舎  深大寺の名称は、『西遊記』でおなじみの玄奘三蔵を守護した水神「深沙大王」に由来するそうです。深沙大王は西遊記の沙悟浄(さごじょう)です。 天平5年(733)、法相宗の寺院として開創されますが、平安時代の859年に天台宗になりました。 本日のお目当ては国宝の「釈迦如来倚像」、通称「白鳳仏」。 関東の寺院所蔵の仏像としては、鎌倉大仏に次ぐ2例目の国宝で

          深大寺 釈迦如来倚像

          国立うちわ市

          国立は「こくりつ」ではなく、「くにたち」です。 紛らわしいと、ときどき話題になります、市名であり、駅名です。 山口百恵さんがご結婚して新居を構えたことで、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。今となっては古い話ですが。 『ギャラリービブリオ』は、昭和の木造家屋をちょっとだけ改装した「おうちギャラリー」。 ビブリオ(BIBLIO)はラテン語由来で、「本の」または「書誌学」の意味だそうです。 国立市在住のアーティストたちの、手描きうちわ市を開催しています。 イラストレーター

          国立うちわ市

          高幡不動尊金剛寺

          写真がすごく多いので、文章少なめです。 (を、こころがける) 「高幡不動尊 金剛寺」は、成田山新勝寺とともに関東三大不動の1つで、新選組・土方歳三の菩提寺としても有名です。 平安時代初期に、慈覚大師円仁が、清和天皇の勅願によって高幡山の山中に「不動堂」を建立し、「不動明王」をご安置したのが始まりだそう。 安永8年(1779)の大火で数多くの寺宝を焼失しましたが、それでも約20000点の文化財や寺宝が今に伝わっています。 ただいま「あじさいまつり」を開催中。 およそ20

          高幡不動尊金剛寺

          羽根の日傘

          イタリアで山本耀司さんの展覧会を開催中。 Yohji Yamamoto. Letter to the future(未来への手紙) ふらっと行ってきました! イタリアにお住まいの、シマ子さんのnoteで。 本当に行けるわけないじゃないですかあ。 展覧会の様子はこちらをご覧ください。 シマ子さんの楽しい妄想(シマ子さん、軍事司令官タイプの男性がお好みみたい)も、ちらっと聞こえます。 そしてシマ子さんは、こちらの傘がお気に召されたそうです。 わあ、おしゃれー。 鳥

          羽根の日傘

          和銅採掘露天堀跡

          慶雲5年(708)、国家の形態が定まりつつあったヤマト朝廷に、武蔵国秩父郡から銅が献上されました。 朝廷はこれを「瑞宝」と喜び、元号を「和銅」に改めます。 『続日本紀』元明天皇の条に、 とあります。 そして年内に「和同開珎」が発行。 早すぎ(・o・) どうやら朝廷は、数年前から官銭を作りたくてうずうずしていたらしい。 白村江の戦いで敗れてからというもの、プライドを回復するのが悲願だったヤマト朝廷。 国威を国内外に発揚させたい。 貨幣は国の信用があってこそ流通するものです

          和銅採掘露天堀跡