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読書日記

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記事一覧

読書日記~本日は、お日柄もよく~

読書日記~本日は、お日柄もよく~

原田さんの言葉は本当に力がある。ネタバレあり。スピーチライターという仕事。社長、政治家の演説を一緒に考え、原稿の方向性を決める仕事としてこの本に登場。この本は主人公が言葉の力を信じ、スピーチライターになる話。師匠的存在のスピーチライターは野党党首(後の総理大臣)のスピーチライター。その人の作った演説部分を読むと本当に自然と泣ける。全体的にハッピーエンドな物語。「泣かせにきてる!」本当にじわっと泣け

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読書日記~田舎暮らしの本~

読書日記~田舎暮らしの本~

1泊2日で豊岡を訪問。主な目的は城崎国際アートセンターで行われる公演を観ること。前日に公演予約をし、宿を取るいつも通りの計画性の無さ。鈍行で姫路~城崎に。着いたのは既に夕方。急ぎ足でアートセンターに向かう。城崎はGWで温泉目当ての観光客で賑わう。何だか嬉しい。公演も沢山のお客さん。

観劇を終え、アフタートークもあり、劇場を出た時にはもう21時近く。まだ晩御飯も食べていない。日が落ちると一気に冷え

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読書日記~アルジャーノンに花束を~

読書日記~アルジャーノンに花束を~

私は今、豊岡に来ている。とても緊張している。昨晩の残雪で寒い。起床が大変。早めの昼食の天ぷら定食が来た。それでは。

21時15分。姫路行きの鈍行に揺られている。足元の暖房に縋り、読書。『アルジャーノンに花束を』。外には明かりが殆ど無い。車窓にはハッキリと自分の顔。あと30分程で最寄り駅。

クリスマスおめでとう。寒さ、年末のムードが苦手な私。クリスマスのみが12月を楽しむ鍵。今夜は酒を飲みながら

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読書日記~百鬼夜行シリーズ~

読書日記~百鬼夜行シリーズ~

「呪い」は前時代的な言葉。魑魅魍魎の類がワッと湧いてくる訳ではない。呪いとは現象。原因、結果の総称。「AによりBが起きた」を示すこと。京極夏彦氏の小説を読み、私は理解。言葉により誰かの気持ちが上下。結果、何かしらの行動に反映されることが呪い。片思いの人に挨拶されたら飛び上がる位嬉しい。アンチに「死ね」と言われたらじいんと傷つく簡単なこと。手軽な癖、言葉には人のみがもつ大きな力がある。私が文章を書く

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オーディオブックにのめり込む

オーディオブックにのめり込む

「本が大好き」と豪語する割、最近小説を手に取っていない。大きな理由は時間が区切れないから。読書はジェットコースター。作品という線路を走る車に乗車し最高速度まで加速可能。あとは作品の引力に従って全身を振り回されつつ、一気に読み進める。良い。問題は最高速度に行くまでの間。此処で途中下車し、何らかの噛み合わせの悪さで身体が速度に乗れない場合は大惨事。最近の私の読書はしょっちゅうこの大惨事を引き起こし、為

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読書日記〜「好き」の因数分解〜

「好きなものが似てるからきっと仲良くなれる」私の友達の少なさを見兼ね親友Rが友人を紹介してくれた。こういう友人のお陰で私はまだ外界と接続可能。有難い。

近所のこともあり夕方3人の中間地点、川に集合。駅前コンビニで私はアイスカフェラテ、Rはサイダー、友人の彼は烏龍茶を買い川辺を散歩。私、R、彼の順で並ぶ。西陽で影が長く伸び私の身長が男子2人に負けていないように見える。面白い。「初めまして、れいです

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読書日記〜これでもいいのだ〜

読書日記〜これでもいいのだ〜

ルミネエスト新宿が大好き。JR新宿駅東口に直結。地下2階〜8階まで洋服、洋食屋がずらりと並ぶ洋服ビル。高すぎず個性的な物〜普遍的な定番型まで取り揃え、流行りの新しい服が欲しいと取り敢えずルミネ行っときゃなんとかなる感。実際何とかなる。

2021年もあっという間に折り返し7月。そろそろ夏。私はそわそわ。雑誌、自分好みに選択されたSNSの広告に触発され私の夏服の購買欲は最高潮に達する。よし出かける。

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読書日記〜人生がときめく片付けの魔法2〜

読書日記〜人生がときめく片付けの魔法2〜

小さい頃から自分の背丈以上ある大きな本棚を持つことに憧れる。元は父の影響。父の書斎には壁一面に漫画、様々な文豪の作品集が敷き詰められ迷路。大人になった私はカラーボックスという簡易的な処置で金に物を言わせ自分の好きな本、画集を壁に並べ、敷き詰め、自分の秘密基地の空間を作る。何時か誰かがSNSで本棚は恥部と呟く。正しくその通り。私の大好きを作ってくれたもの、私に新しい価値観を教えてくれたもの。私の頭の

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読書日記〜あのこは貴族〜

読書日記〜あのこは貴族〜

知らせは突然。冷蔵庫の残りもので作った簡単な炒めものをつまみながらチューハイを片手にネトフリアニメを流し観るいつも通りの夜。突然「ポロン」とスマホが鳴る。「また親からのLINEか」面倒に思いながらスマホを覗くと「お久しぶり」の文字と見慣れない名前が見える。誰、何事。恐る恐る画面を開く。ビジネスメールのような簡素な文面が結婚と伝える。送り主は旧友から。

彼女は私の親友。中高時代の1番の親友。卒業後

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読書日記〜玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ〜

読書日記〜玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ〜

先月とある演技ワークショップに参加。演技ワークショップとは、俳優達が監督、プロデューサーに実際に会って演技を見て頂く機会。監督から直接指導して貰え、ご縁があれば作品に入れて頂ける。

都心から離れた公民館の1室。顔を合わせた15人の俳優達が何処か気もそぞろに適度に距離を取り座る。参加者の1人ずつ自己紹介後は「じゃあ台本を。1組ずつお芝居して貰う」と監督に演技を観て頂くのがお決まりの流れ。演じるのは

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読書日記〜毎日かあさん〜

勤勉なみなさまへ。娯楽が大好き。今でも。そう。余計なものとは言ってしまえば娯楽。
此処で娯楽を定義することはかなり難しい。今回は娯楽をすることにより直接的には生産性を高めないものと言う。見たからと言ってPCにOffice搭載した時のよう作業速度が2倍になる訳でもなく、読んだからと言い別段眠眠打破、マッサージのよう物理的に身体疲労回復が感じられる訳でもない。

誰に言われずともやってしまう自分の大好

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読書日記〜リスを実装する〜

読書日記〜リスを実装する〜

朝のアラームが鳴り無の中から無理やり目をこじ開け、働かない頭でスマホを手にとりSNSを眺めることが日課。顔認証でスマホを立ち上げ、指が自動的にSNSアイコンを探り文字を追う。自分の眠った間に交わされた面白いお喋りを見逃さないよう投稿をじっとりと遡る。知り合い達の会話の応酬に参戦したい気持ちもあれど時間が経ったやり取りを無理やり蒸し返すのも野暮。じっとりとした気持ちを残しつつ止めどなく続きゆく文字列

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読書日記〜カム・ギャザー・ラウンド・ピープル〜

読書日記〜カム・ギャザー・ラウンド・ピープル〜

朧気ながらも女優になるという大層な目標に近づく為、組み立てていた予定が白紙に戻り私は焦ら立つ。昨今のコロナ禍の為だということは十分分かっていて誰が悪い訳でもないからこそ余計歯痒い。くそ。何が悪かった。畜生。誰にも向けられない苛々は私の中でぐつぐつマグマのような音を立て、煮える。私も大人。表面上は問題ない。通常運転。澄ました顔で粋な受け答えが可能。何時もなら気にしない些細なことで突然怒りの導火線が着

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読書日記〜人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた〜

バレンタインデー前日、毎日仕事、自分の中の達成するべきことに追われ目覚めからあっという間に夜。すっかりチョコを買う時間などないままこの日付までやってきたと気付く。お世話になる身の回りの人達には何か渡さなければ。今日も全然チョコを物色しに行く時間がない。どうしよう。去年Xmas、大晦日を自分の都合でずらしてからカレンダーに素直に従うことすら億劫。女子から男子へというチョコ会社が作った慣習に乗るのはみ

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