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シニアになって働く意味を考える㉚~IT業界から介護業界へ転身、そして退職を決意した訳~
IT業界に35年、介護業界に5年、そしてあるきっかけで定年退職を選択
今回もいきなり、いつもの人生満足度曲線を出しました(下図↓)
Nさん(62歳、2024年6月現在)は新卒後、IT業界に35年間勤務され、その後5年間は介護業界で働き、61歳の誕生日前に定年退職されました。
新卒入社早々、この仕事は自分に合わないと思った
新卒でSE(システムエンジニア)として大手IT企業へ就職。入社
シニアになって働く意味を考える㉙ ~仕事も人生もマラソンランナー~
部長になって2年目、経営層の期待にどう応えられるか試行錯誤が続く
Nさんは現在54歳(2024年6月時点)、部下21名も抱えるあるメーカーの開発部長だ。今の部長職に就いて2年目、経営層の期待にどう応えられるか試行錯誤中で、悩みが尽きないそうだ。
Nさんの人生満足度曲線を見てみると、その戸惑いが分かるような気がします。(今回はいきなり出します。下図↓)
下降局面は昇進した時?
新卒でA
シニアになって働く意味を考える㉘ ~DXの土台は昭和の遺物「小集団活動」だった?!~
59歳でDX立上げメンバーへ
Sさんは2024年4月、DX立上げ部門の専任メンバーとして、地元地方から東京(B社)へ単身赴任となった。Sさんは今59歳(今年12月で60歳)で、延長雇用か再雇用かを選択できる直前だ。しかもDX立上げはB社の将来をかけた超重要プロジェクトで、この異動には、Sさんも正直驚いたそうだ。60歳頃は会社員生活のフェードアウト時期と言われるのに。
その辺の事情を中心にイ
シニアになって働く意味を考える㉗ ~「日の丸」大手企業4社勤務で得た労働観は?~
スペシャリストとして業界大手企業4社に約10年ずつ勤務
Nさん(56歳2024年4月時点)は新卒から現在まで一貫して、ある技術のスペシャリストとして活躍している。彼の特異なところは、その技術を必要とする業界を代表する大手日本企業4社に約10年ずつ勤めていることです。(最後の4社目は定年までいたら)
最初に人生満足度曲線を見て下さい。A、B、C社は分離・合併を繰り返した同じ会社です。そして、
シニアになって働く意味を考える㉖ ~大谷選手ばりの二刀流を身につけ57歳で転職~
職場の専門と一見関係ないことをやって組織に活力を
Mさん(59歳2024年4月時点)は57歳で転職し、あの大谷選手ばりの二刀流を武器にスタートアップから急成長した会社(C社)で活躍中です。
約55年の会社員生活をあらわすモチベーション・レベルチャート(いつもの仕事人生満足度曲線に代わるMさんオリジナル)をいただきました。
大学の工学部機械系の学科を卒業後、精密加工技術を応用した先端電子
シニアになって働く意味を考える㉕ ~働き過ぎだった、今となっては反省?~
約40年の会社員生活でキツイ時が3回ありました
Aさんは60歳でいったん会社を退職し、同じ会社の延長雇用制度で品質保証の専門職として現役続行中だ。定年退職となる65歳までは仕事は続けたいといいます。
約40年の会社員生活をいつもの仕事人生満足度曲線に描いてもらいました。下降局面が3回あったことが分かります。入社後の1回目、40歳になって品質保証部署へ異動した2回目、50歳になって部門長とし
シニアになって働く意味を考える㉔ ~2度のパワハラに潰されず乗り切ったコツは?~
新卒入社2年目でパワハラにあう
Iさん(55歳2024年2月時点)は、理系新卒として半導体設計開発職で社会人をスタートさせ、入社2年目で上司からのパワハラにあう。1993年頃の事なので「パワハラ」という言葉はまだありませんでした。(“パワーハラスメント”は2001年に登場した和製英語とネットに記述有り)。
その後も理系職と縁遠い企画職へ異動し2度目のパワハラにあいついに転職。しかし、コロナ
シニアになって働く意味を考える㉓ ~“天職”というのはどこかにあるもではない~
半導体製造の技術者から、51歳で新規事業を立ち上げるマーケッターへ転身
Tさん(61歳2023年時点)は、51歳で(10年前)転職した半導体材料メーカーのマーケティング部門に勤める。社外に広い人脈網を持ち、いつでも約100人に声をかけられると言うから驚く。これを武器に新規事業を次々と立ち上げてきた。
転職前は半導体製造の技術者として(大卒後から)23年間のキャリアを持つ。半導体製造は600
シニアになって働く意味を考える㉒ ~「働き方改革」というのは、自分自身で自分の働き方を改革すること~
60歳で個人事業主として副業開始
Tさん(60歳2023年時点)は、57歳に二度目の転職先である食品関係会社を60歳で定年し、同じ会社の再雇用契約(単身赴任)で働いている。そして、23年11月から ISO(国際標準化機構)認証機関の外部委託審査員として(個人事業主の)副業をスタートさせました。最初にそのあたりについて聞いてみました。興味津々です。
当たり前ですが ISO 審査員は簡単になれ
シニアになって働く意味を考える㉑ ~リストラ役の経験から得た学びをいかし、満を持して退職、そしてライフワークへ乗り出す~
65歳で大手グローバル企業を退職しライフワークに邁進中
Kさん(66歳2023年時点)は、昨年大手電機メーカーを退職し、在職期間から念入りに準備してきたライフワークに乗り出している。そのライフワークとは「世代を超えた教育プラットフォーム」の構築だ。その構想をお伝えする前に、どうしてこの活動に至ったかを紹介する。
世界No.1の商品開発をしていたが、いつの間にかリストラする仕事に
大手
シニアになって働く意味を考える⑳ ~最後の昭和の経理マン、AIに置き換え寸前~
経理マン約40年のプロ、不況にも強し
Bさん(61歳2023年時点)は、1985年大卒でハイテク企業の地方工場に経理マンとして入社する。実績を積み上げ2009年に単身赴任で東京本社へ異動し、順調に仕事満足度を上昇させていった。リーマンショック前後から会社は何度もリストラを繰り返すようになり、ボーナスゼロの年があったことをきっかけに東京で転職活動を行う。プロの経理マンとしてのキャリアを武器に2社
シニアになって働く意味を考える⑲ ~シニアは心のコンシェルジュ(管理人さん)~
Aさん(74歳)とじっくりお話がしたかった理由
数か月前に「モダンエルダー(チップ・コンリー著)」という本を読みました。この本の「成熟を再び人々の憧れにすることができたらこの世界が変わる」という短い一文を目にした時、頭に浮んだ人がAさんでした。ちなみに、この一文は、シニア(年長者)における会社組織での仕事の役割に関する文脈で出てきたもので、引退後のことではありません。
この本の内容について
シニアになって働く意味を考える⑱ ~58歳で転職成功、東京都で単身赴任~
58歳で転職成功、地方を出て東京都で人生初の単身赴任
Kさん(58歳2023年時点)は、58歳で転職に成功する。新卒以来ずっと西日本の地方都市で働き暮らしていたが、2023年9月から東京都で人生初の単身赴任生活が始まる。
60歳を前にして転職することもチャレンジだが、暮らしたことのない東京で単身赴任を始めるって、どういう心境?という(誰もが聞いてしまう)質問の答えはこうでした。
「自分自
シニアになって働く意味を考える⑰ ~明けない夜はない~
30年やり続け、先端電子デバイス設計部門のトップに
Eさん(54歳2023年時点)は、新卒後から現在まで30年間一貫して、ある先端電子デバイスの設計に従事している。2万人以上の従業員を擁する日本を代表するハイテクデバイス企業で、約3,500名の設計事業所を束ねるトップに就く(2年前の2021年)。
順風満帆のような技術者人生のように思えるが、キャリアの節目、節目で必ず自分の無能力感を味わっ
シニアになって働く意味を考える⑯ ~超ハードワークで2度の大病、早期退職して合同会社立上げ~
58歳で早期退職、合同会社を設立
Mさん(58歳2023年時点)は、昨年57歳で33年間勤めた出版社を早期退職され、今年58歳でフリーランスの編集者として独立し合同会社を設立。
編集アプリ、電子書籍やネット印刷などを利用すれば誰でも「ほぼ無料で」出版物を出せる時代になりました。そうした中で、「クリエーターが本当に伝えたい世界観」に焦点をあてた出版支援を行う会社を始められました。その理由を、
シニアになって働く意味を考える⑮ ~パラレルワーカーで苦難を乗り切る、先の読めない今こそ必要な働き方~
30年も前からずっとパラレルワーカー、現役続行中の68歳
Hさん(68歳2023年時点)は1992年からすでに副業を持つパラレルワーカーで、今でも4~5個のプロジェクト単位の仕事をもたれています。昨今、はやりの働き方を30年も前から実践され、現在もパラレルワーク実践中です。
最初にその興味深い経緯を、いつもの「仕事人生満足度曲線」を見ながら紹介します。
仲間でプロジェクト単位の副業を始め