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2021年7月の記事一覧

私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私は昔、父の仕事が不思議だった。
というよりも、正直今思い返すと恥ずかしい限りなのだが、はっきり言って「面白くなさそうな仕事だな」と思っていた。

父は地方公務員で町の役場勤めだった。
役所の仕事をよくもわかってもいない癖に私はなんとなく、その仕事は誰にでもできる簡単なものだと勝手に思い込んでいたのだ。
簡単というか、決められた仕事をこなすような作業ばかりだと想像していた。

私が私としてこの世に

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教え込むよりちょっと考えさせるのがいい、は本当みたい

教え込むよりちょっと考えさせるのがいい、は本当みたい

この間、打ちあわせで中目黒にあるレッジョエミリアの学校を運営する方とお話しする機会がありました。

会話の中で、お互い「そーだよね」と一致したところが

子どもとの会話をどうしていいのか分からない

という保護者の方が意外と多い、ということ。

夏休み、子どもと時間を過ごす機会が増えてくると思いますので、ちょっとした対話のヒントを共有させてください。でも、この話って、まだ初任の先生やこれから先生を

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人と向き合う土

人と向き合う土

わりとよく「土」の話をしてる。

ほとんどの人には興味関心が低い。それでも土から離れられないのは、人もいろんな土で出来てると思うからだ。

人が土で出来てるなんて、何言ってるんだろうなんだけど、ここまで人生を生きてきて少なくとも僕自身の「書いて生きる」のベースは、やっぱりいろんな人からもらった「土」の積み重なりだ。

物理的な土がそうであるように、土は決して単体では生成されない。岩石が風化し、そこ

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もしもきみが騙されて、お金を奪われたとするならば

もしもきみが騙されて、お金を奪われたとするならば

寝たいだけ寝られるのは回復能力がある証拠なので、眠くなくなるまで寝よう。お昼前はセミがうるさくてかなわんから、イヤフォンをしてゴロゴロしよう。日が照りすぎていて暑いから、暮れるまでゆっくりしていよう。夜くらいはちょっとご飯を作るのを頑張ってみよう。ツイッターやメールの通知を見てしまうから、みんなが寝静まる深夜まで作業するのは待とう。

そんなことを繰り返していたら、月末までの原稿が東名高速上り海老

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植村直己の「パンとキュウリ」の話

植村直己の「パンとキュウリ」の話

先日、ふと再読したいと思い、植村直己の『青春を山に賭けて』を購入した。

日本人初のエベレスト登頂、世界初の五大陸最高峰登頂、北極圏犬ぞり旅など、登山と冒険の歴史に名を残した植村は、冬期マッキンリー単独登頂の直後に43歳という若さで亡くなった。しかし、彼の半生が綴られたこの本から、大学時代のぼくは計り知れない影響を受けた。

彼は明治大学山岳部の一員として登山に明け暮れ、やがて外国の山に憧れを抱い

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コーチ出来る人、コーチ出来ない人

コーチ出来る人、コーチ出来ない人

おはようございます。中嶋です。

雨...大丈夫でしたか? 長崎は朝方結構降ったのですが、もう少し降りそうですね。大雨には十分気をつけてくださいね。

来週は週間天気予報では晴れる日が多いみたいなので、梅雨明けするのかな?いよいよ7月も中旬に入り、夏休みに入ります。

2021年度の夏は楽しめる夏になると良いですね。

さて、今日のタイトルはコーチ出来る人、コーチ出来ない人について

1兆ドルコー

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2021年6月に読んだ本

2021年6月に読んだ本

進化思考/太刀川英輔もし学校に「創造」っていう科目の授業があったら教科書になるだろうってほど充実した内容だった。技術や道具の進化と生物の進化を「創造性の進化」にクロスオーバーさせながら紹介していて、ひとつひとつ面白く、同じ章を何度もくり返し読んだりした。

海をあげる/上間陽子普段はあまり意識していないが自分の中にも確実にある「怒り」に否応無しに共振してくるので読むのが辛かった。というよりちゃんと

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ないのではない、見え「ない」のだ。

ないのではない、見え「ない」のだ。

この記事は『生活論』マガジンに含まれます。一話単発で購入しても100円、マガジンを購読しても月に100円です。プライベートな話になる場合のみ単話で500円にする場合があります。よろしければマガジンをご購入ください。マガジンの方がお得です。

内容は..

よき生活者になるをテーマに休日を修行だと捉えて生活してきましたが、記録することで更に自分を奮い立たせる作戦。月100円でマガジン始めました!本を

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分人主義という考えに救われる

平野啓一郎の「私とは何か「個人」から「分人」へ」を読み終えた。

前から気になってはいたものの「分人?よくわからんな」と思って読まずにいたのだけど、ネットサーフィンをしているときに誰かがおすすめしてたので、とりあえずは立ち読みをしようと思ったが結局お買い上げしていた。

そもそも、最近自分のなかで「ひとの多面性」みたいなところに興味があった。例えばわたしは暇な時はひたすらytでvloggerを見て

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文化とは何か

文化とは何か

先日、茨城ロボッツの2021-22シーズン編成について西村GMから発表されました。

チームの編成について、そして選手とスタッフ一人一人の名前を挙げて強いメッセージが込められている文章をスポーツのクラブチームでは初めて目にしました。

ロボッツらしいアイデンティティ

成長、成長し続ける

などキーワードになるだろうなと感じ取れるいくつかの言葉の中に「ウイニングカルチャー」という言葉が数回語られて

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「稼ぐ」と同じくらい大事なこと

「稼ぐ」と同じくらい大事なこと

先日、元FC琉球社長の三上昴さんが宇都宮にいらっしゃったときに、スタジアムに向かう車の中でこんな話をされていた。

「いまのJクラブのフロント界隈ってお金を稼ぐこと(人)ばかりが話題になりますけど、お金を使える人がいないと思うんですよね」

うろ覚えなので言葉は違うかもしれないが、ざっくり言うとこんな感じの内容だった。それを聞いて「なるほど、そうかもしれない」と思った。

というのも、

怒りの正体と、本郷猛の形をした魂

怒りの正体と、本郷猛の形をした魂

この週末、京都にて三泊四日で弟を預かっていた。

摩訶不思議なことにわたしは預かっていたつもりで、弟はついてきてやったつもりと両者どうやらすれ違っているのだが、徹底的に主観を貫き通せるのがこの場所なので姉は声を大にして言わせていただく。預かっていた。

明石にある出版社「ライツ社」まで、サイン本を書かせてもらいに行き、その帰り、ちょうど中間地点である実家に泊まった。ゲームでいう宿屋みたいな役割であ

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ホームレスが生活保護を受けない理由【ホームレス生活8日目】

ホームレスが生活保護を受けない理由【ホームレス生活8日目】

8日目ホームレスが生活保護を受けない理由

路上生活を送る人たちを見て

「ホームレスにならずに生活保護を受ければいい」
「あの人達は好きでホームレスをやってる」

誰しも一度はそう思ったことがあると思う。かく言う俺もそう思ってた。

しかし一週間くらい実際にホームレスをしていると、その意見は半分合っていて半分間違いなんだと思った。

だから今日は「ホームレスと生活保護」について書こうと思う。

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「サステナブル・ファッション」の本道

「サステナブル・ファッション」の本道

column vol.350

【古着市場、10年後にはファストファッションの2倍の規模に?】

BAZZARの記事のタイトルに目を奪われました。

〈BAZZAR / 2021年6月25日〉

セカンドハンドファッション(中古衣料)のECサイトを運営する米スレッドアップによると、衣料品のリセール(再販)市場は今後10年、従来の小売市場をはるかに上回る速さで成長し、2030年にはファストファッショ

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