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人工衛星でも発見できない地上の森。 そこは不可侵の聖域。
『Aノ森』スピンオフ、『森の東』刊行。
昨年10月にKindle Storeで販売開始した『Aノ森』の作中に、「“アセクシャル”を扱ったものを読みたい」というような登場人物の発言があり、それに応じた形で別の登場人物がものしたという形態のマジック・リアリズム的掌編をアップしました。
『Aノ森』自体まったく読まれている形跡がないので(悲しい……)、スピンオフも何もあったもんじゃない
「それ」がない世界の生き方 ーーAのサバイバル
「それ」とは、性愛・恋愛。Aはアセクシャル・アロマンス。
このところLGBTQ+の文字も比較的目にするようになり、その性の在り方の多様性に、世界が慣れてきたようにも思う。理解深度はまちまちだろうが、「+」の部分については、なかなか見聞きする機会も少ない。
『Aノ森』(あのもり)は、その「+」に入れられたり、独立してLGBTQAとされたりするアセクシャル・アロマンスについて描いた。登場人物全員
質問する力の劣化問題――訊きたいことと答えることについて
「あなたにとって××とは何ですか」。何かを成し遂げた人に対してよく発せられる紋切り型質問だ。まあ大体「人生のすべてです」「生きがいです」とか言われて、終わり。または気の利いた答えをしたくて、却って的を射ないことを口走っていたり。第三者はそんな答えを聞きたいだろうか。
子供に対して発せられる「大きくなったら、何になりたい?」。近くにいる大人が親か教師か医者くらいしかいない紛争地などの子供に対して