無味無臭の愛を探すこと
〝あなたじゃなければ愛したりしなかった〟
そんな一言を求めて愛を探す。
本当は知ってた。〝それは愛じゃない〟。
じゃあ何が愛なの?って、あなたは全身で問いかけてくる。
理想の愛の形。解らないのに求めたのはどうして?
生温かい。
微温湯のような関係は望んでなかった。
冷めたら温め直すことができる愛。
欲したのはいつだって、少し熱いくらいの愛。
涙が出そうだ。
そんな愛を求めて身体を重ねて、勝手に失望する。自己愛にも程があるじゃないか。
望んだものと違うって、勝手に返却された