イノヴェじぃ~じ

1985年からずっとサラリーマン。2022年から還暦サラリーマンになりました。「シニア…

イノヴェじぃ~じ

1985年からずっとサラリーマン。2022年から還暦サラリーマンになりました。「シニアの働き方や幸福感」について50歳ごろから勉強しています。皆さんからいろんな考えをお聞きしたいです。関西から首都圏に住んで20年以上。

最近の記事

シニアになって働く意味を考える㉗ ~「日の丸」大手企業4社勤務で得た労働観は?~

スペシャリストとして業界大手企業4社に約10年ずつ勤務  Nさん(56歳2024年4月時点)は新卒から現在まで一貫して、ある技術のスペシャリストとして活躍している。彼の特異なところは、その技術を必要とする業界を代表する大手日本企業4社に約10年ずつ勤めていることです。(最後の4社目は定年までいたら)  最初に人生満足度曲線を見て下さい。A、B、C社は分離・合併を繰り返した同じ会社です。そして、52歳で同じ業界大手のD社へ転職する。驚かされたのは、これら4社でずっと、その技

    • シニアになって働く意味を考える㉖ ~大谷選手ばりの二刀流を身につけ57歳で転職~

      職場の専門と一見関係ないことをやって組織に活力を  Mさん(59歳2024年4月時点)は57歳で転職し、あの大谷選手ばりの二刀流を武器にスタートアップから急成長した会社(C社)で活躍中です。  約55年の会社員生活をあらわすモチベーション・レベルチャート(いつもの仕事人生満足度曲線に代わるMさんオリジナル)をいただきました。  大学の工学部機械系の学科を卒業後、精密加工技術を応用した先端電子部品を開発する仕事でキャリアをスタート(A社)する。  上図チャートで見るように

      • シニアになって働く意味を考える㉕ ~働き過ぎだった、今となっては反省?~

        約40年の会社員生活でキツイ時が3回ありました  Aさんは60歳でいったん会社を退職し、同じ会社の延長雇用制度で品質保証の専門職として現役続行中だ。定年退職となる65歳までは仕事は続けたいといいます。  約40年の会社員生活をいつもの仕事人生満足度曲線に描いてもらいました。下降局面が3回あったことが分かります。入社後の1回目、40歳になって品質保証部署へ異動した2回目、50歳になって部門長としてリストラを慣行する側になった3回目です。この記事では、2回目、3回目の下降局面

        • シニアになって働く意味を考える㉔ ~2度のパワハラに潰されず乗り切ったコツは?~

          新卒入社2年目でパワハラにあう  Iさん(55歳2024年2月時点)は、理系新卒として半導体設計開発職で社会人をスタートさせ、入社2年目で上司からのパワハラにあう。1993年頃の事なので「パワハラ」という言葉はまだありませんでした。(“パワーハラスメント”は2001年に登場した和製英語とネットに記述有り)。  その後も理系職と縁遠い企画職へ異動し2度目のパワハラにあいついに転職。しかし、コロナ禍で思うように仕事ができなくなる。聞いていてハラハラさせられる。パワハラを冷静に

        シニアになって働く意味を考える㉗ ~「日の丸」大手企業4社勤務で得た労働観は?~

          シニアになって働く意味を考える㉓ ~“天職”というのはどこかにあるもではない~

          半導体製造の技術者から、51歳で新規事業を立ち上げるマーケッターへ転身  Tさん(61歳2023年時点)は、51歳で(10年前)転職した半導体材料メーカーのマーケティング部門に勤める。社外に広い人脈網を持ち、いつでも約100人に声をかけられると言うから驚く。これを武器に新規事業を次々と立ち上げてきた。  転職前は半導体製造の技術者として(大卒後から)23年間のキャリアを持つ。半導体製造は600〜800工程もあると言われ、Tさんは半導体の性能を大きく左右する製造工程のまとま

          シニアになって働く意味を考える㉓ ~“天職”というのはどこかにあるもではない~

          シニアになって働く意味を考える㉒ ~「働き方改革」というのは、自分自身で自分の働き方を改革すること~

          60歳で個人事業主として副業開始  Tさん(60歳2023年時点)は、57歳に二度目の転職先である食品関係会社を60歳で定年し、同じ会社の再雇用契約(単身赴任)で働いている。そして、23年11月から ISO(国際標準化機構)認証機関の外部委託審査員として(個人事業主の)副業をスタートさせました。最初にそのあたりについて聞いてみました。興味津々です。  当たり前ですが ISO 審査員は簡単になれるものではありません。その分野の実務経験があった上で、専門の研修を修了した後、実

          シニアになって働く意味を考える㉒ ~「働き方改革」というのは、自分自身で自分の働き方を改革すること~

          シニアになって働く意味を考える㉑ ~リストラ役の経験から得た学びをいかし、満を持して退職、そしてライフワークへ乗り出す~

          65歳で大手グローバル企業を退職しライフワークに邁進中  Kさん(66歳2023年時点)は、昨年大手電機メーカーを退職し、在職期間から念入りに準備してきたライフワークに乗り出している。そのライフワークとは「世代を超えた教育プラットフォーム」の構築だ。その構想をお伝えする前に、どうしてこの活動に至ったかを紹介する。 世界No.1の商品開発をしていたが、いつの間にかリストラする仕事に  大手電機メーカーで、世界No.1の商品開発に従事していたが、中国・韓国メーカーの躍進

          シニアになって働く意味を考える㉑ ~リストラ役の経験から得た学びをいかし、満を持して退職、そしてライフワークへ乗り出す~

          シニアになって働く意味を考える⑳ ~最後の昭和の経理マン、AIに置き換え寸前~

          経理マン約40年のプロ、不況にも強し  Bさん(61歳2023年時点)は、1985年大卒でハイテク企業の地方工場に経理マンとして入社する。実績を積み上げ2009年に単身赴任で東京本社へ異動し、順調に仕事満足度を上昇させていった。リーマンショック前後から会社は何度もリストラを繰り返すようになり、ボーナスゼロの年があったことをきっかけに東京で転職活動を行う。プロの経理マンとしてのキャリアを武器に2社から内定をもらう。50歳(2013年)だった。 東京都で単身赴任も今年で14年

          シニアになって働く意味を考える⑳ ~最後の昭和の経理マン、AIに置き換え寸前~

          シニアになって働く意味を考える⑲ ~シニアは心のコンシェルジュ(管理人さん)~

          Aさん(74歳)とじっくりお話がしたかった理由  数か月前に「モダンエルダー(チップ・コンリー著)」という本を読みました。この本の「成熟を再び人々の憧れにすることができたらこの世界が変わる」という短い一文を目にした時、頭に浮んだ人がAさんでした。ちなみに、この一文は、シニア(年長者)における会社組織での仕事の役割に関する文脈で出てきたもので、引退後のことではありません。  この本の内容については書きませんが、“モダンエルダー”とは次のような人物を言います。「雑多な情報の中

          シニアになって働く意味を考える⑲ ~シニアは心のコンシェルジュ(管理人さん)~

          シニアになって働く意味を考える⑱ ~58歳で転職成功、東京都で単身赴任~

          58歳で転職成功、地方を出て東京都で人生初の単身赴任  Kさん(58歳2023年時点)は、58歳で転職に成功する。新卒以来ずっと西日本の地方都市で働き暮らしていたが、2023年9月から東京都で人生初の単身赴任生活が始まる。  60歳を前にして転職することもチャレンジだが、暮らしたことのない東京で単身赴任を始めるって、どういう心境?という(誰もが聞いてしまう)質問の答えはこうでした。  「自分自身に変化を求めていたし、達成感100%を目指し夢中になることを欲していました。結

          シニアになって働く意味を考える⑱ ~58歳で転職成功、東京都で単身赴任~

          シニアになって働く意味を考える⑰ ~明けない夜はない~

          30年やり続け、先端電子デバイス設計部門のトップに  Eさん(54歳2023年時点)は、新卒後から現在まで30年間一貫して、ある先端電子デバイスの設計に従事している。2万人以上の従業員を擁する日本を代表するハイテクデバイス企業で、約3,500名の設計事業所を束ねるトップに就く(2年前の2021年)。  順風満帆のような技術者人生のように思えるが、キャリアの節目、節目で必ず自分の無能力感を味わったと言います。  まずはその経緯をお聞きしました。仕事で悩まれている方に、Eさん

          シニアになって働く意味を考える⑰ ~明けない夜はない~

          シニアになって働く意味を考える⑯ ~超ハードワークで2度の大病、早期退職して合同会社立上げ~

          58歳で早期退職、合同会社を設立  Mさん(58歳2023年時点)は、昨年57歳で33年間勤めた出版社を早期退職され、今年58歳でフリーランスの編集者として独立し合同会社を設立。  編集アプリ、電子書籍やネット印刷などを利用すれば誰でも「ほぼ無料で」出版物を出せる時代になりました。そうした中で、「クリエーターが本当に伝えたい世界観」に焦点をあてた出版支援を行う会社を始められました。その理由を、これから紹介するMさんのとても興味深い仕事歴から紐解いていきましょう。 新卒であ

          シニアになって働く意味を考える⑯ ~超ハードワークで2度の大病、早期退職して合同会社立上げ~

          シニアになって働く意味を考える⑮ ~パラレルワーカーで苦難を乗り切る、先の読めない今こそ必要な働き方~

          30年も前からずっとパラレルワーカー、現役続行中の68歳  Hさん(68歳2023年時点)は1992年からすでに副業を持つパラレルワーカーで、今でも4~5個のプロジェクト単位の仕事をもたれています。昨今、はやりの働き方を30年も前から実践され、現在もパラレルワーク実践中です。  最初にその興味深い経緯を、いつもの「仕事人生満足度曲線」を見ながら紹介します。 仲間でプロジェクト単位の副業を始める  新卒後はフリーのライター兼編集者としてスタートし、5年間の「修行期間」を過

          シニアになって働く意味を考える⑮ ~パラレルワーカーで苦難を乗り切る、先の読めない今こそ必要な働き方~

          シニアになって働く意味を考える⑭ ~10社に勤め、山あり谷あり、紆余曲折、多事多難、波乱万丈、奮闘努力、成功裏?~

          10社に勤め、山あり谷あり、紆余曲折、多事多難、波乱万丈、奮闘努力、成功裏?  Nさん(男性)は現在66歳。昨年(2022年)定年退職され、現在は個人事業主として技術コンサルとして独立しながら、大学の博士課程(社会人選抜)でも研究生活中。  いつもの仕事人生満足度曲線からご覧ください。山あり谷あり、紆余曲折、多事多難、波乱万丈、奮闘努力、成功裏、等々どんな表現が当てはまるんでしょうか?Excelの多項式の近似曲線も描いていただき、人生満足度は右肩上がりの極値を持たない3次関

          シニアになって働く意味を考える⑭ ~10社に勤め、山あり谷あり、紆余曲折、多事多難、波乱万丈、奮闘努力、成功裏?~

          シニアになって働く意味を考える⑬ ~自分一人で完結して続けられる定年のない仕事を探す~

          仕事人生満足度曲線は「ふたこぶラクダ型」、2度の下降局面は勤め先の組織再編 Hさん(男性)は現在62歳。最初にいつもの仕事人生満足度曲線から披露します。  逆W型と言うのか、ふたこぶラクダ型と言うのか、これまでインタビューしてきた方に多い形です。働き始めは生産技術職、全国・世界各地にある生産工場に新しい設備を導入・立ち上げるというとてもワクワクするような仕事です。経験と実績を積み上げていかれます。海外勤務では裁量権も増え、元々好きだった他人に教えることが仕事にもなり充実し

          シニアになって働く意味を考える⑬ ~自分一人で完結して続けられる定年のない仕事を探す~

          シニアになって働く意味を考える⑫ ~じじい3人座談会@中華屋さん~

           今回はいつもの一対一のインタビューではなく、シニア3名(58歳、60歳、私61歳)の座談会です。町の中華屋さんで飲食しながらだったこともあり話題がアチコチに飛んでいます。  各人のプロフィールを紹介しておくと、シニア58歳は親御さんの介護で離職中、シニア60歳は定年後再雇用中、シニア私61歳は定年がないので会社員継続中。 昔話から(シニアが寄れば自然な流れ)、「昭和の良き時代」はトンデモナイ  我々が働き始めた1980年代は、土日出勤もフツウで月間の残業は80時間も当た

          シニアになって働く意味を考える⑫ ~じじい3人座談会@中華屋さん~