マガジンのカバー画像

教育評論

33
僕が教育についた本気で考えて書いた記事です。
運営しているクリエイター

#先生

ZEN大学の誕生にわくわくが止まらない

ZEN大学の誕生にわくわくが止まらない

昨日、N高等学校を運営する学校法人角川ドワンゴより、新しいオンライン大学「ZEN大学」を設置するという旨の発表があった。

今後の教育業界に大きな衝撃を与える出来事になったと思う。
(なお、これは単にひろゆきさんやGACKTさんが出演するCMの衝撃が大きかったというわけでは決してない。)

実は、通信制大学というものはもともとあった。

これは、家に届く教材で勉強をし、課題に合格すると単位がもらえ

もっとみる
教育とエンタメの境目ってどこにあるんだろうか

教育とエンタメの境目ってどこにあるんだろうか

教育事業で食っていこうと思っている僕だが、タイトルに書いたことを疑問に思うことがある。

ひょっとするとそんなの簡単だと思う人がいるかもしれない。

しかし、案外難しいので一度立ち止まって考えてほしい。

まず例を挙げてみよう。

先生から学びを得る学習塾は、一般的に教育に分類されるだろう。

一方で音楽を楽しむ音楽ライブはエンタメになるだろう。

ここまでは簡単だ。

では、先生から音楽について

もっとみる
教育こそが幸福な人生の源だ

教育こそが幸福な人生の源だ

就活を始めたての就活生の中に、こんなことを言う人がいる。

「人の幸せに貢献できる仕事がしたい」

大人の皆さんはおわかりだと思うが、これだとどんな企業のESも通らない。

というのも、人の幸せに貢献しない仕事なんてないから。

どんな仕事も、何らかの形でこの世界の誰かの幸せに繋がっている。

なので、このままだとどんな求人にも当てはまる薄っぺらい思いになってしまうわけだ。

とはいえ、人の幸せに

もっとみる
子どもに合理性を押し付けすぎるのは酷だという話

子どもに合理性を押し付けすぎるのは酷だという話

僕は大学時代、経済学部に所属していました。

その4年間で学んだ学問の一つに、ミクロ経済学という学問があります。

(主に学んでいたのは経営や会計、統計などでしたが)

この学問では、局所的な視点で消費者や企業を見つめ、経済について考察します。

内容自体は面白いのですが、僕はこの学問をあまり好きになることができませんでした。

というのも、人間の行動が合理的であることが前提とされているからです。

もっとみる
「世間的な成功≠自分の幸せ」だと気づける人を育てよう

「世間的な成功≠自分の幸せ」だと気づける人を育てよう

『成功者』だとか『勝ち組』という言葉が世に蔓延っている。

年収1000万円越えの商社マン
港区のタワマン住みのIT社長
有名女優と結婚した外資系金融勤めの社員

世間はこうした人たちに羨望の眼差しを向ける。

こうなることが幸福なんだと思わせてくる。

これは極端な例なので、共感できない方が多かったかもしれない。

しかし、有名大学に入って有名企業に入社し、美男美女と結婚することが成功だと考えて

もっとみる
大人が子どもの逃避手段を奪ってしまってはいないだろうか

大人が子どもの逃避手段を奪ってしまってはいないだろうか

突然ですが、あなたは『逃避』という言葉に対してどのようなイメージをもつでしょうか。

少し考えてみてください。

ただし今回は、戦略的に撤退することは『逃避』に含めないことにします。

さて、どうでしょうか?

・甘え
・情けない
・好ましくない

こういった言葉が出てきたのではないでしょうか?

回答には個人差があるでしょう。

しかしおそらく、マイナスイメージを抱いたことは全員に共通すると思い

もっとみる
弱みを改善するのではなく強みを伸ばす教育を

弱みを改善するのではなく強みを伸ばす教育を

僕の中学校の友人にこんな奴がいた。

野球部に所属して活躍しながら、定期テストでクラス1位をとる。

さらに文化祭では得意のピアノを披露して会場を沸かせる。

絵に描いたような完璧少年だった。

しかし残念ながら、この世界においてそんな人間はマイノリティだ。

ほとんどの人間には向き不向きがあり、そこから目を背けたまま生きていくことはできない。

そう、自分の得意なことと不得意なことそれぞれに、し

もっとみる
地方の進学校の気をつけるべきとある風潮

地方の進学校の気をつけるべきとある風潮

僕は6年前まで、とある地方の公立進学校(自称)に通っていました。

そこで勉強を頑張り、最終的に京都大学に入学できました。

これは学校の先生たちのサポートがあって実現できたことなので、先生たちと学校にはすごく感謝しています。

しかし今当時を振り返ってみると、母校のある風潮がすごくよくなかったよなと思うんです。

それは、『都会の私立大ではなく地方の国公立大へ行け』というものです。

大学の友達

もっとみる
子どもが言うことを聞かない原因は言う側にあるのだと思う

子どもが言うことを聞かない原因は言う側にあるのだと思う

子どもを持つ保護者や先生たちがよくこんな愚痴をこぼします。

「子どもが自分のいうことを聞こうとしない」
「勉強をしろと言っても全く聞く耳を持たない」

そして、こういうことを言う大人たちの多くは、その責任の所在を子ども自身に置こうとします。

しかし僕は、子ども自身に問題があるケースよりも、大人の言動に原因があるケースの方が多い気がするのです。

今日はその理由についてのお話です。

そもそも親

もっとみる
僕らは思っている以上に多様性を理解できていない

僕らは思っている以上に多様性を理解できていない

多様性を大事にしようと叫ばれる昨今の世の中。

LGBTという言葉が生まれ、性別に関する悩みを抱えていた人たちが自分自身を曝け出しやすくなった。

自閉スペクトラム症やADHDといった名称が広まり、発達障害者が以前より身近になったし、彼らの雇用が促進されるようになった。

男女不平等なんてもってのほかになり、女性管理職の割合を増やす企業が増加した。

このように世の中は確実にいい方向に向かっている

もっとみる
京大に入りたいなら塾なんて行くな

京大に入りたいなら塾なんて行くな

僕は6年前まで、地方の公立高校に通っていました。

そこでは部活に力を入れており、3年生の6月までほぼ毎日練習をしていました。

しかし、その後全力で受験勉強に臨んだ結果、京都大学に現役合格することができました。

ちなみにこの3年間、塾を用いることは決してありませんでした。

僕は何も、塾へ行かずして受験に成功したという自慢をしたいわけではありません。

むしろその逆で、塾へ行かなかったからこそ

もっとみる
京大卒の僕が両親に最も感謝していること

京大卒の僕が両親に最も感謝していること

僕は両親にすごく感謝している。

この父と母の下に生まれてきてよかったなと心から思う。

今日はその理由について話させてほしい。

①父について

父は僕を何不自由なくここまで育ててくれた。

やりたい習い事は自由にさせてくれたし、奨学金を使わずに大学へ4年間通わせてくれた。

しかも4年間、家賃が高い傾向にある京都で一人暮らしをさせてくれた。

社会人になって自分で生計を立てるようになって、これ

もっとみる
保護者が変わる、子供が変わる。

保護者が変わる、子供が変わる。

みなさんこんばんは。

でまちと申します。

現在社会人1年目で、教育業界で仕事をしています。

そして、教育業界を変えたいと思って日々生きています。

こう思ったきっかけの詳細は以下の記事を読んでいただければと思います。

https://note.com/demachi_blog/n/n9befecfd9c79

この記事を簡単に要約すると、

ということになります。

では具体的にはどうする

もっとみる
学校におけるその平等は必要でしょうか?

学校におけるその平等は必要でしょうか?

学校教育のメインは授業。

そしてそのほとんどは一斉授業。

同じクラスのみんなで、同じ先生の授業を同じ時間に受ける。

これは教える側にとってはかなり効率がいい。

小さなコストで大人数に同時にアプローチできるから。

一方でもちろん、デメリットがある。

個人に寄り添った教育はできない。

全員の理解度が同じであることを前提として進められる。

当然のことだが、全員の理解度が同じになることなん

もっとみる