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スノーボールクッキーイセハラ

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神奈川県伊勢原市。脆い淡い表現出来たらなと思いながら、全然辿り着かないはなし。
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#物語

【Whiskey Lovers】Blanton's(ブラントン)シングルバレル バーボンウイスキー編

【Whiskey Lovers】Blanton's(ブラントン)シングルバレル バーボンウイスキー編

世の中には、一言で終われない事だって存在する。丁寧な無駄にこそ遊び心を込めたい。

42歳を迎える友人を、お気に入りのお店で祝うことにした。毎年の誕生日をお祝い出来るのも回を重ねると、歳の歩みを知り、開催出来ることに喜びを感じるものである。実に四半世紀の付き合いになる。

ウイスキーを勉強し始めた私に、彼は問い掛けた。

「お前の人生にウイスキーが存在していないのは、俺が一番知っているよ。だけど、

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【Whiskey Lovers】Glenfarclas(グレンファークラス)シングルモルト12年、25年編

【Whiskey Lovers】Glenfarclas(グレンファークラス)シングルモルト12年、25年編

世の中には、一言で終われない事だって存在する。丁寧な無駄にこそ遊び心を込めたい。

「入り口のウイスキーがあるんです」

マスター・オブ・ウイスキーを目指す青年は、カウンター越しに聞き返さずには居られない呟きをした。

青年は、自分のウイスキーへの熱量と勉学のアウトプットのために動画配信を考えているとのことだった。一見、朴訥とした雰囲気からは伝わらない、真っ直ぐな芯を持っているのがその青年だった。

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【Whiskey Lovers】はなしの前段には、相応の繋がりが存在する🥃

【Whiskey Lovers】はなしの前段には、相応の繋がりが存在する🥃

何事にも始まりには前段が存在する。きっかけや物語の誕生には、それぞれの関係が熟成する時間が存在するからだ。

僕が珍しく女性以外で、連絡先を聞いたその青年と出会ったのは、いつだったか振り返ることにした。

それは、去年の夏の終わりがまだまだ見えない、夜だけが早く訪れる9月に、たまたま居酒屋で席を共にしたことから始まる。それぞれ別の知人と来店していたが、知人同士が酔っ払ったために、僕がその青年の隣

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伊勢原市民は、自分の事より誰かのためだと力が出るタイプ

伊勢原市民は、自分の事より誰かのためだと力が出るタイプ

2022.11.13(日) 
伊勢原市民文化会館大ホール

チケット料金2,000円[全席指定]
※未就学児無料
(座席が必要な場合はチケットが必要です)
■開場/14:30 ■開演/15:00

[チケット販売窓口]
伊勢原市民文化会館 0463-92-2300

中華眞好味 0463-91-8912

駅ナカクルリンハウス伊勢原駅観光案内所
0463-95-5333

私が出来るのは、

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デパートと流行を考える。駄々の落とし穴と親子の確認。

デパートと流行を考える。駄々の落とし穴と親子の確認。

休日に実家に帰り久しぶりにデパートへ出掛けた。それは私が小さい時から存在するこの街のアイコンみたいな場所だった。

当時から玩具売場は3Fで、規模こそ少子化の影響からか小さくなっているが、現在も存在しているゲーム売場にてどこかのお母さんと小さな兄弟を見かけた。

最近はあまり見ないがどうやら駄々をこねているようだった。

私はその様子を、どこか懐かしく思いながら邪魔にならないように見ていた。

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介護論と遺伝論を凌ぐオンエア。娯楽の有り難さを知るハタチの思慮。

介護論と遺伝論を凌ぐオンエア。娯楽の有り難さを知るハタチの思慮。

年齢を重ねると死生観に触れる機会が増えてくる。興味の対象そのものが鮮やかに見えていた事象ではなく、先に来る事に備える事や、守るべき物が増えてきたからなのかも知れない。

涙に関しても私の場合は同様だ。
昔は強がって、悲しくても涙を落とすなような事は、ほとんどなかった。

それは、泣くものではないと教わってきたからなのか。両親には口酸っぱく泣くなと怒られていた。泣いてるんじゃないよと叩かれていた。

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香りが呼び起こす記憶に、僕はウィンクせざるを得ない

香りが呼び起こす記憶に、僕はウィンクせざるを得ない

我が町湘南は、天気が良いとそこいらからお肉の焼けた香りがするものだ。皆がゆっくり時間を味わいBBQなど休日を楽しんでいる。

そんなお肉の香りと共に、僕にも香り漂う青春があったものだ。

それは、人がどう思うとも、キレイなバランスだったし、僕には香り以上に消えない思い出だ。

人の記憶と香りはリンクする。

誰が言ったのかわからないなら、僕が言ったのだろう。

それは20年以上も前、今は無き場所に

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「もたらしたもの」~市内一周駅伝大会後編~

「もたらしたもの」~市内一周駅伝大会後編~

伊勢原市内一周駅伝当日だ。

俺達は、ラジオに出演していたおかげもあり、当日は、「もと2」だと、まじで囁かれるようになっている。

集合場所に失踪していたチャンが、現れる。

「アイドルにはならないけど、俺走るよ」

当たり前だ。

ポップが、親父にみんな揃ったと伝える。

ポップの親父は、監督である。

「じゃ、ゼッケン渡すぞ…」
「これ…が……言いたかった」

は?

言いたかっ

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「チャンの失踪」~市内一周駅伝大会~前編

「チャンの失踪」~市内一周駅伝大会~前編

これは、繋がりと絆のおはなし。
お正月は駅伝大会で盛り上がる。
神奈川県伊勢原市にも市内一周駅伝大会がある。

木ノ子二十歳くらいのはなし。 木ノ子とは、私。

いつもの様にフラフラフフフの毎日を、過ごしていたのだが、駅伝のチラシを見つける。閃いた私は、友人の彼に電話をする。

「俺達ならやれる」
「俺達なら走れる」

彼と言うのもかったるいのでポップとする。

ポップと俺は、5人いなけれ

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担任の先生

担任の先生

「ふざけろよ」

「ふざけるな」じゃないのかよ。心の中で僕はそう思いながら、教室に響くような大声で先生は、叫んでいた。

僕の小学校の5.6年の担任の先生は、
恰幅がよく学校でも有名な怖い先生だった。

僕は、先生のクラスにだけはなりたくないと思っていた。怒られたり怖いのは、苦手だった。

だが、たいてい思う事と違う方向に進む人生だと。この頃から理解していた。

そして、結果よくなることも

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一方的に約束したこと

一方的に約束したこと

どういうワケか、当時、我が伊勢原中学校は、ヤンキー系に属していた。

これが、不思議なことに各学校により色が違うのだ。高校に進学した俺は、ヤンキーがダサいみたいな風潮があるとは、微塵も思っていなかった。

「伊勢原ヤバい。いまだにヤンキー」

世はカラーギャングなるものが流行しだし、オヤジ狩りや、エアマックス狩りなるものが、横行していた時代である。西暦なら1998年くらいの夏。

わりと集

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スクランブル交差点

スクランブル交差点

中学校の頃だった。
何年だったのかは、定かではない。

その日、朝から俺はソワソワしていた。
それは、新聞の折り込みに入ってくるような、地域コミュニティの話題を扱う、フリーペーパーだった。

親父に見せてもらった記事だった。

教室のドアを開けた時、情報通のホリが寄ってきた。

「木ノ子読んだか?」

「あれな、お前も見たの?」

「見たよ!行こうぜ」

「部活終わったら行こうぜ」

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夏休みの限界

夏休みの限界

あれは、17の夏休み。

俺は、進学組ではなく、中学の仲間と毎日遊んでいた。

神奈川県伊勢原市。

毎年、夏のテーマを決めて遊んでいたのだが、その年のテーマは「限界」だった。

俺は、友人のタミとポンと40日間の夏休み中、恐らく35日間は一緒にいただろう。

何時間寝ないでいられるか、から始まり、

ホラー映画を何本連続で観れるか。

何時間外にいれるか。

アイスを何本食べ続け

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スノーボールクッキーイセハラ

スノーボールクッキーイセハラ

さてさて、伊勢原市のことも書こうかな。
これは、仲間のはなし。

~NiziUよりSiziU(20より、40)準備に40年。さあ。これからがモテる時~

なんていう、ダブル成人式でもやろうかと思っていたりね。

今年シジューの親父達はこぞってこのネタを使うからね。先に俺が記録に残しておくよ。

俺達にも、出会いや別れがあったんだよ。みんなと同じ。色々と。

若いなりに突っ張って、自分の意見が正

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