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ご覧いただきありがとうございます。東京都多摩地区在住。絵画教室の講師をしています。アー…

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ご覧いただきありがとうございます。東京都多摩地区在住。絵画教室の講師をしています。アート・歴史・文学・映画・着物が好きです。地域の文化財ボランティアに加入し、郷土史や文化財について勉強中ですので、ご教示いただければ幸いです。

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記事一覧

『復刻 開館記念展ー仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント」

出光美術館は年末でいったん閉鎖されます。 帝劇ビル(出光美術館と東宝が所有)が建替えになるのだとか…寂しい。 帝劇ビル、頑丈そうですが来年で築60年なんですね。 か…

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23時間前
43

『花・flower・華 2024』

ぎりぎり開期に間に合いました。 玄関脇の実物の桜はもう散ってしまいましたが。 山種美術館の企画展では、いつも1点だけ撮影可になります。 今回、その1枚は、ポスターに…

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4日前
83

『国宝・燕子花図屏風』

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。 前回の庭園に続き、今回は本展です。 光琳は高級呉服…

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6日前
88

根津美術館 庭園

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。 またこの時期、庭園内の茶室「披錦斎」で、お茶を頂け…

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8日前
106

写仏部作品No.11『あんこちゃん地蔵』

写真班のあんこちゃんが石仏の写真をたくさん撮ってきてくれました。 地元のお遍路巡りということで、あんこちゃんの個人情報保護のため、お寺さんのお名前は非公開。 石仏…

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11日前
87

ライトアップ木島櫻谷

『四季連作屏風』を全点一挙公開 展示室に入ると、四双の金屏風(プラス『竹林白鶴』)が四方を囲んでいて、なんという贅沢な空間。 大正6年~7年にかけて、大阪天王寺…

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13日前
83

サントリー美術館『名品ときたま迷品』

カメラのマークがついている展示品は、撮影可です。 まずはリーフレットになっている、この地球儀のようなものは、何でしょう。 『鞠・鞠挟(まりばさみ)』江戸時代 18…

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2週間前
98

写仏部作品No.10『円空』

写仏部の優等部員、長谷川美智子先生が連載してくださっている『仏像物語』。 そのNo.3はお地蔵さまでした。 お地蔵様の切なさと、尊さを、温かい筆致で描いていらっしゃ…

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2週間前
80

画鬼河鍋暁斎✕鬼才松浦武四郎

写真撮影は、可のブースが2箇所と、不可のブースが2箇所です。 各所にある館内図で確認できます。 『武四郎涅槃図』 なにはともあれ一番見たかった絵は、こちら。 巨大な…

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2週間前
85

瑞穂町郷土資料館 けやき館(3)

瑞穂町郷土資料館と同じ敷地内に、「耕心館」があります。 古民家を、市の施設にリノベーションしたスペースです。 母屋と二棟の土蔵からなり、屋敷林が囲んでいます。 母…

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3週間前
64

瑞穂町郷土資料館 けやき館(2)

<瑞穂町の民俗> 民家 一般的な農業を営む民家の実物大レプリカです。 靴を脱いであがれます。 だるまが気になりますね、後述します。 囲炉裏は瑞穂では「ユルリ」と発…

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3週間前
71

瑞穂町郷土資料館 けやき館(1)

瑞穂町の位置 瑞穂町の南部(白い線があるところ)は横田基地の一部になっており、飛行機の航路確保のため、高い建物がなく、のどかな町並みです。 昭和15年に4つの村が合…

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3週間前
79

池上秀畝展

池上秀畝を意識したのは、つきふね先輩とHimashun部長のnoteからでした。 なんかすごい画家がいる。 見たい。 4月14日まで待ったのは、学芸員によるギャラリートークがあ…

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4週間前
115

慶性院

4月8日はお釈迦様のお誕生日。 慶性院でも「花まつり」を開催中でした。 そもそも仏教徒ではない私、「花まつり」は初体験です。 住職さんの奥様が気さくに迎えてくださっ…

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1か月前
90

写仏部作品No.9 番外編『部長紹介』

「note写仏部」Himashun部長が、部員紹介の記事を書いてくださいました。 写仏部エース格3名の中に、popoの名前があったので、びっくり。 あやのん先輩、つきふね先輩、…

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1か月前
77

写仏部作品No.8 『摩耶夫人像』

4月8日はお釈迦様のお誕生日。 お釈迦様のお母様、摩耶夫人は、出産のために里帰りをする途中、ルンビニ(現ネパール)で、産気づきます。 んーー! とイキんでいるところ…

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1か月前
82
『復刻 開館記念展ー仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント」

『復刻 開館記念展ー仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント」

出光美術館は年末でいったん閉鎖されます。
帝劇ビル(出光美術館と東宝が所有)が建替えになるのだとか…寂しい。
帝劇ビル、頑丈そうですが来年で築60年なんですね。
かつて丸の内にはビルが競うように建築されましたが、皇居より高い建物を作ってはいけないと100尺(31m)に規制されていました。
戦後、規制が解かれたものの、昭和41年、高さ99メートルの東京海上日動ビルディングが建設された折には、「皇居前

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『花・flower・華 2024』

『花・flower・華 2024』

ぎりぎり開期に間に合いました。
玄関脇の実物の桜はもう散ってしまいましたが。

山種美術館の企画展では、いつも1点だけ撮影可になります。
今回、その1枚は、ポスターにもなっていた奥村土牛の『醍醐』。
101歳まで生きた土牛の83歳のときの作品です。

今更説明するまでもありませんが、京都・総本山醍醐寺の「太閤しだれ桜」がモチーフ。
いつか制作したいと思いつつ、長い間思いがまとまらなかったところ、完

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『国宝・燕子花図屏風』

『国宝・燕子花図屏風』

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。
前回の庭園に続き、今回は本展です。

光琳は高級呉服店の生まれで、40歳になるまで放蕩生活を送っていました。そろそろ何とかしなくちゃなあと思ったのでしょうか、40歳で画家になろうと決心します。
そしていきなり出世作を出してしまいます。
それがこの『燕子花図屏風』
もともと本阿弥光悦のDN

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根津美術館 庭園

根津美術館 庭園

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。

またこの時期、庭園内の茶室「披錦斎」で、お茶を頂けます(有料)ので、お茶師範の友人と一緒に行ってきました。

根津美術館の本館は2009年に隈研吾さんの設計で創建されました。
正門と美術館をつなぐ40メートルにわたるアプローチは、片側が竹の壁、片側が竹林になっています。

早々に恐縮で

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写仏部作品No.11『あんこちゃん地蔵』

写仏部作品No.11『あんこちゃん地蔵』

写真班のあんこちゃんが石仏の写真をたくさん撮ってきてくれました。
地元のお遍路巡りということで、あんこちゃんの個人情報保護のため、お寺さんのお名前は非公開。
石仏のお名前は『あんこちゃん地蔵』にします。

どのお地蔵様もかわいいんですが、水玉模様の頭巾をかぶったこちらのお方。

あんこちゃんいわく「アップにしたら美人だった」
ほんとですね、アイブロウとアイライナー(マジック?)でお化粧し、流し目が

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ライトアップ木島櫻谷

ライトアップ木島櫻谷

『四季連作屏風』を全点一挙公開

展示室に入ると、四双の金屏風(プラス『竹林白鶴』)が四方を囲んでいて、なんという贅沢な空間。

大正6年~7年にかけて、大阪天王寺の茶臼山に新築された住友家本邸を飾るために、縦180センチ・幅720センチを超える大きさで制作されました。

『四期連作屏風』の内訳は、春の『柳桜図』、夏の『燕子花図』、秋の『菊花図』、冬の『雪中梅花』です。
順路は冬から始まっていて、

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サントリー美術館『名品ときたま迷品』

サントリー美術館『名品ときたま迷品』

カメラのマークがついている展示品は、撮影可です。

まずはリーフレットになっている、この地球儀のようなものは、何でしょう。

『鞠・鞠挟(まりばさみ)』江戸時代 18〜19世紀

「鞠挟」は鞠が転がらないように挟んで吊るしておく器具なんですね。
クッションの上に乗せておくだけでも良さそうですが、それでも転がることが懸念されたのでしょうか。
ということは、それだけ大事で高価なものだったのかもしれませ

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写仏部作品No.10『円空』

写仏部作品No.10『円空』

写仏部の優等部員、長谷川美智子先生が連載してくださっている『仏像物語』。
そのNo.3はお地蔵さまでした。

お地蔵様の切なさと、尊さを、温かい筆致で描いていらっしゃいます。

ほんの数年前まで、仏像はみんな同じように見えていました。
頭髪がくるくるした仏像は大仏で、怖い顔をしたのは仁王像。
こんな認識(どちらも的外れ)。

拝む対象だと思っていた仏像ですが、美術作品として鑑賞する方法を教わってか

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画鬼河鍋暁斎✕鬼才松浦武四郎

画鬼河鍋暁斎✕鬼才松浦武四郎

写真撮影は、可のブースが2箇所と、不可のブースが2箇所です。
各所にある館内図で確認できます。

『武四郎涅槃図』

なにはともあれ一番見たかった絵は、こちら。
巨大な絵だと思っていたので、それよりは小さかったです。
それでも私の身長くらいの長さはあります。
152.6センチ✕84.2センチ

『武四郎涅槃図』 重要文化財 明治19年(1886) 松浦武四郎記念館

変な人で有名だったらしい暁斎で

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瑞穂町郷土資料館 けやき館(3)

瑞穂町郷土資料館 けやき館(3)

瑞穂町郷土資料館と同じ敷地内に、「耕心館」があります。
古民家を、市の施設にリノベーションしたスペースです。

母屋と二棟の土蔵からなり、屋敷林が囲んでいます。
母屋は江戸時代末期の豪農の築造で、当時よくあったように、醤油醸造業、養蚕業、製茶業、煉瓦製造業を営んで来ました。
昭和から平成には、フランス料理店に転身。

平成13年、瑞穂町社会教育施設「耕心館」として生まれ変わりました。
現在、1階は

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瑞穂町郷土資料館 けやき館(2)

瑞穂町郷土資料館 けやき館(2)

<瑞穂町の民俗>

民家
一般的な農業を営む民家の実物大レプリカです。
靴を脱いであがれます。
だるまが気になりますね、後述します。

囲炉裏は瑞穂では「ユルリ」と発音されていました。ユルリが古語で、「囲炉裏」は近世の江戸言葉で文人たちが広めたのではないか、と考えられています。

復元しているのは、薄いサーモンオレンジの網掛け部分です。
ザシキからカッテを写しました。

意外と広い(落語に出てく

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瑞穂町郷土資料館 けやき館(1)

瑞穂町郷土資料館 けやき館(1)

瑞穂町の位置

瑞穂町の南部(白い線があるところ)は横田基地の一部になっており、飛行機の航路確保のため、高い建物がなく、のどかな町並みです。
昭和15年に4つの村が合併して、瑞穂町が誕生し、令和2年に町制施行80周年を迎えました。
火災による死亡者ゼロという記録を45年以上続けています。

瑞穂町郷土資料館へ行ってきました。
職員さんに尋ねたところ、写真撮影可です。

常設展『瑞穂の自然と歴史』

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池上秀畝展

池上秀畝展

池上秀畝を意識したのは、つきふね先輩とHimashun部長のnoteからでした。
なんかすごい画家がいる。
見たい。

4月14日まで待ったのは、学芸員によるギャラリートークがあったから。

はじめて来ました、練馬区立美術館。

想像していた以上の盛況で、展示会場は人だらけ。
学芸員さんはマイクを使っているので、声は聞こえますが、作品は背伸びしても見えません(背が低いから)。

学芸員さんはまず

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慶性院

慶性院

4月8日はお釈迦様のお誕生日。
慶性院でも「花まつり」を開催中でした。

そもそも仏教徒ではない私、「花まつり」は初体験です。
住職さんの奥様が気さくに迎えてくださったので、
「初めてなのでやり方を教えて下さい」と言うと、お手本を見せて下さいました。

灌仏桶には甘茶が入れてあり、柄杓ですくって、何回か頭からかけます。
お願い事をするのではなく、おめでとうございます、とお祝いしながら。

終わると

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写仏部作品No.9  番外編『部長紹介』

写仏部作品No.9 番外編『部長紹介』

「note写仏部」Himashun部長が、部員紹介の記事を書いてくださいました。

写仏部エース格3名の中に、popoの名前があったので、びっくり。
あやのん先輩、つきふね先輩、江口敬班長と並んで…。
いいんですか、そんな。
投稿数が多いというだけで。

写仏部に限らず、note全般(私の知る狭いエリアですが)、天才・鬼才・超人・達人が多すぎる。
記事を拝読しても、コメント欄にお邪魔しても、凡人の

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写仏部作品No.8  『摩耶夫人像』

写仏部作品No.8 『摩耶夫人像』

4月8日はお釈迦様のお誕生日。
お釈迦様のお母様、摩耶夫人は、出産のために里帰りをする途中、ルンビニ(現ネパール)で、産気づきます。

んーー!
とイキんでいるところでしょうか。

『摩耶夫人像』
脇の下からお釈迦さまが生まれるところ。

金銅仏は質感が出せず、写仏が難しい…。

それと、博物館のデータは、仏像が細部まで均等に見えるように撮影されているため、芸術性を追求していません。
その点、プロ

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