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#人生

宗教や信仰についての雑記 #135

宗教や信仰についての雑記 #135

◯問いかけること

私たちはときに、何のために生きているのか、何故こんなに苦しまなければならないのか、目に見えない何者かに問いかけることがあります。
でも、その答えはなかなか返ってきません。

その返事がないことこそが、無限なるものへ問いが届いた証拠だという考え方もあるそうですが、返事がなければ届いたかどうかわかりません。

しかし、もし問いかけた相手が言葉を超えた存在であるならば、その返事は言葉

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ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑と一緒に見た夢がある。夏の日差しが降り注ぐ、何もない平原。遠くまで続くラベンダー畑が広がっている。

風が吹くとラベンダーの香りが全体を包む。瞬きする度に香りが増してくる。風が吹くと香りが強くなるのだ。

僕たちはそこで約束を交わした。二人だけの秘密の約束。一緒に畑を歩く約束。約束は簡単だけど、心は深い。

彼女が笑うと、全てが明るくなる。その笑顔が、僕の世界を照らす。何かを失った時、

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自分は愚者でいい

自分は愚者でいい

昨日、メンクリの帰りに書店に寄って新刊のチェックをしたけれど、特に興味を惹かれるものは無かった。
PCで見るネットメディアの記事も大半は不用だと感じることが多くなった。

様々なジャンルで色々な言説が飛び交っていて、同じテーマで結論が相反していることも多い。
大学などの研究でも真逆の結論になってるなんて日常茶飯事で、メタ論文が書けるくらい十分な数の論文が出てるものしか信用し難い。もちろんメタ論文が

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【詩】手をつなごう

【詩】手をつなごう

人は社会性を持つ生き物だ。

そこには人と人の繋がりがある。

赤い糸という、小さな願いにも似た細い線。

見えない鎖という、義務感や恐怖心などの束縛。

琴線もある。「人に感動や共鳴を与えること」を”琴線に触れる”と言うが、
多くの方が「怒りを買う」という意味で誤用している。

ただ、感情のプロセスを考えてみると、いずれも正解なんじゃないかと考えられる。

例えば、絵を書く師匠と弟子が居たとして

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宗教や信仰についての雑記 #28

宗教や信仰についての雑記 #28

◯逆転する視線

自分の弱さを痛感することがよくあります。
身体の弱さだけでなく、心の弱さを思い知らされることが絶えません。
些細なことでも、すぐにイライラしたりクヨクヨしたりして、後になって思い返せば大したことでもなかったことに気づき、なぜあんなにイライラしたりクヨクヨしたりしたのかと、恥ずかしいやら情けないやらで、気分が沈み込んでしまいます。

そんなとき、先日の投稿(#20)で、パウロの言葉

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宗教や信仰についての雑記 #10

宗教や信仰についての雑記 #10

◯弱く愚かな者のために

これまで色々なことを書いてきましたが、実は私自身は、神仏を深く信じたり、「実在」を自他の内に感じ取ったりすることなど、全然できていません。
ごく些細なことにイライラしたりクヨクヨしたりを繰り返す毎日です。

でも考えてみれば、世にある諸宗教は、そんな弱く愚かな者たちのためにあるものなのではないでしょうか。
我々の思議を超えた「実在」を己の力のみで感じ取り、生きてゆくうえで

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【詩】セレクションバイアス

【詩】セレクションバイアス

1億円あげる代わりに未来を頂戴?

明日来ないのと1億円どっちがいい?

ちょっと、少なかった?

じゃあ1兆円でどう?

貴方が思う命の価値はお金に変えられない。

だけど、他人の命の価値は値付けされていて、

裁判で、大体このくらいって計算される。

なんでかな?

私が選んだ貴方だから。

そんじょそこらの人とは違う。

恋は盲目。

網膜には光の受容体があるけど、
一か所だけ、神経が集まっ

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風が遠くに連れていくから

風が遠くに連れていくから

僕は海岸で佇んでいる。

風が波を連れてくる。

時に漣、時に大波。

波達は風に乗って戻っていく。

同じ波は二度として出逢えない。

水飛沫と水平線を見つめ続ける。


ライフステージが変わる事がある。

海外駐在、上京、就職、卒業。

僕は変化が起こると、ある事をする。

昔、住んだ街を訪れるのだ。

確かに懐かしさを感じに練り歩く節はある。

ただ、過去に生きてきた自分も連れ

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人生に苦難はつきものだが、まずは笑おう!

人生に苦難はつきものだが、まずは笑おう!

「笑い」は心身の健康に良いとのことで、早速、実行すべく落語などを聴いてみることにした。しかしながら落語初心者には高座という舞台へと出掛けるには敷居が高すぎる。それなら落語CDでも買うしかないのかと思いきや、意外にも定額音楽配信サービスでも、その分野があることを知った。
スマートフォンさえあれば古典落語を味わえる、なんとも便利な時代だ。
けれども「古典落語」には私はまったく馴染みがない。とにかくまあ

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わたしがエッセイを書く理由

わたしがエッセイを書く理由

病に倒れて手術をしたのは2014年のことだった。非情なもので、離婚をしてすぐの悲劇でもあった。
住まいである今の街は私の地元ではない。日本海側の小さな田舎町に住んでいたのだが、様々な事情で引っ越して来た。しかし、住まいを移してすぐに、元・夫の金銭問題などが理由で離婚せざるを得ない状況になったのであった。
そのようなわけで知り合いも友人もいない土地での大手術。けれども、これを越えれば元気な身体に戻れ

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