記事一覧
めんどくさがり屋のひとりごと⑰「柳の如くしなやかに」
※この投稿は、本当は半年前にしようとしてサボってしまったものである。
それを踏まえて読んでください。
早速ではあるが、1問人物当てクイズを出したい。
私が最初にその名前を眼にしたのは、9年前の朝ドラだったように思う。
その際は出番もそんなにあるわけでもなく、私も「こんな子いるんだな」程度の認識だった。
その数ヶ月後に別のスペシャルドラマにてヒロインを演じて「あの可愛い子は誰だ!?」と話題になる
半年サボっているので、今週末には投稿できるといいなぁ。あくまでも予定であるが。
めんどくさがり屋のひとりごと⑯「少女の頃に戻ったみたいに」
※かなりネタバレを含むので、覚悟してお読みください。
1.世界はあなたの色になる
執行。出国。緋弾。参列――そして、潜水。
これらは「劇場版名探偵コナン」を鑑賞した際にファンたちが用いる、「映画鑑賞済み」を意味する呼称である。
きっかけは「ゼロの執行人」(2018)にてメインキャラクターの安室透に陶酔した、通称「安室の女」たちが「○回執行されてきました」とSNSにて投稿したことが始まりだ
不連続ノート小説「ないものはない」最新話更新。興味のある方はどうぞ。
不連続ノート小説・ないものはない(8)「誰も知らない」
自分はそんなに性格が悪いとは思っていない。むしろ、そんなことを言っている奴らの性格の方がよっぽど悪い。
魚住玲にとって、自分の言動がそんなに非難されるとは思っていなかった。俺はただ、みんなが思っていることを包み隠さず言ってやっているだけなのに。
クリスマスを数日後に控えた小学三年生のある日、サンタクロースの正体が自分の両親だと偶然知ってしまった。普段は入らないであろう外の蔵の中に置いておけ
めんどくさがり屋のひとりごと⑮「真実はいつもひとつじゃない」
明けましておめでとうございます。
今年もゆるりゆるりと綴ってゆきたいと思います。
新年早々であるが、早速昨年中に書こうと思って怠けて書けなかったことを書いてゆく。
季節感もへったくれも無いが、読んでいただけたら幸いである。
日本人は、一つの宗教に対する信仰心が他の国よりも薄いような印象がある。
お正月は神社やお寺で初詣をしたかと思いきや、翌月にはキリスト教圏のバレンタインデーで年頃の雌雄がドギ
めんどくさがり屋のひとりごと⑭「わたしたちの失敗」
※かなり長文なので、時折眼を休めながらお読みください。
また、私見が散見しておりますので、気分を害する可能性がございます。
ご注意の上、ご覧ください。
2022年11月23日、ある映画が公開となった。
映画「母性」である。
原作はある母と娘の目線から「母性とは何か」を描いた、湊かなえ11作目の作品であり、その文庫本は2015年の「女性に一番売れた新潮文庫」となったベストセラーである。
映画の感
ただいま、「めんどくさがり屋のひとりごと」最新号を書いております。
ただ、長いのでもう少しかかります。
多分、10000字くらいになりますので、お待ちください。
めんどくさがり屋のひとりごと⑬「こぼれる想いを封じ込めて」
私が苦手としている職業に、「評論家」と呼ばれる方たちがいる。
もちろん、全ての評論家が苦手ではない。
とても広い見識を元にして腑に落ちる評論を書かれている人もいるし、そういう人の述べることは参考になることもある。
私が苦手としているのは、「あれこれにケチをつけて御託を並べる辛口評論家」「評論家みたいに辛口レビューをつけようとする輩」のことである。
「この作品はここがダメ、ここがあまり好きになれな
めんどくさがり屋のひとりごと⑫「黄昏の女(ひと)」
まだ、地下鉄に乗る機会なんて滅多に無かった、中学時代のことである。
私は母の運転する車で、従姉の暮らす松本の街からの帰路に就いていた。
従姉の旦那さんの松本への異動に従姉も帯同して新天地での生活を始めており、その時は母と妹と従姉の母である伯母(母の姉)と一緒に、その生活を見に行った帰りだった。
確か、笠取峠の松並木を抜け、住宅地に差し掛かった辺り。卒業式シーズンを少し過ぎた3月の下旬、時刻は午
めんどくさがり屋のひとりごと⑪「私的ドラフト会議」
こんなタイトルではあるが、あらかじめ言っておく。
これはプロ野球の話ではない。
もっと言えば、スポーツの話ではないし、私自身スポーツにまったく興味が無い。
だから、「本物の」ドラフト会議についての関心も無い。
では何か、それは「脳内キャスティング」についてのドラフト会議の話である。
しばしお付き合いを。
私の趣味は読書である。
ありきたり過ぎて「就活の面接で趣味を訊かれた時に言わない方がいい
不連続ノート小説・ないものはない(7)「罪人の選別」
近くの立体駐車場に停めた暖房の効いたスカイラインから出ると、冬の風の冷たさが私の頬を撫でた。太陽によって雪はあらかた溶けているとは言え、気温は十一度とそう高くない。ここから宇都薫の通っていた青葉高校までは歩いて五分ほどなので、その時間を堪えうるくらいの寒さへの免疫はまだあるつもりでいる。しかし、コートのポケットに忍ばせたホッカイロをとても有り難く思っているので、年々その耐性は弱まっているのかもし
もっとみるめんどくさがり屋のひとりごと⑩「不自由な自由の不自由・その5 出会いと別れの繰り返し」
退院して2ヶ月近く経つ。
まだ口をすぼめると隙間があったりと、完全には治ってはいないが、日常生活で困ることはほとんど無くなった。
記憶もすでに朧げな部分もあるが、入院中のこぼれ話として、この話の締めとしたい。
私は入院中、積ん読にしていた小説を7冊持って行った。
こんな機会じゃなければ、集中して読書に勤しむことなど出来ないと思ったからだ。
主にミステリー小説が多かったのだが、1冊だけミステリー
めんどくさがり屋のひとりごと⑨「不自由な自由の不自由・その4 予定調和にゃ程遠く」
入院してから三日ほど経った頃、主治医の長澤先生(仮名)が定期観察にやって来た。
顔の動きを診て、どれほど回復しているのかを確認するためだ。
最初に目をギュッとつぶる。
次に片目ずつウインクをする。
そこからおでこにしわを寄せる。
その後小鼻をピクピクさせる。
最後に口を「イー、ウー、エー」と動かす。
これを回診の度に行う。
この三日目の時点では、微塵も動いていない。
動かすためには点滴、投薬、