「世間的な成功≠自分の幸せ」だと気づける人を育てよう
『成功者』だとか『勝ち組』という言葉が世に蔓延っている。
年収1000万円越えの商社マン
港区のタワマン住みのIT社長
有名女優と結婚した外資系金融勤めの社員
世間はこうした人たちに羨望の眼差しを向ける。
こうなることが幸福なんだと思わせてくる。
これは極端な例なので、共感できない方が多かったかもしれない。
しかし、有名大学に入って有名企業に入社し、美男美女と結婚することが成功だと考えている人は多いのではないかと思う。
残念なことに、こうした例はあくまで世間的な成功にすぎない。
個人にとっての幸せにつながるかどうかとは全くの別問題だ。
この世界の多くの人は、世間の基準に従いすぎている。
人それぞれ求める事象は異なり、自分の心を満たす要素は異なる。
それにも関わらず、自分には必要ないような世間的な成功を求めたがる。
バンドで食っていくという夢を早々に捨て、世間体がいい公務員になる。
中小企業でのやりたい仕事を放棄して、皆の羨望の的になる大企業を選ぶ。
家族と近くにいれる方が幸福なのに、会社での昇進のために単身赴任する。
世間の目を気にするがゆえに、あまりに合理的になり、自分の感情に目を向けないようになってしまう。
このように客観的な視点で合理的な判断をしている限り、人は幸せになれない。
というわけで、子育てをする際は、こうした大人にならないようにというのを意識しないといけない。
意識すべき点は2つ。
1つ目は、子どもに自分の意見を持つ癖をつけさせること。
子どもの中には、自分の意見を持てない子が多い。
これは、自分の意見を考える前に、客観的に見て合理的な答えを用意してしまうから。
というわけで、何事においてもまず自分の考えを持つようにさせよう。
自分基準で判断する機会をたくさん作ってあげよう。
それが、自分自身にとっての幸せが何なのかを理解する基盤となる。
2つ目は、子どもに親の基準を押し付けないこと。
親の基準は、親の主観的な基準であり、子どもにとっては客観的な基準に過ぎない。
それを絶対視してしまうと、子どもは自分の基準を持てなくなってしまう。
親が意見を押し付けるのは、結果的には子供の幸福を奪いかねない行為なのだ。
隠れた自分の思いが発現することなく、他者基準でしか生きられない人生は虚しい。
そんな人生で、本当の幸福を掴むことなど到底不可能だ。
「客観的に見て合理的な道」ではなく、「少し非合理的であっても主観的に見て幸福と思える道」を選べる
これが、幸福を生み出す源なんだと僕は思う。
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