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何度も読み返したくなる記事のまとめ。
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#エッセイ

「THE FIRST SLAM DUNK」は一瞬の永遠と慟哭を描く

「THE FIRST SLAM DUNK」は一瞬の永遠と慟哭を描く

週刊少年ジャンプの『友情・努力・勝利』だけでは、どうやらどうにもならないことがあると知ったのは、大人になってからだ。

苦境から一歩を進むために、わたしがひとつ足すとすれば『時間』である。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』に、緻密な『時間』の物語をみた。

原作・脚本・監督の井上雄彦さんは『時間』を表現する境地にたどりついた漫画家だ。人間の本質を描こうとするほど『時間』の表現が自然

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原田マハさんに魅せられて

原田マハさんに魅せられて

知っていたら人生が豊かになることっていくつかあると思う。

たとえば、歴史と美術。

いわゆる"教養" "リベラルアーツ"といわれるものの中でも、
「歴史なんて過去のこと知ってなにになる」
「芸術の世界はわけわからんね」
と軽視されがちかもしれない、この2つ。

学校教育では“文化史” “美術史”という括りで、受験を突破するための手段にされてしまうこの2つ。

中学受験時代から歴史の勉強は好きだっ

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2021年の自分をコピーで振り返ってみた

2021年の自分をコピーで振り返ってみた

あけましておめでとうございます。
2022年元日ということで、21年中に書けなかった振り返りと感想、2022年の抱負をしっかりと言語化して残しておきたいと思います。

◇2021年の振り返り「Challenger」一昨年の研修の時に、自分のサイトを作った際に、「Be Challenger」というコピーを書いた記憶があります。

2021年は、まさに「挑戦」をし続けた1年でした。月毎に振り返ると色々

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私を「おばさん」に閉じ込めないで

私を「おばさん」に閉じ込めないで

「私、30歳になる前に消えちゃいたいです」

神泉の薄暗い居酒屋で女性4人で飲んでいる時、初対面の若い女の子が耳に髪をかけながら、ビールを片手にケラケラ笑いながら言った。

「ていうか、アラサーになるのも怖すぎ。ずっと24歳がいいのに」

そう言っているのを聞いて、あらゆる気持ちや驚きを飛び越えて、「わあ、こういうのってまだあるんだ」と思った。私が彼女と同じ24歳だった5年前、周りの女性達も、あま

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大学生が「ひとり出版社」を始めたお話

大学生が「ひとり出版社」を始めたお話

出版社ブルーモーメント代表の竹井夢子です。

2020年12月6日は、私にとって小さな記念日になっています。この日は、私が出版社を設立して、初めての本の刊行日。目に涙をためながら、幼い頃から通っていた書店に、自分が製作した本が並んでいるのを眺めることができた日だからです。

あの日からちょうど一年が経ちました。最近、自分の今までの人生についてしっぽりと振り返ることが多かったので、その波に乗って、振

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私のグランマ

私のグランマ

個人的な家族の話です。

もう60年以上ハワイに住んでいた大叔母が、ハワイを去ることになりました。
理由は色々ありますが、90歳を超えた高齢でハワイに一人で住むのが、このご時世難しくなってしまったから。

ちょっと紛らわしいですが、私は大叔母を昔からグランマと呼んでいます。父が外人なので父方のおばあちゃんなのかと思われますがグランマは母方の血筋で、日本生まれ日本育ちの純ジャパニーズ。

新潟の直江

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チチカカ湖上でのハッピーバースデー

チチカカ湖上でのハッピーバースデー

南米のアンデス山脈。ペルーとボリビアの国境にチチカカ湖はあります。

チチカカ湖は、標高3800mほどの高地にあります。つまり、そこは富士山の山頂よりも高い場所です。

そのせいか、空が近くて、とにかく青い。湖も穏やかで、とにかく青い。青、青、青。

遠くに見える山の緑と、アンデスの人々が住む家のレンガ色を除けば、とにかく青い絶景が、視界いっぱいに広がります。

*****

僕は、小さな船に乗っ

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玉子の黄身トロリ、が好き💗

玉子の黄身トロリ、が好き💗

玉子が好き。特に好きなのは目玉焼きと温泉玉子と半熟ゆで玉子とだし巻き玉子。黄身がトロっとしているのがたまらない。

朝食を食べるときには卵を食べたい。

(調理前は「卵」で、調理後は「玉子」という気がする)

一番多いのは目玉焼き。目玉焼きははじめだけ中火、卵を落としたら弱火にして水を少し入れてふたをする。黄身に白い膜がかかって白身が固まったら出来上がり。ふちがカリカリしているのは好みじゃない。

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「東京ラブストーリー」から見る依存から抜け出し、東京を故郷にする方法について。

「東京ラブストーリー」から見る依存から抜け出し、東京を故郷にする方法について。

「東京ラブストーリー」というドラマの主人公は誰だったのだろうか?
 最後まで見て、最初に浮かんだ問いがそれでした。

 多くの人が永尾完治と言うと思うし、僕も途中まで、このナイーブで人を傷つけたことがない青年の視点から「東京ラブストーリー」というドラマを見ていました。
 けれど、途中から、永尾完治を「カンチ」と呼ぶ同僚の赤名リカの物語なのではないか? と思うようになりました。

 ちなみに、僕が見

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【危惧】「ていねいなくらし」が横行してる。

【危惧】「ていねいなくらし」が横行してる。

わたしは、ドリップコーヒーを飲む。
粉の入ったフィルターにお湯を注ぐだけでできる簡単なやつである。

このインスタントなコーヒー嗜好に「ていねいじゃないな」と感じる人が、この日本にひとりはいる気がして、それに危機を感じてこれをかきはじめている。

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「ていねいなくらし」が流行りはじめ数年経っている。
バターを使わないおかしづくり、蚤の市でえらんだ一点ものの器、DIYで直した家具

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なぜEXILEが苦手なのか論(差別をなくしたい)

大好きな人ができた。
彼の姿を見ると苦しい。愛しい。吐きそうになるほど様々な感情が渦巻き、ただそれは何味のパンを食べても最終的にはそれがパンだとわかるのと同じく、彼について浮かぶどんな感情も最終的には1つの気持ちに繋がっている。恋だ。それも強烈な。

わたしが好きな相手は仮面ライダーエグゼイドに出てくる九条貴利矢という。
ガチのガチで好きすぎて辛い。辛すぎて甘い。甘すぎて乾く。乾きすぎて絶望。

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クリエイターの「決断疲れ」にゾッとした

クリエイターの「決断疲れ」にゾッとした

同僚さんと飲んだ時に、めちゃくちゃ腹落ちする話をしてもらったので、備忘録としてnoteに書いてまとめておきます。「決断」の話。

人は1日の間に「9,000回以上の決断」をする決断、という言葉にすると大層になってしまうけど「お菓子を買うか買わないか」「お昼は外食かオフィスで食べるか」といった細かなことも「決断」とカウントするらしく、これを1日で計9,000回近くしているらしい。

加えて、1日の決

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エッセイとコラムのちがい

エッセイとコラムのちがい

「エッセイって、なんの意味があるんですかね?」

白いお皿にのった鶏肉にナイフをいれながら質問する。テーブルクロスの先に座っているのは、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の教授を務める柳瀬博一さんだ。

柳瀬さんは編集者として、矢沢永吉の『アー・ユー・ハッピー?』や『小倉昌男 経営学』、『養老孟司のデジタル昆虫図鑑』などヒット作を数多く作ってきた日経BP社の名物編集者だった。

東工大で教鞭をと

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パッと思い出せる、2018年のスゴWEB記事10選

パッと思い出せる、2018年のスゴWEB記事10選

ライター・編集者でもある私、長谷川リョーが完全に独断と偏見と好みで、2019年のいま、昨年のWEB記事でパッと思い出せるくらい印象的だったコンテンツを10個選びました!

自分も一作り手であり、コンテンツ消費のフロー速度が極めて高いことに常々、刹那性を感じていますが、ここで良質すぎるコンテンツの数々を振り返り、ご共有できればと思います。

インタビューや分析記事からエッセイ、イベントレポートまで、

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