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【詩】

213
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2023年2月の記事一覧

【詩77】存在

【詩77】存在

「お姉ちゃんだから」と我慢させられ
「姉ちゃんなのに」と叱られ
今は「ちゃん付け」で頼られる

「ちゃん付け」で付き合い
「呼び捨て」でこき使われ
「おまえ」「あんた」でお別れした

「お姉ちゃん」と呼んだ弟は
他人行儀の「お姉さん」
温度は全く感じない

「お姉ちゃん」と呼んだ妹は
「さん付け」に変わり
尤もらしく助言する

娘からの「ママすけ」は
呼びかけられることすらなく
接点ゼロを希望

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【詩76】変身

【詩76】変身

嘘ぉいつのぉバッグの中で隠れんぼ
ええぇ入ってるぅぺりぺりぺりぺり
ひやぁあゼリーになってるぅ
とろんとろんとろんとろん
じゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ
ペットボトルをことん

一人のリビング
静かな夜
からからからから
ラインを巻いて
てきぱきてきぱき
がさごそがさごそ

静かで暗くて寒くて
夜なのか朝なのか
そおっとそおっと
何事もなかったように
かちゃかちゃかちゃり
たったったったっ

気づいてる

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【詩75】まりも

【詩75】まりも

久しぶりに便りがあったよ
阿寒湖の中に潜っているよ
冷たい水の中に居るよ
ゆらゆらゆらと育っているよ
ころころころと大きくなるよ

もっと便りがあってもいいよ
地図以外もあるといいよ
メッセージだと嬉しいよ
声だともっと喜ぶよ
会えてもきっと泣かないよ

こないだは青森に居たよ
こないだも地図だけだったよ
こないだって随分前のことだよ
仕事なのか旅行なのか知らんけど
思い出してくれて良かったよ

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【詩74】口角

【詩74】口角

泣きっ面を蜂に刺されないよう
一難が去らないうちに次が来ないよう
弱りめを祟られないよう

頭の中を空っぽにしてみる
笑顔を作ってみる
体を動かしてみる
時間に任せてみる
とにかくやり過ごしてみる

執着があるけれど
悔いがあるけれど
やり直したいけれど

無理にでも口角を上げてみる
何処かに気持ちを置いてみる
違う自分を過ごしてみる
時間は巻き戻せない
今此処に私は居る

【後記】
給与収入が途

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🎶【詩73】カオス(雪、井上陽水)

🎶【詩73】カオス(雪、井上陽水)

雪やこんこ
世界は混沌
4月並みの暖かさは何日前
容赦ない北からの冷たい風

解かり合いましょう
でも会えなかった
顔の見えない混沌
集えなかった失われた時間

戦争をする国
武器で援護する国
やめさせたいのか続けさせたいのか
偉そうな人は自分で戦わない混沌

戦争をしない筈の国
しない為にお金を使う国
違う使い途なら教えてあげる
一体何人の未来を救えることか

地震の混沌
何から手をつけて良いの

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【詩72】パラドックス

【詩72】パラドックス

話したい
話してくれない
話しても解かり合えないけれど
話さないともっと解からないから

解かりたい
解かったつもりではなく本当に
解かったつもりにならないで
解かってもらえていないのだから

離れたい
離れてくれない
離したくない
離れてと言えない

【後記】
サムネはワイン🍷とチーズ🧀
フレンチパラドックスです

腐れ縁の恋💝⁇
いえいえ歪な家族のお話😝
「(母との)接点ゼロ希望」の娘

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【詩71】世相

【詩71】世相

寝汗で起きる
悪夢で起きる
寝坊して起きる

洗濯機を回す
歯を磨く
昼間の人になる

葬式葬式葬式葬式
遺品整理
買い取り買い取り
老人ホーム老人ホーム老人ホーム
健康食品健康食品
シミ取りシワ取り

早目の備えが必要です
先ずはお試し下さい
今ならとてもお得です

素のままで生きるって大変だ
今だけを生きるって大変だ
私は私を生きるけど

【後記】
寒の戻りのピークというのに寝汗💦
悪夢の内

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【詩70】お節介

【詩70】お節介

大丈夫ですか
お持ちしましょうか
お使い下さい
失礼しますね
違ったらごめんなさい
着きましたよ

気づいてるよね
気にはなってるよね
意地悪じゃないよね
急いでるのよね
恥ずかしいのよね
慣れてないだけよね

ほんの少しの勇気
ほんの数秒の時間
ほんの一言の声かけ
ただそれだけ
あなたもほんわか
皆んなもほんわか

【後記】
年を重ねるに従いお節介をやくのが楽になってきました
気分が悪そうな人に

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【詩69】わらしべ

【詩69】わらしべ

電車で一駅
長い長い連絡橋の先は
見たこともない未来の街
フォークで食べる未来のヌードルより
ソビエト館の傍のざる蕎麦の方が
何倍も美味しかった日本の子ども

もう少しでアメリカの冷たい水あります
マイクで何度も叫ぶおじさん
うんざりしてる大行列の顔顔顔
ウォータークーラーから出て来たのは
大阪のぬるさ
アメリカは家の水道と同じ味だった

遠巻きに見えたような気がしたのは
ロマンも感じられない月の

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【詩68】にも関わらず

【詩68】にも関わらず

今朝も紙面は嗾けてきた
空の機嫌のように荒れさせた
降ったり止んだりもやもやさせた
風を吹かせて心を冷やした
靴もバッグも濡れるくらいに
昨日届いたばかりだったのに

何て脆い怒りだったんだろう
人混みの中で高揚してくる気持ち
楽しいことしかないような世界
我も我もと長く伸びる行列
期間限定の作戦だと知ってるのに
そんなつもりはなかったのに

苛立ちって柔だったの?
もやもやとは別腹なの?
今日は

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【詩67】遺憾

【詩67】遺憾

ちっ‼︎
もっと上手くやってよ
どうして今バレるのよ

あ〜あ残念
心残りだなあ
私のせいじゃないのに

やだなあ
どうして私に言わせるの
全然知らなかったのに

罪の意識なんかないよね
ちっとも謝ってなんかないものね
ごめんの意味はないんだからね

【後記】
謝罪会見や説明というと必ずと言っても過言ではないほど登場する【遺憾】という言葉 
残念に思ってるだけなんでしょ?
謝られてる気はしないんで

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【詩66】あるべき姿

【詩66】あるべき姿

決めたのは誰だったんだろう
どんな基準だったんだろう
何がきっかけだったんだろう

時々で異なってはいけないの
当て嵌まらないのは迷惑なの
知らないだけではないの
想像するのが怖いだけではないの
受け入れる勇気がないだけではないの

違うことも当たり前なんだと
気付くのって何て素敵なんだろう
そういうこともあるんだと
知るのって何て面白いんだろう
認め合えるって
何て楽ちんなんだろう

邪魔をする

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【詩65】怒り

【詩65】怒り

空を汚し
森を伐り倒し
山を崩し
川を埋め
海に流し  
地面を作り
棲めない魚
鳥の住処を追い
動物の餌を横取り
虫の大発生
干からびる土地
作物ができない土
上がり続ける温度
溶ける氷
消せない火事
原発を建て
電気を使い
ガスを使い
飲み水で皿を洗い
プラスチックを使い
不便を嫌い
文化的だと思い込み
国境に線を引き
国を奪い合い
宗教で争い
利権を奪い合い
差別を繰り返し
女を貶め
人を殺

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【詩64】通訳

【詩64】通訳

目を合わせることもなく
頭を傾けることもなく
手は止めないまま
上の空の
お待たせしましたぁ
心はどこに

袋はぁ?
大ですぅ?小ですぅ?
カードはぁ?
お支払いはぁ?
クーポンはぁ?
会計機ですぅ

段々と大きくなる声
何度も繰り返される同じやり取り
苛立ちの滲む態度
後ろに居て気が気じゃない
近くなら手助けできたのに
この店に来た時点で私の負け

【後記】
スーパーから帰って来ました
スタッフ

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