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読書日記〜これでもいいのだ〜

ルミネエスト新宿が大好き。JR新宿駅東口に直結。地下2階〜8階まで洋服、洋食屋がずらりと並ぶ洋服ビル。高すぎず個性的な物〜普遍的な定番型まで取り揃え、流行りの新しい服が欲しいと取り敢えずルミネ行っときゃなんとかなる感。実際何とかなる。

2021年もあっという間に折り返し7月。そろそろ夏。私はそわそわ。雑誌、自分好みに選択されたSNSの広告に触発され私の夏服の購買欲は最高潮に達する。よし出かける。流行の夏服を買い可愛くなる。

勢いにまかせて家を飛び出し着いたのはルミネエスト新宿の1階。セレクトショップが立ち並びデザイン性の高いワンピを1着買えば流行の波に乗れる。背中が大きく開いたタイトなワンピを手に取り鏡を探す。店内に数人の同年代の女性達が服を眺めているのが見える。そう。忘れてた。楽しいルミネへの遠征も1つ厄介な点がある。長居は不可能。

ルミネは言わずもがな若い女性達が多く集まる空間。驚く位華奢な仕事女、恐ろしく頭身が高いJKなど最早アニメの見た目を具現化した人達が新作服を持ちつつ店内を闊歩。ふと壁に掛けられた姿見が目に入るとどうにも垢抜けない女と目が合う。

そう。田舎っぽい私の大きな欠点。頬骨が高く顔の部位が離れている。身長もそこまで高くなく幼少期から「着物が似合う体型」と暗に胴長認定。

新しい服、化粧品が欲しい。体から出る田舎臭さを消したいから。幾ら服を買い、YouTubeを手本に化粧を練習してみても中々解消されない。寧ろ服を買いに来た今でも店内にいる女性達と比べ田舎臭い自分にまた劣等感を感じる。そもそもルミネなどの洋服ビルはときめく衣装、化粧品に触れ自分のこうなりたいを追求しにいく所。ルミネに来る女性達はもう今そのままで素敵。

今日も逃げるよう帰宅。その時1つの作品の言葉を思い出す。私の敬愛するエッセイ集「これでもいいのだ/ジェーン・スー」彼女は本作中で「欠点があるとそれを跳ね返したいと欲が湧くと人は言う。一理ある」と欠点、欲のバランスについて書く。

鏡の前で佇む私。自分が他人に「洗練された美人だと思って」という欲があり、かつ、私自身に期待をする。私は変われる。そう。私には自分に期待する程の欲がある。欲に素直に従え。いい。

私は悩んだ末、背中の大きく開いたタイト黒ワンピを購入。尖端的な形は私の身体を大人っぽく見せてくれる。この夏私は私の欲に従い自身を思いっきり変える。

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