📚ワクチンとはそもそも何なのか？

2021年8月3日 17:48

０⃣　ワクチンとは何か？

　ワクチンとは、からだの防衛機能を高めるためのものです。この世界には、多種多様な病原菌が存在していますが、それらの病原菌から身を守るための知恵なのです。病原菌の中には、人間にとって脅威になるものがいます。例えば、Ｂ型肝炎ワクチン、日本脳炎ワクチン、おたふくかぜワクチン、水ぼうそうワクチン、髄膜炎ワクチンなどを摂取することで、からだに防衛機能を与えて、悪性の強い病原期から身を守っているのです。

1⃣　ワクチンが及ぼす影響

　どのワクチンも副反応として頭痛、疲労、痛みなどが出ることがあります。また、アナフィラキシーといって、ワクチンによる急性のアレルギーが出てしまい危篤になる場合も少数ですがあります。
　このように副反応は少数そんざいしますが、基本的には、体に防衛機能を身につけ、人間が健康的に生活するためには非常に有効なものなのです。また、ワクチンを接種することで、体内の病原菌が減ることから、周囲へまき散らすことも減るのです。つまり、感染を抑える効果があるという事です。

2⃣　過去の失敗

　サリドマイドという成分をご存じでしょうか。２０世紀に入ってから安全な成分として睡眠薬や胃腸薬に含まれていました。しかし、妊婦や子どもでも安心して飲める薬として流通していましたが、世界中で手足に奇形が現れはじめたり、耳に障害を持った子どもが産まれるということが起こってしまいます。サリドマイドという成分は、動物で臨床を行いましたが、動物で大丈夫だったので、人間でも大丈夫だという安易な考えが、このような大惨事を招いているのです。
　ここで、今回のコロナワクチンの臨床について見てみたいと思います。通常１０年は臨床期間があるのですが、今回の臨床期間はわずか１年未満です。わずか１年で実用化までに至ったという快挙という側面がある一方で、臨床不足ではないのではないかという不透明な状態で発信してしまったという側面も踏まえると、今後の医療としての在り方が気になるところです。

3⃣　今後の開発

　通常ワクチンというのは、基礎研究、非臨床実験、臨床実験の順で進めます。その中で、人間にとって安全なものなのか、大量生産ができるものなのかを確認する必要があります。つまり、ワクチンの開発というのは、少なくとも年単位は通常かかるのです。通常、みなさんが摂取をするのは、ファイザー社かモデルナ社のワクチンということになりますが、日本独自のワクチン開発にはもう少し時間がかかりそうです。しかし、日本製ワクチンの開発に成功すれば、世界での需要は高まるのではないかと思っています。そうすることで、日本にとって、ひいては世界にとって見通しのよい世の中になることを祈るばかりです。

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