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わたなべ はな
2023年12月28日 18:50
12月の頭に映画『正欲』を観てきました。その時のことと、考えたことを以下に。登場人物、延いては世のすべての人を掬い上げよう、その深い深い根を掘り下げ、掘り下げたその先はどこかに繋がる(一致)とか、出口(救い)があるだろうという思いで観ていた。それはさながら地面の至る所を掘り下げる様に。だけどどこにも繋がらなければ辿り着く所も無く、ただただ足下が不安定になっていって、体がぐらつき、私は酔って物
2023年11月6日 18:12
夢を見た。私が現在(リアル)の苦しみを「演じて」いる夢。演じているのだから、その苦しみから逃れられるのに、重いオモシを自ら背負って歩く様に、苦しみに喘ぎながらひたすら歩いている。なぜそこから解放されないのか。それを夢の中でも自問するのだけれど、答えも出ているのだ。「苦しみを背負っている方が楽だから」。たしかにそれは重くて重くて辛いのだけれど、それを背負っている自分でいる方が、心が楽なのだ。あ
2023年10月27日 22:10
昨日から、やる気が無い。秋に入り朝が寒くなったせいなのか、自分でもよく分からないけれど、昨日も今日も、何か生きることに対して背を向ける様に、布団にくるまって午前を潰した。こんなこと、久しぶりだ。それでも今日は、14時から予定があったため、出かける準備ができるリミットギリギリに、布団から身を剥がし、なんとか外へ出かけた。出かけてみれば、気持ちの良い秋の好日であった。人と会って、言葉を食べる
2023年9月23日 15:42
突然ふと、太陽が隠れたらふと、この道を行く意味を失ってそうして、ぴたっと足を止めたくなるでもこの世界で足を止めることは心臓を止めることに似ているから力が抜けそうな体を重怠い足をとりあえず交互に出しているそんな瞬間がふとやってくる脳が何かを拒んでいる心が脱力しているこの道を行くために路傍の店で欲を満たすけれど十分に満たせる程の対価を持ち合わせていない明日が遠くなる
2023年7月22日 17:31
カフカの『審判』ちびちびと読み始め。『変身』は駆け抜ける様に読んだ。読後、ただただ「なんという…。」と呟いて、衝撃が残った。だけど、『変身』にしてもこの『審判』を読んでいても、冒頭からずっと奇妙さや違和感、まさしく不条理の渦に包まれているのに、妙に読んでいて居心地が良い。「水を得た魚」と言っては用法が違うけれど、自分が昔から息をし続けていた、不条理という海の中に帰してもらった感
2023年6月27日 10:40
先日、とあるイベントに行った。そこで温灸をしてもらったのだけれど、その鍼灸師さんにこんなことを言われた。「自分に"私は幸せになる"って言うのよ。脳は、それが誰に言われたのかは区別しないの。だから、誰かに言われるのも自分で言うのも変わらないのよ。朝起きたら"私は幸せになる"と言ってみてね。本当に幸せになれる気がしてくるのよ。」と。なるほど、脳の思考に悩まされている私にとって、この言葉は必要であり
2023年5月21日 15:16
雨だ。出かけるのが億劫で、ベッドに横たわっている。雨の中を歩く楽しみを知りたい。同じ様に、人生を歩む楽しみも知りたい。人生なんて、みんな必死のパッチなのだろうか。気を抜いたら、良くも悪くも自分をこの世界の中心みたいに考えてしまう私は、私ばかりが必死のパッチで生きているとつい思ってしまう。悪い癖である。と言っても、外側が必死なのではなく、内側が必死なのだ。思春期の頃から今に至るまで、心はいつ
2023年5月7日 12:35
音楽を聴いてみても、本を読んでみても、テレビを観てみても、なんにもしっくりこない時はないだろうか。私はたまにそんな時がやってくる。時間を持て余しているから、何かしようと思うのだけれど、手を動かすこともなくて、じゃあ音楽を聴いてリラックス?などと思ってみても全然しっくりこない。結果、部屋の真ん中でぽつんと、時間の過ぎる音を聞く。そんな時の私はまるで、この世界の何にもフィットしていない感覚になる。
2023年4月23日 10:48
夏目漱石の『こゝろ』。読み進めるのが遅い私だけれど、割と一気に読み終わった。それぐらい面白かったのだと思う。有名な作品。だからこそ、きっと文学的にも優れているのだろうし、私なんかが改めて「面白かった」だなんて言う必要もないと思うのだけれど。ただ、読後感というのか、読み終わった後の私は大変だった。物語の世界から全然抜けられなかった。なんというか、人間のただ綺麗なだけではない感情や精神の根本だ
2023年4月15日 16:41
しまった。機会を逃してしまった。私は飛び起きた。昨晩は珍しく、夜中一度も目覚めずに今朝まで眠り続けることができた。またずいぶん寝汗をかいていたけれど、眠れたことの方が嬉しかった。起きて朝食を済ませてからも、まだ眠い。結局うたた寝をし、そのまま正午まで。しまった。目を開けたか開けていないか、意識があったかそうでないか、という夢と現実の隙間で気がついた。
2023年3月31日 18:49
私は幼少期から病気を患い、人生の序盤で「普通」じゃなくなった。でもそうしたら「特別扱い」されるようになり、もちろん嫌なこともあったけれど、みんなと少し違う場所にいる感覚は、少しだけ幼い私を得意にさせた。けれどそんなに世の中は甘くない。すぐに「特殊扱い」もされるようになり、悪気の無い言葉も温度の無い言葉も冷たい言葉も、私に投げかけられては心に棘を残していった。どうやらその棘は溶けるのに相当な時間を要
2023年2月19日 14:02
私は惚れっぽい。とは言え、四六時中恋をしているという訳ではないし、誰でも良いという訳でもない。ただ、「この人が好きだ」と思うのにあまり時間を要しないみたいだ。「人に好感を持ちやすい」というのが正確な表現だろうか。良く言えば、「人の良いところを見つけるのが得意」なのかも知れない。もちろん、好感を持つのと同じ速度で、嫌悪する場合もあるけれど。そんな私は先日また心を奪われた。待ち合わせの場所
2023年2月5日 15:44
「一難去ってまた一難」「一喜一憂」そんな言葉があるくらいなのだから、やっと苦労を乗り越えたのに、また…なんてことはたぶん、この世界で私だけではないのだろう。落ち込んだり喜んだり…って何回繰り返してんだ?なんてことも、私だけじゃないのだろう。この世界の不条理は、おそらく私にだけ起こっているのでもないのだろう。そう思うと、幾分かほっとする。だけれど、「辛さ」「苦しさ」「し
2022年12月7日 15:45
私がここまで生きてこられたのは、後ろ向きのなかで絶望の合間合間で希望を持ち続けてきたから。前を向いて、とよく言われるけれどどんなに後ろ向きでも、今生きていることが私にとっての最大の「前向き」なのだ。だから、頑張ってきた って思ってもいいですか頑張ってきたのに って愚痴ってもいいですかもう期待したくない希望も持ちたくないそれに躓いて転ぶのならただ