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淋しさからいちばん遠くで あなたと出逢えますように
「冬はね、どうしても淋しくなるんだ。これはね、僕の病気のひとつなんだけど誰もが理解してくれる、たったひとつの病気なんだよ。」
そう言いながら、彼は珈琲を口に運ぶ。なんてことはない、いつもの日常。広い構内の一角に設置された自販機に、残念ながら紅茶はなかった。
淋しさを持て余す。
独りで過ごす夜を、あと何度乗り切れば淋しさは無くなるのだろうか。そんな疑問を誰もが持ち合わせていながら、誰もが口にす
移り変わり 色付くものへ
女心が解らないと男が言えば、男心の方が解らないと女が返す。
何十年も前から続く様式美のようなやり取りに、私はいつも感心してしまう。結局のところ、お互い知りたがってばかりいるのだ。愛する人の本心を、好きな人の本音を。心を支配するには言葉が足りなくて、身体を支配するには余りにも簡単すぎて。あやつり人形になりたいわけじゃない男女が、それでも一緒になろうと共に過ごそうと努力している。滑稽だけど無様ではな
モノクローム 光るネオン
逃げ場のない会話をする人が、苦手。
話の上手い下手ではなく、一方的な会話をする人とは仲良くなれない。その人の人間性か、欲求が強いのか。気に入った相手を一方的に囲うような話し方。私にはそれがいつも窮屈で息苦しい。相手の感情や自由性を押し留めていい訳がないのに。そういう人とはどうにも深く関われないし、離れたくなる。本当はもっと関わった方が勉強にもなるのだけれど、プライベートではどうしても心が拒絶する