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スキ数関係なく、思い入れのある記事をまとめました.
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#恋愛

滲み出るものは嘘じゃないから

滲み出るものは嘘じゃないから

言葉で伝えられないってことは自覚してないってことだと思っていた。

言葉はいくらでも嘘を吐ける。言葉はいくらでも取り繕うことができる。それに比べて行動は嘘を吐かない。

そう言われることは知っていて、それが現実になることがあるってことも知っていて、でもその上で、行動はサルにでもできるけど言葉を尽くせるのは人間だけなんだから、言葉で行動の意図を伝えたり、伝えた言葉を嘘にしないよう行動すればいいのに、

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きみの心はきみだけのもの

きみの心はきみだけのもの

大丈夫心配ないよいつだって
きみの心はきみだけのもの

この言葉私の隣で笑ってる
君の灯りになれるといいな

【檸檬】

チューブから搾り固めたレモンエロウ
私の心を解いてく

はじめてはひと口かじってやめちゃった
きみの横顔眺めてたくて

【水】

きこえないきかなくていいそとの音
わたしの居場所はそこにあるから

飛び込めば、あとは始点を目指すだけ
きみの「頑張れ」ちゃんと聴こえた

【春】

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"幸せ" の方が答えだよ。

"幸せ" の方が答えだよ。

「寝ちゃダメだ」と思いながらも遠のいていく意識のなかで、彼がカーオーディオの音量を下げていることに気がついた。

その約10分後、ふと起きて「寝ちゃってごめんね」と言うと、ずっと運転しっぱなしで自分の方がもっと疲れているだろうに、彼は「疲れたでしょう、寝てていいよ?リクライニング倒しな」と片手で私の頭を撫で、やわらかな声で言った。やはりカーオーディオの音量は小さくて、ほんとうに下げてくれてたんだな

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イロのない世界はきっと、つまらないよ

イロのない世界はきっと、つまらないよ

#わたしと海

【景色】

サムネ写真を選ぶときに、こないだ彼と白良浜へ行った日の写真を見て、一昨日ゼミで最後に話していた賢そうな話の内容を思い出した。

夏休みどこ行く?という話で、海の人が多くて。なんで人は海に惹かれるんだろうね、という考察をしていた。

そこでまず出たのは、人間がもともと青を好む性質を持つからではないか?という仮説。空も海も青いんだから、青が不快だったらやってられないよねって

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一緒に、生きていこうね

一緒に、生きていこうね

心理実習初回は彼の住む街のNPOセンターでおこなわれた。

実習とは名ばかりで実際は施設の人の話を聞くだけだった4時間は終わった頃にはヘトヘトで、大学からのオフィスカジュアル指定によるパンプスの靴擦れで足はボロボロだったけれど、

前日に彼が「(彼が住む街)来るなら会おうよ」と、「現地に(迎えに)行くわ」と言ってくれたからがんばった。(実習全部この街だったらいいのにね)

実習終わりでまだ知人もチ

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4年記念日

4年記念日

一目惚れで買った赤いワンピースに、黒いサンダルと前日に染め直した赤紫のイヤリングカラーの外ハネヘアを携えて待ち合わせの駅へ向かうと、電車の時刻的に先に着いていた彼が出迎えてくれた。

「髪染めたんやね、かわいい」と髪を掬う彼に「今染めたら(彼)の誕生日も綺麗なままでいられるかなって」と言うと、「そっか、2週間後?か。」とふんわりと髪を撫でた。彼は彼で高級感のある紺色のシャツに黒いパンツを合わせてい

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それでも私はきっと、ちぐはぐな私を抱えて生きていく。

それでも私はきっと、ちぐはぐな私を抱えて生きていく。

もしも、今の私の好きなところだけを持って過去をやり直せるのなら、迷わず過去をやり直すことを選ぶ。

対人関係で心が折れ続けていくうちに、いつの間にか私の中にはいろんな自分がいるようになった。

愛想よく誰に対してもニコニコと接することができる自分。目の前の相手のいいところだけを見て、嘘やお世辞ではなく本音で相手を褒めちぎることができる自分。相手に自分から近づいていける勇気を持った自分。常に聴き手で

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愛の大きさを測ることなんてできないのだから

愛の大きさを測ることなんてできないのだから

彼と日帰りで岡山へ行ってきた。

旅の目玉になるはずだった大原美術館は定休日であることが数日前に発覚したけれど、1〜2週間前から企画していたし、大原美術館に入れずとも岡山には美観地区、瀬戸大橋、岡山城&後楽園、と素敵な場所が色々あると捉えて、"一緒にドライブすること" "一緒に遠出すること" を目的に出かけた。

私にとって岡山は、備前に父方の祖母の実家(私から見たら曽祖父母の家)があって、コロナ

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夢が叶うと決まった瞬間のこと

夢が叶うと決まった瞬間のこと

神に導かれたかのように “私は今、この本を手に入れなければならない” と感じて、一冊の本を手に取ることがある。

昨日の私にとって、それは原田マハさんの『たゆたえども沈まず』だった。

その日、私は本屋大賞20周年フェアの小冊子目当てに新快速で2駅先の大型書店を訪れていた。

お目当ての冊子を本屋に足を踏み入れて30秒でゲットして任務を完了した私は、“せっかく本屋に来たのに何も買わずに帰るなんて…

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野球を好きになるのに、WBCは十分すぎた。

野球を好きになるのに、WBCは十分すぎた。

たった1つのきっかけが勝敗を分けるように、
世界をも変えることがある。

人生とはそういうものなのだと思う。

サッカー少年と野球少年、どちらが好きかなんて考えたことはない。

だけどいつも、気づけば野球少年に恋していた。

幼稚園の頃に私が「結婚して〜」と追いかけ回していたらしい相手は最終的にバスケで全国に出るほどの人材になったし、人生で唯一告白した相手は中学までサッカー少年だったけれど、

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「じゃない」ほうの私を愛して

「じゃない」ほうの私を愛して

早期内定をもらって「早く就活を終えることができてよかった」と思う一方で、いろんな人と就活の話をする中で芽生えたもう1つの感情は「ああ、また私は "普通の人" のレールから外れてしまった。」だった。

3月1日時点で24卒の内定率は30.3%らしい。

一般的には「もう内定取ってる人が"こんなに"いるんだよ!」と焦らせる文脈で使われる言葉を、その3割に自分が含まれていることに優越感を抱くでもなく「あ

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年末年始、私は世界にゆるされている。

年末年始、私は世界にゆるされている。

年が明け、2023年になった。

この年末年始。

27-30日、家族でスキーに行った。

31日、
2023年の手帳を準備した。
松潤のラジオを聴いた。
紅白と、ゆく年くる年を見た。

2023年にやりたいことリストを作ろうとしたけど、生きてるうちに変わっていくよなぁって思って、20個くらいでやめた。代わりに読みたい本リストを作ったら、余裕で90くらいまでいけて、笑った。

1日、
両手に収まる

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宝物のような本たちとの出会いに祝福を #2022ベスト本

宝物のような本たちとの出会いに祝福を #2022ベスト本

うまくいえないけれど、「この本は自分の人生にとって財産になりうる」という本のなかには、景色を忘れられない本と、言葉を忘れられず思考を促される本とがある。

そんな本を、私自身の言葉で抱きしめたい。

2022年最後のnoteは、今年読んだ72作品の中でも特別な8冊について。

ひとこと読書記録のバックナンバーはこちら↓

*ネタバレはありません

①「アートを巡る旅に出よう。きっと何か、変わるから

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子どもだけだと思ってた

子どもだけだと思ってた

とある日曜日、久しぶりの家族での外出。

その目的は年末に行くスキー旅行のために妹のスキーウェアを新調することだった。何軒か店をまわりながらも、退屈さに痺れを切らした私はショッピングモールにて単独行動を開始した。

しばらくきていない間に改装に入ってしまったイトーヨーカドーエリアを横目に見ながら、エスカレーターで下の階にくだっていると、目の先にガチャガチャコーナーが現れた。

近づいてみて驚いた。

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