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私のお気にいりの作品たち

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ピン!ときた作品や、楽しく読ませていただいた作品を集めています。
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記事一覧

節目ごとにギアチェンジ、3段階で行くというのもいいよね、という話

節目ごとにギアチェンジ、3段階で行くというのもいいよね、という話

初めましての方、そしていつもご覧下さってる方、sanaのnoteに足を運んで下さり、ありがとうございます。皆さんが縁あるいつかの星に繋がる時のために、sanaの現場からの何かをころんとお届け出来たら、と思っています。

正月というような1年の大きめの節目は実はいくつかある、ということをご存じの方もいらっしゃると思います。世界を見ていくと、暦というのは数が結構あります。主に日本のお正月の過ごし方につ

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老いゆく親と 軽井沢へ

老いゆく親と 軽井沢へ

両親は都内の端っこにある実家(階段多く、広すぎる)を数年前に売却し、その近くのマンションへ引越し、父は油絵、母は仲間と太極拳・コーラス・オカリナ・ピアノと忙しく日々を過ごしている。近所には誰も住んではいませんが、私も時々電話をし、夕飯を持って訪ねる。

そんな生活が一変したのは、父があちこちの不調で(検査しても異常なし)母の制止を振り切り、頻繁に救急車を呼んでしまう。不安が増し、待てないのだ。母は

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昼寝の幸せ

昼寝の幸せ

生きているとつらいことは多い。
世の中、嫌な奴もいっぱいいる。
それでも、できるだけ楽しく生きていきたい。
なるべく幸せを感じて過ごしたい。

幸せを感じるときはいつだろう。
仕事で大きなヤマをこなした時とかだが、滅多にない。
身近な幸せならなんだろう。
風呂で湯船につかったとき。
夕食の時のビール。
夏の思い出の中では、昼寝だ。

実家は田舎で、夏休みは川で昼過ぎから泳ぐのが当時の子供の日課だっ

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【ハーブ天然ものがたり】フェンネル

【ハーブ天然ものがたり】フェンネル

香りを回らせる薬草

セリ科のフェンネル 学名 Foeniculum vulgare は、よもぎ、オオバコと同じで神聖な9つのハーブのひとつ、と推測されています。
日本では茴香とよび、独特な甘みと樟脳をブレンドしたような香りがします。

フェンネルは古代エジプト、古代ローマで栽培されていた記録が残っており、現在ではインド、アジア、オーストラリア、アメリカと、広範囲に分布し野生化しているものも珍しく

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きのう投稿した上村3代展の写真を差し替え、すこしだけ加筆しました。写真はだいぶ前に上村松篁(しょうこう)展に行ったときに買った(らしい)一筆箋。畳に寝転がる赤い着物の幼女と、障子の間から見える散ってしまった桜の枝の情景。「春雨」という絵です。

苺のアフタヌーンティーのスケッチ完成

苺のアフタヌーンティーのスケッチ完成

苺のアフタヌーンティー、やっと3段目まで描き終わりました。
描いている間も思い出したりして、2度美味しい?!って感じです。

以上、帝国ホテルにて。ご馳走さまでした。

ちなみに3月26日からは、ピーターラビット展とコラボのアフタヌーンティーらしいです。すっごく可愛い。

『ミッテランの帽子』ノート

『ミッテランの帽子』ノート

アントワーヌ・ローラン著
吉田洋之訳
新潮クレスト・ブックス

 この著者の小説を取り上げるのは『赤いモレスキンの女』に続いて2冊目だ。
 フランス共和国大統領のミッテランが、側近と食事に来たブラッスリーに自分の黒いフェルトの帽子を置き忘れたことから話が始まる。

 たまたま隣席で食事をしていた会社勤めの公認会計士が、それを出来心で持って帰ったことから、偶然か、彼の昇進話が舞い込むことになった

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青いお皿が、青い嫉妬を吸い込んでゆく。

青いお皿が、青い嫉妬を吸い込んでゆく。

書くぞと決めてからずっとぐずぐずしている。

〆切の仕事は割といそいそ励むのだけれど。

それ以外の書くことはどこかで、そう思って

しまう。

昔、noteに来る前はこんなに創作する人達の

そばにわたしはいなかったので。

心揺れることもなかった。

何かに挑む時はひとりで挑んでいた。

ひとりで作りひとりで悩み、ひとりで

仕上げる。

今もそうだけど、今はnoteにきたので

心がときどき

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金木犀は記憶の中で…。

金木犀は記憶の中で…。

都会はいつだって閉鎖的だ。ずっとそう思ってた。

同じマンション内でエレベーターで出会ったならまだしも、エントランスで同じマンションの住人に出会った場合、あいさつすら交わすことはない。上の階に誰が住んでるか、もっといえば隣の隣に住んでる人ですら顔も知らない。

友人、知人、家族。ただでさえ多い人混みを都会の喧騒に包まれながら歩いていると、それ以上の人間関係は極力構築したくないと、思うものなのかもし

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アニック・グタルの選択

アニック・グタルの選択

アニック・グタルの香水。

でも店の宣伝でもなければ香水の紹介でもなく、ましてや彼女の一生について書くわけでもない。

同じ女性として、また職歴のスタートに音楽の道を選んだものとしてアニック・グタルの人生のほんのいっときに注目したかったのである。その後彼女はモデル、私は飲食の道に進んだ。

更にその後彼女は香水、私はガイドの道に方向転換。

すみません比べるなって?

わかってはいるけれど彼女が香

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アーモンドの花が咲いた

アーモンドの花が咲いた

フィンセント・ファン・ゴッホ ーその時のあなたの気持ち

2月の下旬か3月の初旬あたりにフランスにいると、不思議に思うことがいくつかあると思うのだけれど、そのうちの一つに
「桜の開花が早い。」という声を耳にすることがある。
 
私も最初は気が付かなくて、というか花は好きだけれど名前とか種類とかに詳しくない、というか無知である故あまり気にしなかった。

ある日偶然誰かに聞いたのだけれど、その花は桜で

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ジョージ・オーウェル「一杯のおいしい紅茶」

ジョージ・オーウェル「一杯のおいしい紅茶」

『1984』を書いた作家としても有名なジョージ・オーウェルには、「紅茶の淹れ方」に関して、絶対に譲れない項目が「11」もあるそうです。

「イギリスはおいしい」で有名な林望さんは、イギリスのお茶は、ほとんど形式にこだわらない気楽なもので、形式にこだわる日本の茶道とは違うと言っています。(「イギリスはかしこい」PHP文庫)

自分は、圧倒的にコーヒー派です。
それも、ミルクと砂糖たっぷりの甘いカフェ

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この店行ってみたかった

この店行ってみたかった

19世紀のパリにあった店。
その時代にパリにあった出来事を証明してくれ、パリの様子を語ってくれる店。

でも今はもう無い店。

憧れのアーティスト達の、特に当時活躍した画家の名前と顔は知っているものの、その人達がどんな暮らしをしていたのか、また何を考えていたのか、どんな物に興味を持っていたのかを知りたいのであって、その一環として当時パリで流行っていた店を覗いてみたいのである。

特にパリで日本文化

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雑文|Anniversary 花束を君に贈ろう

雑文|Anniversary 花束を君に贈ろう

大切に想う人の好きな花を知る者は世の中にどれほどいるのだろう。毎年のこの時期になると街のいたるところで目にする「Valentine's Day」の文字を見てそんなことを考えていた。僕が妻の好きな花を知ったのは偶然だ。付き合い始めたころの何気ない会話の中で彼女がふと口にした。それ以来、記憶に留めてる。男同士の雑談において花の名前が出るなんてことは、ほとんどないから誰かに誇れるほどの話なのかはわからな

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